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第3話(途中)
食事中のシロエの身に何の前兆もなく、様々な異変が訪れた。
目の前に大小様々な幾つもの光が現れ瞬いたように感じ、手足の感覚が失われて手に持つナイフやフォークを落とし床に貴族の食堂では似つかわしくない異質な音を響かせ口からは食べかけのものを下品にもべちゃりと溢し、体の奥底から言いようのない激痛が駆け巡り、頭には何か緊急事態を伝えるかのように鋭い頭痛が生じた。他にもその幼い身では到底耐えきれないような痛みや不可解な現象を知覚させられた。
「ぐわあぁぁアァぁぁ!!」
もちろんそんな経験したことない痛みに耐え切れるはずなく、目を見開きながら先ほどまで食事をしていた幼い口から苦悶の声を食堂に響かせた。
シロエの家族や従者を含めた全員が、急に訪れたいきなりのシロエの奇行に全動作を停止させた。