蜜蜂のダンス
お気づきでしょうがサブタイトルは本文とあまり関係ありません。
蜜蜂ってつけてるだけです。
私の中の汚い部分が増殖してきれいだと思っていた部分も蝕まれていたことにいまさら気づく。
頭に血が上って奥のほうでは理性や良心がだめだといっているのに聞こえない振りをして私の表面を形作っている部分が勝手に言葉を発する。
「今、あなたが島に帰ったらみんな混乱すると思う。」
彼女に、会わないで。
「少し様子を見てからがいいんじゃないかな?」
ここにいて。
あれ、わたしなにをはなしているんだっけ・・・?
いい人を気取る私の皮が勝手にしゃべっているのか、悪い私自身がしゃべっているのかわからない。
私の視界には床が見えている。
視界に白い、はだしのままの足が移った。
それからやさしく手をもちあげられて(握られたままだった。)
ひきよせられて
手の甲に
・・・
口付け
くち付け・・・?
き
キス・・・された。
キスされた!!!
手の甲にキスしてきた!
一気にどっかいってた意識が手の甲へ集中する。
手の先は相当冷たかったのか奴の唇は熱い。
さっきはあんなに凍えてた人が!
今時貴族でもこんなことしない!
「ななな、なにしてる?んですか?」
薄い唇が私からはなれて綺麗な形に笑う。
「僕を見てください。」
だめだ、会話になってない。
ひょっとしてこいつやばい奴だったのか?
「ちょっ…て、てを、はなして。」
声がでない、手に汗かいてきたし。
「ちゃんと僕の目をみて話すまで離しません。」
奴の口ばかり見ていた視線を少し上げて目を見る。
少し灰色がかった瞳が私を捕らえる。
しばらくぐだぐだが続きますが心の成長や変化をさせるためですのでお付き合いください。