①レールガン/フレミングの左手の法則
先日軽自動車税を払ったり、車幅灯も切れてしまったりで、車についてはもう1回書いて終わりにしようと思っています。ただ、その前に資格の勉強とは直接関係がないけれど、勉強になったなあ、ということをまとめておこうと思います。
これも深い意味はありません。察しの良い方はなんとなく判っているかもしれませんが、GW中にまた書き始めたのは予定がなくて暇だったからです。
ですので暇なときに更新していこうと思います。そんなに長くはならないと思います。
『身近な電気編』
①レールガン/フレミングの左手の法則
べつにレールガンは身近じゃないけど、と思われたかもしれません。
……そうですね。(?)
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今回、下記の資料を参考にさせて頂きました。
『防衛装備庁技術シンポジウム2020 研究紹介資料
レールガン研究の最前線 ~弾丸の高初速化の実現~』
この資料は簡潔に判りやすくまとめられていてすごいです。(私の能力的にすべて理解できたというわけではないのですが)
防衛装備庁様のHPから閲覧することができるので気になった方は是非、調べてみて下さい。参考にさせて頂いてはいるのですが、この文章の中で間違えたことを言っていたらそれは私の責任です。
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子供の頃ロボットのプラモデルを作っていて、その武装の中にレールガンがあった。説明書の解説にはこう書かれていた。
『フレミングの左手の法則を利用した兵器』
当時の私はそれが具体的にどういう風に、弾丸を打ち出しているのか判らなかった。ただとにかくフレミングの左手の原理が使われているというのは、頭に残っていた。
それでコロナウイルスが流行り出し無職になったとき、暇だったので15年越しくらいにきちんと調べてみることにした。
■■■■(電気に詳しい方は、ここ飛ばしてもらって大丈夫です)
・フレミングの左手の法則
左手で拳を作ってもらって、それから親指を立てて、人差し指を伸ばして、中指を人差し指と直交するような形にする。親指は力の向き、人差し指は磁界の向き、中指は電流の向き。自分は下(中指)から『電、磁、力』で覚えた。
・右ねじの法則(直線導体周囲の磁界)
今度は右手を軽く握ってもらって、親指を立ててほしい。親指の向きは電流の向きで、残りの指は磁界の向きになる。
【逆に電磁石とかを考えるときは親指の向きが磁界の向き、残りの指を電流の向きと考えるのですが、今回こちらは関係ないです】
■■■■(ここまで)
調べてみると想像以上に、レールガンはフレミングの左手の法則が使われていた。
【左右の二枚の板が前方に向かって伸びていて、弾丸を挟み込んでいるような形をイメージしてください。その板の間を弾丸が進んでいきます。】
左右の板状の砲身レールは直流電源に繋がっていて、電圧がかかっている。
何もない状態だと回路ができていないので電流は流れない。けれど弾丸自体が導体なので、弾丸が装填されたときに回路が完成して、電流が流れ弾丸が撃ち出される。もしくは電源側にスイッチがついているのかもしれない。そのあたりは判らないけれど。
※ 今は弾丸に電流が流れると書いたのですが、資料によると弾丸と電流の流れる部品(電機子)は別で用意するようです。この電機子もよく考えられた形状をしています。
これを見て頭の固い私はまた感心した。漠然とフレミングの左手の法則としか思っていなかった。その法則をどう応用すれば弾が撃ちだされるのかさっぱりだった。弾丸自体を回路の一部として利用する発想がすごいと思った。自分では絶対に思いつかない。
言われてみるとSF作品に登場するレールガン、その砲身デザインは筒形ではなく、長い2枚の板状のものが多い気がする。パッと見てレールガンと判りやすく、絵的にも弾丸を撃ちだす際、開放部のあるデザインの方が、迫力が出るということもあるのかもしれない。
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関係ないですが、やはり平和が一番だと最近よく思います。
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ところで物凄く簡単に考えた時、レールガンを構成する要素は『①電源、②砲身、③弾丸、④磁石』となる。と私は思っていたのですが、実はこの中で1つ、あった方がいいけれどなくてもいいものがあります。
正直、かなり無理やり問題にしていて苦しいのですがよかったから考えてみて下さい。すみません
。
【ヒント】少し上の部分が答えになってますね……。
【答え】④磁石
磁石はあった方が強力にできるそうなのですが、なくてもいいようです。
そうするとフレミングの左手の法則の力、磁界、電流。その内の磁界はどうやって賄うんだろうと、思ったのですが、……そうですよね。
磁石を持ってこなくても、右ネジの法則がありますね。左右の砲身を直線導体として考えてみると、それぞれ磁界が発生しますね。
また砲身が前方に向かって伸びていて、左側の板に電源のプラス、右側にマイナスが接続されているとします。弾丸を入れて回路を形成すると。電流は左側の板から弾丸を通って折り返し、右側の板に流れていきます。
このとき左側の板の発生する磁界は、弾丸に対して上から下向き。
右側の板には、弾丸の所で折り返しているので、左とは逆向きの電流が流れます。(行って帰ってきている感じですね)右側から発生する磁界も弾丸に対して上から下向きになります。
今更ですが、弾丸に働く力を左手を使って考えてみます。
・弾丸を左から右に電流が流れるので、①中指の向きは左から右。
・磁界は下向き。②人差し指は下向き。
・2つが決まると、力の向きも決まります。③親指は正面側。
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ところでここまで書いていて、レールガンの左右(上下でもいいのかもしれないのですが)の砲身というのはあれに似ているな、と思いました。
電気の問題でたまに出てくる、平行な直線導体に電流を流した場合、(棒状の導体が平行にならんでいるようなやつ)、果たしてこの導体は引き寄せあうのか反発しあうのか、というもの。これもフレミングの左手で考える問題です。
レールガンの砲身の場合、左右の板には向きが反対の電流が流れています。この場合、反発する力が働きます。(ネットで調べていても特にこれについて言及はなかったのですが、そうなると思います。違っていたら申し訳ないです。ただ力が働くと言うだけで、実際広がっていったら困るのでそうならないよう固定されていると思うのですが)
平行導体間の問題を見た時は、『これはレールガンの砲身になりうるだろうか?』と考えると、少し楽しくなる……かもしれませんね。ならないかもしれませんね。(なんなんだよ)
【終わり】
調べてみると勉強になると思います。ただやはり電験に出るかというとそうではないと思うので、ほどほどに。
右手にペンを握ったままの状態で、右ネジの法則やフレミングの右手の法則を考えようとして、左手を使ってしまい、間違えたことがあります。ご注意ください。




