91/720
迷い木の怪物 1
かいつまんで、今までのムツヤの生い立ちを話し始めるとユモトは真剣に聞いてくれていた。
「そうだったんですか、とても信じられないような話ですが」
しかし、ムツヤとモモの話を真剣に聞いたがユモトは話がいまいち頭に入っていないようだ。だが、無理もない。
「ユモトさんに飲ませた薬も本当はたくさんあるんですよ、嘘ついてごめんなさい」
そう言ってムツヤはペコリと頭を下げて謝った。
「い、いえいえ! あのお薬のおかげで僕が助かったのは事実ですし、感謝していることに変わりはないですよ!」
ユモトはあたふたしながら命の恩人に言う。
「そうでずか、それならよがっだですが」
「ムツヤ殿、説明も終わりましたし何か食料を取り出しては頂けませんか?」
気まずい雰囲気を変えるためにもモモは話に割って入った。ムツヤは「そうでじたね」と言いカバンから何かを取り出そうとする。
「あ、そうだ。野宿するならこれがありました」
そう言ってムツヤが取り出したものは……。




