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第一話 ミリしら乙女ゲー世界に転生しました


こんにちは、こんばんは皆様。

私、マリア・テレジアと言います。

そこ、絶対に某大国の某有名統治者のこと思い出しましたよね?

私も最初……いえ、頭をぶつけて倒れ、前世の記憶を思い出した時に思いましたとも。


でもあくまで違います。

私はただの平民。


そう、乙女ゲーム、王立魔法ロマンス学園の世界の一モブとして転生し、前世の記憶を持っていることを除けばね。

あ、忘れてた。

今隣にいる、乙女ゲームの攻略対象の一人が幼馴染なこと除けば。

あ、まだあった。

幼馴染の頭上に見えてる数字(本人や他の人には見えてない)を除けば。


ちなみに幼馴染、クロードの数字は常に100あたりを行ったり来たりしている。

これがなんなのかはわからないがいいとしよう。


いや、思ってたより例外多いな。




ともかく普通のごく普通の平民なのだ私は。

王立魔法ロマンス学園、通称ロマ学はかつての親友がハマっていた乙女ゲーム。


私はそのタイトルと友達の攻略対象しか知らない。

たしか、主人公は光魔法が使えて、そして可愛く、そして学ロマの舞台である王立魔法学園に通うことになるらしいのだ。


だから、変な数字が見えていようが、

魔法学園に通うことにならなければ幼馴染くんとはおさらば。


謎の数字に怯える日々からも解放されるのである。


「聞いてるかマリア」

「ん?聞いてる聞いてる」

「聞いてないって顔に書いてある」

「えっ、うそ」

「ほんと君はわかりやすいな」


平民ながらそこそこの暮らしを私はしている。

父も母も優しいし、なんだかんだ幼馴染のクロードも優しい。


このまま平和に暮らして、なんとなく第二の人生を歩むんだろうなって思ってた。


うん、そう思い込もうとしていた。


「クロード怪我したの?」

「かすり傷だから、心配するな」

「早く治るようにおまじないかけてあげるね」


それはかつて転生前の私の実の母が幼い私にやってくれていたこと。

ただの気休めのおまじないだ。

人差し指を立て、魔法の杖に見立てて振る。


「痛いの痛いの飛んでけー!って」


すると私の指先からは光が溢れ出し、その光はクロードの腕の傷へと集まる。

そうしてみるみるうちに傷が塞がったのである。


「えっ?」

「マリア!これって魔法……」

「いやいやそんなまさかぁ」


確かにそこにあったクロードの傷は塞がっている。

おかしい。私は目を疑った。


「く、クロード!これ秘密ね!だ、誰にも言わないで!」

「わかった、秘密……だな」


クロードは少し顔を俯ける。瓶底メガネ越しではその表情ははっきりとわからなかった。


だがしかし、なぜか数字が大きく上振れする。


えっ、何この数字こわっ。


明らかに今までにない動きを見せる数字に私はビビり散らかした。


ともかくして、私は魔法を使えることが明らかになったので、

秘密にすることにした。

これが十二の秋のことであった。


そして十五の冬。私の元に使者が尋ねてきた。

なんと王立魔法学園からの使者だった。


そうして私に手渡されたのは────入学許可証であった。

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