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裏庭が裏ダンジョンでした@完結  作者: まっど↑きみはる
裏の道具の自由研究

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裏の道具の自由研究 2

 スーナの街は夕日を受けて赤く美しく輝いていた。城門を抜けると今だ活気ある市場が出迎えてくれる。


「さてっと、それじゃあ必要な物でも買ってくるか」


 アシノは背伸びをしながら言った。ユモトも街に無事ついた安堵からか、ため息を1つついた。


「はい、わかりました。それじゃ僕は食材や調味料を買ってきますね」


「おー、頼んだぞー、私はちょっとギルドに寄って話しをしてから買い物してくる。夕日が沈む前には帰りたいから手早く用事を済ませちまおう」


「わがりまじだ」


 ムツヤはヨーリィと手を繋いだまま話すと、一旦解散になる。


「お兄ちゃん、買うものは覚えてる?」


 お兄ちゃんと呼ばれ、自分が呼ばれているんだと気付くまでムツヤは少し間があった。


「あ、そうだったな、モモさんの髪の油を買うんだった」


 握っている手は小さく柔らかくて温かい。ヨーリィは下からムツヤを見つめている。


「それと、お兄ちゃんが石鹸を持っていなかったら買って欲しい。あの家にはお風呂があったから」


「そうだなー、買っていこうか」


 ヨーリィは1度も笑顔を見せてくれた事が無いなと、こちらを真っ直ぐ見つめる濁った紫色の瞳を見てムツヤは思う。


 まぁ数日前に知り合ったばかりでは無理もないかと、そう思っておく事にした。


 2人は生活雑貨を売っている店を探す。2人の間に会話は無い。何だかそれが気まずく思えてムツヤはうーんと考える。


「ヨーリィは必要なものとか欲しいものは無いの?」


「お兄ちゃん、さっきも言ったけど石鹸が欲しい」


 会話が終わった。


 ムツヤはまた何か考える。そんな所に甘い香りがふわっとした。


 そちらの方向を向くと、薄く焼いた小麦の生地で生クリームやフルーツを包んだ菓子『クレープ』が売られている。


「ヨーリィ、あれ何だろう」


「私にもわからないわ、お兄ちゃん」


 ヨーリィは無愛想に言うが、気のせいかムツヤの目にはほんの少しだけ興味がありそうに見えた。


「あれ、買って食べてみようか?」


「お夕飯食べられなくなるよ、お兄ちゃん」


「大丈夫だっで」


 ニコッとムツヤは笑ってヨーリィの手を引っ張ってクレープ屋に近付く。


「すいません! 2つ下さい!」


「はい、まいどー!」

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