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モテたいに決まってる 1
散らかり放題の部屋。カップラーメンやら、ティッシュやらが床に散乱し、不潔極まりない状況下で、白鷺結弦はひたすらパソコンのキーボードを叩いていた。
アルミ製のラックには、アニメや漫画のフィギュアが、所狭しと置かれている。
昼間だというのに、カーテンは締め切られ、部屋は陰気な空気を、これ以上ないほど醸し出していた。
チャイムの音がなる。結弦は無視したが、呼び鈴の音が鳴り止む様子はない。
「ったく……。誰だよ。いいとこなのに」
結弦は舌打ちしつつ、立ち上がり玄関に向かう。