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異能協会×ワールドプレット  作者: 来栖 稚
異能協会の問題児
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幕間 ワールドプレット

「かつて、異能力は、社会の裏側のものでした。

 一般にはその存在が理解されず、自然開花の異能者は世界的にしばしば差別を受けました。そうした歴史に伴い、異能者(アーチスト)同士の結束のため、古今東西種々の秘密結社、時には犯罪組織等が生まれてきました。一部の非合法集団では、メンバーを確保するために不完全な方法を用いて強制開花バイタライズを試みた例もあり、異能力は危険と結びついていたと言えます。


 そんな中、一九四〇年代末から、リヴィーラーズ・ライトと名乗る国際団体が注目を集めはじめました。第二次世界大戦中、一部の国で秘密裡に異能者部隊が編成されたことをふまえ、戦勝国を中心に異能者の権利運動が持ち上がったのです。リヴィーラーズ・ライトの活動は、アメリカを皮切りに、数々の先進国で異能関連法整備などの実を結びました。『開放』と呼ばれる出来事です。異能力の正しい知識が共有され、また、それまで明らかになっていなかった様々な性質に関する研究の道も開かれ、異化力(ペタル)潜在異能源(シード)開花異能源(イルミナント)などの用語も生まれました。


 一九六〇年ごろ、アメリカの研究機関を中心に、訓練による人為開花の安全な方法論が確立されます。みなさんもよく知る、八式カリキュラムです。八式カリキュラムは、国連の責任のもと、各国に拡大しました。日本政府が、八式に基づく教育方式を認可したのは、一九六二年のことです。当時、リヴィーラーズ・ライトの後身として日本の異能者を募っていたのは、『灯火会』と呼ばれる民間団体でした。この団体が再編され、特別法人『超常異能者保護教育協会』になったのです。

 八式カリキュラムを履修した異能者は、認定を受けて、超常師と呼ばれます。一九九〇年代以降、超常師は国の認可を得て、治安維持等の活動も行うようになっています―」


「よくできました、山代(やましろ)さん。さぁ、座って。次は誰にしようかな? 協会の主な活動について音読したい人はいる? 手を挙げて……って、いないか。

 じゃあ、隣行って、七崎さん……」


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