第8話「start♯0.8featアオイ」
安定のクオリティです
第8話「start♯0.8featアオイ」
「ねぇ、ミームちゃん、一緒に来た人達とはぐれた時間と位置を教えてくれる?」
自分は世界がどうとかではなくこの一人の女の子を助けるために動く覚悟を決め
今一度気合を入れ治す。
「今から大体30分くらい前です、アオイさんに助けてもらった直前にはぐれました…あの路地からはなんどか角を曲がって一度雑踏に出て10分位の人通りの少ないところですね」
「詳しく教えてくれてありがとね、マスター、レンジとアカに連絡取ってもらえますか?」
ミームの情報は非常に正確だから、身元情報が無くとも捜索は容易であろう仲間の二人に連絡をアサギに取ってもらっている間に
自分はミームを連れて、奥の部屋に行く
そこはいつものように若干湿気ていて、少ない従業員に不釣り合いな量のロッカーが並んでいる部屋だ
奥にある鍵の外れているロッカーを開ける。中には警棒、メリケンサック型スタンガンなどちょっとヤバイものがある自分は今回は相手が戦闘に入ったら銃を使ってくること
を視野に入れ装備を選ぶ、ちょうど選び終わるころアサギの声が聞こえる
「レンジ君から連絡、男たちは政府の連中と交戦しながら西側廃団地区にはいったそうだ、負傷者出てるすぐに向かった方がいいアカはまだ授業中で連絡がつかない」
「分かりました~、ミームちゃんコレ持っといてお守りだと思って」
小さな腕時計のようなGPS端末をミームに自分は渡し、アサギのところへ戻る
廃団地区に入ったことは朗報だ、あそこはかなり隠れられるスペースが多い、廃とつくだけあって脆い所もあるのが注意点だが
さて…どうするか、単身突っ込むしか無いか…ミームに戦わせる訳にはいかない能力があるのにもかかわらず男に追われているところを見ると戦闘は不慣れであると予測する。
「それじゃ、ミームちゃんを頼みますもしかしたらこっちに来るかもなので」
「お前は1人で行くのか?…まぁアオイお前は強い、軽く終わらせてこい」
「アオイちゃん…気をつけてね」
高梨さんとミームは自分を少し心配そうな目で見つめ、アサギは無事で戻ることを確信したようにうなずく
ドアを開け、屋上にテレポートして到着までテレポートの連続で3分徒歩で17分の距離を急ぐ。
到着し屋上から、両者の位置関係を確認すると通りのようになっている場所を負傷している数人と拳銃を構えた数人が
通りの端と端に囲まれている、政府と思われる黒ずくめの集団は四人ずつ分かれているようで徐々に詰め寄っていく
かなり状況が悪いどちらかを下すだけではダメだ…、しかし両側には念動波は放てない、テレポートは同時に4人しか不可能
10人以上いるから無理、念動波もテレポートも共通の弱点があり目に見える範囲にしかテレポート出来ず念動波は放てない
念動波はなおかつ近距離でないと威力が乏しく落ちる。
持ってきた装備はいくつかの警棒だけである、あたりに使えそうなものはないか探し始めるがどんどんと追い詰められていく
そして目に入ったのがちょっとの衝撃でも壊れそうな、団地のベランダでなおかつ両側にある為迫っている両方とも片付けられそうである
すぐに狙いをつけ、タイミングを測る…微妙に違う両方のペースを図るのに苦労する。
放つ、ベランダは予想通り砕け大きな破片が黒ずくめの集団に降り注ぐ
「なんだ?落ちてくるぞ」
「うわぁぁよけろ!!」
いまさら遅い、コンクリートの塊が男たちの骨を砕き、飛沫をぶちまける。
自分は放った瞬間に地上にテレポートし、外の世界の人間たちに近づく
男は6人女4人の集団であり、今の瞬間的な出来事に大きく驚愕している
「私はミームちゃんのために貴方達を助けに来ました、今から4人ずつ安全な場所に運びますのでとりあえず中に隠れてください」
「あ、ああ、ミームは無事なのか…」
「ええ無事です」
集団は嬉しそうな声を上げる、すぐに自分は負傷者から徐々にテレポートし近くの治療が出来る仲間のもとに運ぶ
アサギから聞いていると言いすぐに、収容してくれたので非常にスムーズに事が進む
テレポートで往復2分を繰り返し全て収容し終え、比較的軽傷だった男が自分に近づいてきた。
「俺達を助けてくれてありがとう…この恩はいつか返すよ」
「いえいえ、ほんの少しでもそちらの世界の人を救えたらなと思って」
「ミームから聞いたのか…けどアンタ、ドライブ無しに能力を使ってるようだけどこっちの世界の人ではないのか?」
「ええまぁ…生まれつき使えたもので」
感謝され頭を下げられ、少々大きく助けた理由を話した
にしても、自分は何故ドライブ無しで能力が使えるのだろうか…以前から少し考えていた政府の施設で調べると何されるかわからないと言うアサギの判断で
今まで、ちゃんと調べたことがなかった、細胞を入れずに能力を扱う…しかも幾つかもその点考えられるのが正真正銘の超能力者なわけだが
それはどうもありえそうにない、ミームやこの人達に一段落ついたら聞いてみようか……………
などと、ぼんやりしているとポケットに入れていたデバイスがけたたましい着信音を鳴らす
緊急時以外こういう時は連絡しないので、やたらうるさくしているそして今なったのが、
その緊急である。
いかがでしょうかー、徐々に前のも書き換えていきます