復讐という名の拷問
果たしてこの話はどうなるのでしょうか、明日を楽しみにしていてください!
テロリストは倒れたクリートの腕時計を奪った。
もうこれ以上面倒なことはしたくないという当たり前の気持ちだからだ。
「これで全て揃う」
とだけ言うとその場を後にした。
クリートが目を覚ますとそこはボロボロのショッピングモールになっていた、きっと蛇腹状になったパーツが暴走して辺りをめちゃくちゃにしたのだと理解できる。
クリートは体をあげてボロボロの体で動きだした。
歩く度に痛みが襲い1歩1歩に苦しみが襲う。
「あいつだけは!あいつ(ノルン)の家族を殺し!たくさんの人を殺し!そして!俺を間接的に巻き込みやがって!必ず!必ず!」
と言いながらテロリストを探した。
もうなにか叫びながらじゃないと痛みでどうかしそうだからだ。
外に出て周りを探すと余り人が来ないショッピングモールの中庭にテロリストは居た。
「さすがに舐めてたよ、君の執念を」
「俺は!俺は!」
「変身は出来ない、だって奪ったからな!」
「ごめん、みんな、やっぱり俺、でもこれしか方法がないんだ!」
と言うとポーチの中からベルトを出した。
見た目は黒と白のシンプルなベルトだ。
少しAI兵のバックルに似ているがそんなものテロリストガキにすることでは無い。
「なんだ、そのおもちゃみたいなものは!」
「あんたに行っても分からないかもしれないがAI兵の変身機器を奪って改造したんだよ!」
「AI兵の変身機器を奪ってもお前みたいな人間では変身できない、むしろ死ぬぞ」
「なら死んでも良いさ、この命と後に失われる多くの命、俺は自分が死んでも良い、ただあいつ(ノルン)に笑顔でいて欲しいんだ!」
と言うとベルトを腰に着けた。
痛みで頭が狂いそうだ、何故か知らないがバックルを付けるとまたその痛みが激化してくる。
「あんたを殺し未来を変える!うぐ!」
「お前はこの世界に呪われているんだ!それを解放するため貴様の力を借りる!だが死ぬまでは無い!今すぐ抵抗はやめろ!」
これは走馬灯か、最後にみんなの顔が見えた。
そのようすはパラパラ漫画のように見えてくる。
しかし痛みのせいで上手く見えない。
はっきりと見えるのはこの辛い現実だけだ。
かなりの激痛だ、クリートは体の外、体の中から重力が下にかかっているような感覚に襲われた。
とても痛い、だがクリートは気にせず
「うぐ!う、うおぉぉぉ!変身!」
と言うと黒と赤の見た目にトゲトゲした装甲が体中に身にまとっている。
バイザーは常に黒赤と変わり続けている。
見た目は不気味、その一言で尽きるぐらい不気味だ。
急に行動が止まるので尚更不気味だ。
「な、なんだこれは!」
「・・・」
何も喋らない。
クリートは無言で向かい殴ってきたがテロリストは間一髪でよけ変身した。
「なんだ!この禍々しいオーラは!」
「・・・」
テロリストはいつもの通り防ごうとしたが火力が高すぎて防ぎきれずそのままパンチを一発腹に受けた。
さっきの数十倍はあると理解出来る。
テロリストの腹の装甲が気付かぬうちに割れている。
「ぐは!な、何だこの火力!?」
「・・・」
テロリストはその力でずっと攻めれず守りに期していたが火力が高すぎて守りも上手くできない。
攻防の末テロリストの装甲もボロボロになり始めた。
腕の装甲はいつ取れてもおかしくなくなり胸装甲は穴が開き、足装甲は蹴られ続け無くなりかけている。
「こ、こいつはまるで破壊兵器だ」
「・・・」
何を言っても終始無言を貫いているのが不気味さをきわたてている。
「くっ!」
クリートは助走をつけ思いっきりパンチをするとテロリストの腕が防御していても大ダメージを負う。
衝撃で飛ばされ飛ばさた先で変身を強制解除された。
「こ、この火力、ガハ!た、只者では無い」
と言うと腕を抑え逃げて行った。
クリートは追いかけようとしたがベルトに異変を感じそのまま止まってしまった。
その動きは生物と言うよりなにか物みたいな止まり方だ。
変な行動が終わると急にまた歩き出し周りを破壊しまわっていった。
破壊活動が始まると上から聞き覚えのある声が聞こえる。
「ショッピングモールのニュースを聞き来たのが正解だった!」
と言う声が聞こえた、スクルドだ。
「クリート君、暴走はいけないよ!」
聞こえたのもつかの間クリートはベルトを斬られ強制解除された。
ほんの一瞬の隙で斬ったのはプロの所業だ。
だが解除された瞬間その場にクリートは倒れた。
目に光がない。
「クリート君!この傷!まさかだとは思うけどテロリストでも居たの?」
スクルドは脈を見た、脈が無い、心臓を触った、動いてない。
心臓マッサージをしながら電話をした。
「病院でしょうか!心臓が止まった人がいて!場所はショッピングモールの中庭です!すぐに来てください!」
と言うと電話を切った。
スクルドは救急隊が来るまで必死に心臓マッサージをしていた。
クリートの心臓が止まった焦りで今は心臓マッサージしか頭にない。
そして割とすぐに救急隊が来てクリートを連れて行った。
しかしそんなことで安堵の気持ちになるはずもない。
スクルドは次に家に電話をかけた
「もしもし!一大事!クリートが何者かの戦闘で暴走して心臓が止まってしまったの!」
「スクちゃん、何なのそんなに興奮して、もう1回お願い」
「ノルン!落ち着いて聞いて、クリートが何者かと戦闘して私が来た時暴走していたの、見た事ない状態で、そして強制解除させたら心臓が動いてなかったの」
「スクルド!何かしたの!」
「してないよ!心臓が止まったって言ってるけど傷もかなり酷い、私は暴走していた時が怪しいと思うんだ、ずっと目を点滅させて」
「目を点滅!?どの色に点滅していたの!」
「赤と黒に、黒、まさか!」
AI兵の変身機器は戦闘不能、もしくは中でAI兵が何らかしらで壊れてしまった時バイザーが黒くなる。
クリートはAI兵の変身機器から作った、だからもちろんバイザーギミックも搭載積み。
クリートはバイザーには手を加えてない。
この事からクリートは生き返り死にを繰り返していた。
「まさかだと思うけどスクルド、クリートは死んだり生き返ったりを繰り返していたの?」
「多分そうね、いやきっとそう」
「どこの病院!?イテシー病院!?」
「イテシー病院よ」
「わかった!すぐ行く!ヴェル!クリートさんが!」
「何!貴様が」
「だから行くよ!」
「了解」
「クリートが!?」
「クリートのお母さん!早く用意して!」
「タダでは死なない!そう信じんているよ、クリート!」
「早く!用意して!」
焦りすぎで電話に切る事すら忘れていた。
そのことを聞くと本当に体から血が抜けるような感覚だがそれで止まっていれる時間は無い。
急いで病院へ行くが現実は残酷だ。
3人が病院に来た時にはクリートは死亡していた。
急いできたがもう着いた時にはなんなら救急車の中で既に遅かったらしい。
霊安室で3人は絶望していた。
ノルンとクリートの母は泣いていた、ずっと声をあげ泣いた。
ヴェルはずっと呆然としていた、現実を受け入れられないようだ。
スクルドは何も出来なかった悔しさで唇をかんでいた、そこから血が垂れてきていた。
悔しさ、自分の愚かさをよくわかってしまう。
悲しみが永遠にその部屋を包んでいた。
ブックマークするとやる気がムンムン湧きます
良ければよろしくお願いいたします
今回のクリートが変身したフォーム
オーガフォーム
体を外中から思いっきり押している感覚が常にありショック死
そしてオーガAI兵の変身機器の力で死んでも電気ショックで蘇らされる




