第二十三の運命:被験者の少女
リマ視点
すべてはあの火事から始まったの。何もかもを爆発させてぶち壊したあの火事、あたしたちの間に混乱を巻き起こしたあの火事、そしてあたしの親友を変えてしまったあの火事。一人の仲間を奪ったあの火事から、もう一ヶ月が経とうとしているわ。あたしたちはみんな喜びや幸せを失って、また集まろうとするたびに、頭をよぎるのは恐怖とトラウマのことばかり。だから、あたしたちはお互いに離れることに決めたの。心を落ち着かせるために。少なくとも、そう願って。
最初に去ったのはアズイマだった。きっと彼女を追いかけ続ける罪悪感の重さに、もう耐えられなかったのね。だから彼女は、親友であるあたしにさえ何も言わずに、どこかへ行ってしまった。でも、彼女を責めることなんてできないわ。むしろ、あたしは嬉しいの。いつも自分のことを後回しにして他人を優先してきた彼女が、初めてあんな風にわがままになれたんだもの。アズイマがいなくなったと知ってすぐ、他のみんなも一人、また一人と去っていき、最後にはあたしも旅に出た。どこへ行くかも決めないまま、ただ足の向くままに。
たどり着いたのはヨーロッパのある村だった。緑豊かな森の近くにある、小さな村。ヨーロッパの他の村と比べれば貧しそうに見えたけれど、活気のある場所だったわ。何より、村の人たちがみんなすごく幸せそうで、信じられないくらい親切だったの。ふらっと立ち寄っただけのあたしを、着いた瞬間から歓迎してくれたわ。断るなんてとてもできなくて、あたしはその村にしばらく滞在することに決めたの。
気づけば、その村でもう一ヶ月近く過ごしていたわ。村の人たちの温かさと居心地のいい雰囲気に包まれて、あたしはここに住んでいる間、自分の抱えていた悩みなんてすべて忘れてしまうほどだった。何もせずにお世話になるのは申し訳ないから、時々村の仕事を手伝ったりもしたわ。村の人のほとんどは狩猟や畜産で生計を立てていて、職人の人もいた。あたしは家畜の世話をしたり、工芸品を作るのを手伝ったりしたわ。本当は狩りも手伝いたかったけれど、「女の子だから」って、みんなに止められちゃった。
でも、村で一ヶ月ほど暮らした後、あたしはまた旅を続けなきゃいけなくなったの。行くことを伝えると、村のみんなは少し悲しそうな顔をしていたけれど、あたしのためにたくさんの食べ物や物資を準備してくれたわ。本当の家族の一員になれたみたいで、あたしはみんなのことが大好きだった。いつかまた時間ができたら、絶対にこの村に戻ってこよう。できればアズイマも一緒に。心を落ち着かせるためのこの美しい場所を、きっと彼女も気に入ってくれるはずだから。
今は、ノルウェーのある地方にいるわ。あたしが泊まっているエリアは、かなり奇妙な形をした巨大な「ハリバット」っていう魚が有名なんですって。魚屋さんで見たけれど、正直、見た目は本当に変だったわ。その大きさと形を見ていたら、あんな魚を釣るのがどんな感じなのか気になっちゃって。だから、地元の漁師さんたちが漁に行くときに同行させてもらうことにしたの。幸い、快く船に乗せてくれたわ。
彼らは仲間に入れてくれただけじゃなく、正しい釣りの方法まで教えてくれたの。最初は彼らが魚を釣り上げるのを見ているだけだったけれど、そのうち自分でも挑戦してみたわ。残念ながら、何度か引きはあったけれど、魚は針から逃げてばかり。でも、何度も失敗を繰り返した後、ついに10キロ近くあるかなり大きなハリバットを釣り上げることができたの! 自分の力で釣り上げられたのが本当に嬉しかったわ。体力が尽きかけて、持ち上げるのはやっとだったけれど。
夕暮れどきに港へ戻ると、驚いたことに漁師さんたちはあたしが釣ったハリバットをタダでくれたの。あたしは魚を受け取って、すぐにお礼を言ったわ。それから村の人たちのことを思い出した。村はここからそんなに遠くないから、みんなに分けてあげようと思ったの。あたしはすぐに小さなクーラーボックスを買って、鮮度を保つために魚を中に入れ、二週間ぶりに村へと直行したわ。
村に戻ると、不思議なことに、あたりは不気味なほど静まり返っていた。明かり一つついていないの。あたしが住んでいた頃は、たとえ真夜中近くても、家の外に集まっている村人が何人かいたはずなのに。あたしは急いで家の一軒を確認しに行こうとした。けれど、中を覗くよりも早く、後頭部に強い衝撃を感じて、視界が真っ暗になったわ。
意識を取り戻した時、あたしは研究所のような場所で椅子に縛り付けられていた。そして、あたしが目にしたのは……この世のものとは思えないほど恐ろしい光景だった。研究者のような格好をした奴らが、村の人たちの体を解剖して縫い合わせ、不気味で怪物のような融合体に変えていたのよ。
リマ:「あんたたち、誰よ! 村の人たちに何をしたの!」
研究者:「ハハハ! 見れば分かるだろう? この被験者たちを使って実験をしているのさ。成功すれば、スーパーソルジャーの軍隊を作ることができるんだ。ハハハハ!」
リマ:「この怪物! こんなことをして、ただで済むと思わないで!」
あたしは必死に逃げ出そうともがいたけれど、縄が硬すぎてどうにもならなかったわ。
研究者:「はっ! こんな辺境の村の人間を誰が気にかけるというんだ」
研究者:「政府さえも無関心だ。こいつらはゴミ同然なんだよ」
あいつらは小さな子供までも実験台にし始めた。あたしの怒りは頂点に達したわ。
リマ:「ゴミなのはあんたたちの方よ! 見てなさい、ここから抜け出したら、一人残らず殺してやるわ!」
研究者:「ハハハ、できるものならやってみろ」
それから、あいつらはあたしの体に何か液体を注射した。耐え難い痛みが走り、意識が遠のきそうになったわ。
研究者:「精一杯、意識を保つんだな、お嬢さん。気を失った瞬間、君も『被験者の少女』になるんだからな」




