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DestinyEXAM(運命のテスト)前編

ついに始まった最終試験。


これに負けると人生が終わったのと彩色ない。


「ヴェル⋯糸を貼ってくれない⋯安全にここを出ることがまず最優先だから」


「⋯」


何も言わずにただただ糸を貼った。


糸は行動しやすくするためや敵の察知のために配置させる。


糸に何かが触れるとヴェルはどこでどういったものが触れたのかを瞬時に理解出来る。


「ありがとうヴェル、じゃあ次は、もう脱出しようか」


スクルドは糸を軽やかに回避しながら外へと歩き出した。


ノルンも出ようとしたが糸の量やかなり細かくミリ単位で計算し尽くされた糸の密度を回避するのは難しい。


「ねぇ⋯どうしたらくぐれる?」


「うーん、そうだヴェル透過一瞬だけ出来る?」


「⋯」


すると糸が急に薄く見えるようになった。


半信半疑だが1度通ってみると本当だ。


「す、すごい!本当に通れた」


「すごいでしょ⋯私では無いけど」


「ヴェルさんありがとうございます」


「⋯」


やはり無愛想だ。


しかしそれでも顔は少し優しくなっている。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


少し孤児院内を歩くと物音が聞こえた。


2階からだ。


出口までまだ距離がある。


「⋯ノルン君」


「やっぱりしましたね物音⋯」


「ヴェル君⋯糸を貼って」


「⋯わかった」


2人はやっと喋ってくれたことに感動して泣きそうだが今はそんなことをしている暇は無い。


恐る恐る音のする方へ階段を昇って行くと1人の敵がいた。


「⋯1人だけ!?みんな気をつけて!」


スクルドは叫んだが遅かったようだ。


やはりその1人は囮⋯そしてその囮は分身だということだった。


後ろから3人勢いよく来た。


3人の女性はピストルを全部ノルンにターゲットにしているのはノルン自身わかるしスクルド、ヴェルもだ。


「甘かったわね!」


その掛け声とともに3人は一斉にピストルを放った。


「しまった!?これじゃ」


ノルンが1番最初に当たるくらい近い。


(私の夢ここで終わってしまうの⋯嫌だ)


当たると思い目を閉じるが次に目を覚ましたのは以外に最近だ。


目の前に糸の壁がある。


「ヴェルさん!?」


「⋯みんなで行くために」


「⋯そうよね、ありがとうございます」


ノルンはピストルを構え天井にワイヤーを放った。


天井に刺さったワイヤーを元に戻す反発力でノルンの体は天井に動き出す。


さっきの3人組の女子達はこのことにまだ理解が追いついていない。


「危なかった、でもここで負けられないの!」


ノルンが3発ピストルを放った。


そのピストルは的確に3人に当てることが出来た。


そうこのノルンは体力勝負等はボロボロだけどこういったノルン流の技を自ら作り出すことが強みでここまで生き残れたのだ。


そしてその射撃センスもあいまりかなりの好成績を残していたのである。


ノルンの予測通りのところに一発一発的中して少し喜びがある。


「ふぅー、とりあえず3人撃破」


「お疲れ様、大丈夫?」


「私は特に⋯ありがとうございますヴェルさん、あなたがいなければ私ここでやられてしまいました」


「⋯どういたしまして」


少しづつ心を開いてくれるヴェルに2人は感動を覚えてしまう。


あれだけ無愛想だったのに少しづつだが優しくなることはかなり嬉しい。


ヴェルは糸の壁を取り壊し元の状態に戻した。


3人のネックレスを奪い出口に向かった。


少し心苦しさはあるがこれも未来のためと自分の心に訴えた。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


出口が近い。


何年も孤児院にいるので構造は嫌でも理解はできているからだ。


それは今回の敵全員に言えることだ。


出口の扉を開ける。


少し緊張はしたが後ろでヴェルが糸を放っていてスタンバイをしてくれているので安心して引けた。


「あれ?誰も居ないですね」


「確かに⋯とりあえず早く行こう」


「ヴェルさ⋯ん」


ヴェルの後ろから敵がスタンバイをしていたのだ。


ノルンは一発放ったが唐突な射撃なため精度は今一つだ。


ヴェルの後ろにいた人は避けるために壁の奥に入った。


「敵は1人だけ!?あと2人は⋯近いようね」


「ノルン君、少し僕に考えがあるんだ」


扉の向こう側に2人の男子の敵がいる。


状況的には挟み撃ちだ。


運はさらに悪く短い直線距離の挟み撃ちなので余計不利だ。


「とりあえず行くよ!」


ノルンは走りながらワイヤーを出口の扉に放った。


出口にワイヤーが高速でノルンの体を運んでくれたおかげで早く距離を詰めることが出来た。


「よし!これなら」


しかし人の敵の武装が癖ありだったのだ。


「ぐ、グレネードランチャー」


「正解、オラァ!」


その放たれたグレネードランチャーの爆風は致死的ダメージを当てるほどの威力では無いがショックウェーブはある。


「うぐっ!」


ノルンはそのショックウェーブに飛ばされ孤児院外にある緑に倒れる。


立ち上がろうとするが衝撃での痛みで上手く立ち上がれない。


(くっ!さすがに軽やかに行き過ぎた)


ノルン自身の行動を激しく後悔している。


「ノルン君!」


だがスクルドも味方のことを行っている場合ではない。


ナイフを主武装に一人の女性の敵が襲いにかかってきた。


スクルドは咄嗟の判断で自分の得意武装である剣を取り出した。


しかし相手の方が1歩以上に早く行動に移していたためか防げたものの衝撃はないわけがない。


「うぐ!」


カン!


ザン!


刃と刃が激しくぶつかり合う音が出口付近で広がる。


「ねぇ!この攻撃は避けられるかな?」


そうナイフの女性が言うと腰にかかってあったナイフを片手に5本取り出し


「さぁここでゲームオーバーになってね」


そうとだけ言うとナイフを放った、


ナイフのスピードは早いが切り落とせないことはない。


「なら見せるよ、僕の本気」


剣を腰の鞘に収めるポーズを取り集中した。


「ふぅー」


「何をしているのこのバカは!」


「⋯」


まだ動かない、このままだとゲームオーバーだというのに。


「っー!ここだー!」


スクルドがそう言うと剣を一振、


その一振で全てのナイフが振り落とされた。


「何!?」


ナイフの女性が1度瞬きをすると急に視界からスクルドの姿は居なくなった。


0コンマ単位の時間で消えるのは本当にすごい技だが敵にやられると不安しか出てこない。


「さぁこれで君はゲームオーバーだね」


耳でそう囁かれるとネックレスの首に付けるためのチェーンの部分を斬られネックレスを落とす。


「じゃあ少し寝ていてね」


スクルドはピストルを撃ちナイフの女性をゲームオーバーへと導くことを成功させた。


「ノルン!」


スクルドは落としたネックレスを奪いそのままグレネードランチャーの男の方へ走り出した。


ノルンは倒れたままなので尚更急がなくっちゃ間に合わない。


(耐えて!絶対!)

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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