生きる
旅行編はほのぼのしていて良いですね
クリートは屋上に行った謎の女性をドアの影から見ている。
フェンスの上に立ちクリートが1番恐れていたことになろうとしている。
フェンスの上に立ち落ちようとした。
クリートは走って謎の女性を引っ張った。
そしてクリートは女性に
「自分で自分の命を絶つのか!そんな勿体ないことをするな!」
だが女性は暴れた。
「あなたなんかにわかるわけが無い!」
「なら教えてくれ!教えてくれたら心もマシになる」
「あなたなんかに大事なところから捨てられた気持ちなんて、気持ちなんて」
どんどん声が小さくなり泣き声に変わっていった。
さっきまで狂犬のように暴れていたが大人しくなってきた。
クリートは謎の女性の手を握り
「俺には分からない、だが少なくとも話は聞くし助けたりはできる、話してくれないか?」
そう言い女性の顔を真剣な眼差しで見た。
「わ、私は生まれてからずっと親と会ったことないの」
突然女性は口を開いた。
「それで今までいたところに引き取られたの」
「でもなんでいきなり、ここまで育ててくれてのに、ん?」
クリートは女性の腕に見覚えのある腕時計をつけているのを見た。
「すまない、その腕時計をどこから手に入れたか教えて欲しい、もしかするとだが俺が潰そうとしている所なのかもしれねぇし」
女性は笑った。
「そう、私はあなたに負けて追い出されたの、能力も全てバレてその上誰1人も倒せずあなたが使った新フォームのデータも取れず」
「お前!それは愛では無い!」
だがクリートの静止の声も聞かず話し続けた。
「だから最期くらい!組織の役に立ちたかったの!」
「それは愛なんかじゃない!駒なんだ!」
とクリートが叫ぶと何も喋らなくなった。
クリートはまた喋りだした。
「もし愛があるのなら捨てたりはしない、それもミスひとつで、お前を都合のいい駒のひとつとして見ていたんだ」
女性は力無くその場で手をつけて体を落とした。
「そんな、みんな、みんな私の事を都合のいい駒だと思って見ていたの」
「もし同期とかがいるのなら話が変わるが少なくとも上はそう見ている」
「ううう、マスタ〜、マスター!」
大声で泣いた。
無理は無い今まで信じていたものに裏切られる気持ちはきっと辛いだろう。
クリートは体を撫でながらなだめていた。
「お願いがある、君の居た組織はなぜその腕時計を持っているんだ」
今クリートはこの弱ってる間に聞けることは聞いて行こうと思った。
かなりクズだとクリート自身でも思った。
「分からない、でも未来から取り寄せたって言ってた」
「ありがとう、もうひとつ聞きたいんだ組織の名前はあるのか?」
「確か「ゲフィオン」って名前だったはず」
「ありがとう、これがラストだ、テロをする理由を教えてくれ」
「世界を元に戻すためってずっと言ってる」
「ありがとう、今日来たメンバーには黙っておく、もしキツイことがあったらここに連絡してくれ、良い判断を教えるよ」
と言うとクリートは1枚の紙に番号を書き渡した。
謎の女性はその紙を持つも屋上から出て行った。
時は進み朝。
雨はあがり外は昨日の雨など嘘のように晴れていた。
外は眩しくとても目を覚ますのにうってつけだった。
クリートは深夜のことがあり眠れなかった。
楽しかった旅行も今日で終わり。
クリートは最終日は思いっきり楽しむと決めていた。
帰りの列車まで思う存分楽しむためコーヒーを1杯飲み目を覚ました。
昨日のことがずっと心配だがクリートはそのことも気にかけつつ楽しもうと誓った。
食堂へ向かうとノルン達はもう来ていた。
ノルンはすぐにクリートの所へ行き
「クリートさん、今日何します?」
「お土産とか買いに行くかな、悔い残さずに去りたいし」
「確かにですね、今日は最終日なので温泉も朝から空いてるみたいですよ」
「それは初耳だ、ちょっと眠気覚ましに行ってくるよ」
「心臓止まらないように気をつけてくださいね」
朝風呂は割と危険なので気をつけよう。
母の友達はそれで亡くなったので(脱線したが)
ヴェルがノルンのところに来て
「私達も愛の結晶をつく、げふ!」
鋭い膝蹴りがヴェルの顎にヒットした。
「公共の場でよく言えますね、ほんとその精神は学びたいですよ」
クリートはそれらを見ながらご飯を食べ風呂に向かおうとした。
たくさんの思い出いっぱいの旅行も今日で最後。
クリートは近くの町で色々なことに巻き込まれ3日間で1番濃い一日となることを知らなかった。
ブックマーク、ポイント等やってくれると嬉しいな|ω・)




