スキルと才能は?
とまぁ今に至るわけだ。
まぁ流石に3歳にもなってくるといろいろわかってくる。
まず俺の名前はカシリらしい、後兄が一人いるみたいだ。まだ会ったことがないから名前はわからん。
父はダイラ。母はクリスティというらしい。目の前で名前を呼び合ってよくいちゃいちゃしているのですぐ覚えた。
後、世話係として7歳の狼人族のミーナという女の子がいる。この子の母親が奴隷として家で働いている為、一緒に暮らすついでに世話係としているらしい。
奴隷が家にいるのは農園を営んでいるから、そうこの世界には奴隷が存在する。まぁこの世界の奴隷はあくまで救済措置らしい、野垂れ死ぬより保護してもらう方が安全だからね。
俺の現状はこれでわかって貰えたと思うが、3歳になった俺は今日自分のスキルと才能を知る為に教会に行く事になっている。
「あー楽しみだ。魔法の世界だからな、魔法が使えるようになるんだろうし、自分の使える属性は何だろう?」
「カシリは頭がいいから2属性以上かもよ?」
「ミーナ。頭の良さはあまり関係ないと思うよ。」
「でもカシリはいい線いくと思うんだけど?」
「まぁ、すぐにわかることだよ。もうすぐ着くみたいだし。」
会話しながら歩いていると、もう目の前に教会が見えてきていた。
「すいませーん。」
俺は教会に入ると中の神官に声をかけた。
「はいはーい。どちらさまですかー?」
と中からでてきたのは、おっぱいをプルンプルン揺らしながら歩いてくるシスターだった。
「⁉︎」
なんというお約束なんだ。巨乳シスターだと!ありがとうございます。と心の中で手を合わせていると、隣でミーナがジト目で見始めたので慌てて挨拶をした。
「こんにちは。俺はカシリでこっちはミーナです。ここで鑑定をしてもらえると聞いてきたのですが。」
「はい大丈夫ですよ。私は、シエルです。今クロード教をよんでまいりますね。」
そういいシエルは奥に呼びにいった。
その際、俺はしっかりとお尻も目に焼き付けたぜ。ミーナには叩かれたけどな。
何故バレたし。
そんなやりとりをしていると奥からシエルとクロード教らしき人が歩いてきた。
「こんにちは。ここで神官長をしているクロードと申します。カシリ君でしたね、今日は鑑定ということでいいのかな?」
「はい。クロード教本日はよろしくお願いします。」
「では、奥の部屋に参りましょうか。お連れはここでお待ちください。」
「じゃ、ミーナ行ってくるよ。」
「がんばってね。」
鑑定するだけなのに何を頑張るのだろうと苦笑しながら俺はクロード教のあとをついていく。
着いた先は、真ん中に水晶が置いてある2人がやっと入れる狭い部屋だった。
「ではカシリ君。鑑定する前に説明するね。ここではスキルと魔法の才能を知ることができる。これは自分の将来に深く関わる事だし、生死にも関わる。自分の能力が知られると利用されたり、虚を突かれたりもする。だからなるべく親しい人でも、なるべく内緒にしてね。」
「はい。わかりました。」
「では、鑑定をはじめようか。真ん中の水晶に手をおいてみて。」
俺は言われたとおりに手を水晶の上に置いてみた。
「ふむふむと、はいもういいよ。
じゃあカシリ君の鑑定結果を言うね。まずスキルは、精霊眼だね。」
「精霊眼ですか?」
「そう。精霊眼。ここ最近じゃあなかなか見ないスキルだね。意識すれば精霊を見ることができるし、上位の精霊なら話こともできるよ。それで魔法の才能なんだけど・・・。」
「魔法の才能はどうでしたか?」
俺はワクワクしながら聞いていた。しかしクロード教からでた言葉は。
「魔法の才能は、残念ながらどの属性もないようです。」
「え?」
「気を落とさないで下さい。自分では使えませんが、仲良くなった精霊に使って貰える可能性はあるのですから。」
魔法の世界に転生したのに魔法が使えないとは。そんなこと思いながら立ち尽くしてしまった。