身分証明 1
二人は石造りの立派な建物の前に再びやってきた。1時間前には食事を摂るために来たが今度は違う。
ムツヤは愛刀であり魔剣『ムゲンジゴク』のレプリカを腰に付け、裏ダンジョンで拾った鎧からしたら見劣りはするが、充分に立派な皮の鎧を着ている。
まず、この世界で冒険者になる為にはこの冒険者ギルドで登録を済ますことがほぼ必須条件だ。
何故ならば冒険者としての登録がないと各地から集まる依頼を受けることが出来ず、つまりは生計を立てることが出来ないのだ。
ムツヤは興奮を抑えられずに居た、ここから自分の冒険者としての旅が始まるという事と。
そして、念願のハーレムを作る第一歩を踏みしめることが出来る喜び。
受付に並び、そしてムツヤは自分を落ち着かせて言った。
「あのっ、冒険者になりだいんですが!」
すると受付の女性はにこやかに言葉を返す。
「はい、それではこちらの用紙へ記入と身分証をご提示頂けますでしょうか?」
「みぶん?」
しまったとモモは思う。自分の中でもまだムツヤが隔離された別世界から来たという事を甘く見ていたことを痛感した。




