第十二の運命:溺れた王
ドウィヤン視点
すべてはあの火事から始まった。我らの幸せを灰に変え、我らから友を奪い、我らすべてを絶望に沈めたあの火事から。あの事故から一ヶ月が過ぎたが、我らの誰もがかつての自分に戻ることはできぬ。皆、常にひどく惨めな様子だ。皆、そしてこの我も……この先、他に何をすべきか分からぬ。あの火事が起きて以来、我の心はずっと混乱したままだ。思考を静めるためにあらゆることを試したが、何一つうまくいかぬ。あの事故のことが何度も、何度も頭をよぎるのだ。
少なくとも、ある日動物園を訪れるまではそうであった。愛らしい動物たちが遊ぶ姿を見れば、心が落ち着くのではないかと考えたのだ。それはうまくいったように思えた。特にアクアリウムのエリアに辿り着き、魚たちが自由に、そして実に穏やかに泳ぎ回る姿を見た時だ。まるで何の悩みもないかのように。我が水槽のガラスに手を触れると、自由に泳いでいた魚たちが、ちょうど手が触れた場所に集まってきた。何故か、彼らが我を慰めてくれているように感じたのだ。我は彼らに向かって少し微笑んだ。すると彼らは、また自由に泳ぎ去っていった。
数週間後、我はようやく心身を落ち着かせることができ、今は波の音を聞きながらビーチでくつろいでいた。ここの潮流はかなり速く、潮も満ちてきていたため、泳ぐのは非常に危険だと判断し、海に入るのはやめておいた。ゆえに、我はただヤシの木の陰に横たわり、爽やかな海風を楽しんでいたのだ。あまりの心地よさに、気づかぬうちに深い眠りに落ちてしまったらしい。目が覚めた時にはすでに夕方で、日は沈み始めていた。
立ち去る準備をしていると、岸の方から悲鳴が聞こえた。振り返ると、小さな子供が波にさらわれ、溺れかけているのが見えたのだ。躊躇することなく、我は海に飛び込み、その子を救おうとした。水中では驚くほど体が自在に動き、すでにかなり深く沈んでいた子供に向かって手を伸ばした。しかし、まさに掴もうとしたその時、他の誰かが先にその子を救い出したのが見えた。その男は凄まじい速さで岸に向かって泳ぎ出し、我もすぐにその後を追った。
岸に辿り着くと、その男は我がいとも容易く追いついてきたことに驚いた様子であったが、すぐに微笑み、溺れかけた子供の救命に集中した。子供の意識が戻り、両親から感謝の言葉を受けた後、我らは少し離れた場所へ移動した。すると、先ほど子供を救った男が我に話しかけてきた。
???:「汝もアトランティス人だな?」
その問いに我は困惑し、聞き返した。
ドウィヤン:「はあ? 一体何の話だ?」
だが、彼は答えず、別の問いを重ねてきた。
???:「ただのアトランティス人ではないな。陸の上でこれほど自在に呼吸ができるということは、王家の血を引いている証だ」
???:「だが、宮殿でお前の姿を見たことはない。汝、一体何者だ?」
そう言われ、我はますます混乱した。
ドウィヤン:「待て、待て、待て。アトランティスだと? 本当に何のことを言っているのか分からぬし、我は汝のことなど全く知らぬぞ」
今度は彼が不思議そうな顔で我を見つめる番であった。
???:「我名はアーサー。多くの者にはアクアマンとして知られている」
アーサー:「汝、自分がアトランティス人であることを本当に知らぬのか?」
ドウィヤン:「本当だ。我が両親は二人ともただの人間だぞ」
アーサー:「あるいは、汝に真実を知らせぬよう隠していたのか……」
アーサーはしばらく考え込んだ後、再び我を見た。
アーサー:「我と共にアトランティスへ来い。汝と、汝の両親についての真実が分かるかもしれぬ」
我は魚のような形をした潜水艦の中で、アーサーと共にいた。最初は同行をためらったため、少し待ってくれるよう彼に頼んだのだ。一週間ほど経ち、我は己の真実について強い好奇心を抱くようになった。両親に何度尋ねても、決して話そうとはしなかったからだ。ゆえに、アーサーと共にアトランティスへ行く決意をした。アトランティスに到着すると、アーサーは妻のメラ、そして母のアトランナ女王に我を紹介した。
アトランナ女王に会った時、我はひどく衝撃を受けた。彼女が我が母にあまりにも似ていたからだ。女王もまた我を見て驚いた様子で、すぐに歩み寄って尋ねてきた。
アトランナ:「汝、母の名はアルティナというのか?」
我が頷くと、彼女はすぐさま喜びの涙を流しながら我を抱きしめた。
アトランナ:「ああ、よかった。アルティナは今、どうしている?」
ドウィヤン:「母は元気にしておりますが、何故それを尋ねるのですか、女王陛下?」
アトランナ女王は抱擁を解こうとせず、それを見たアーサーたちも我と同じように困惑していた。しばらくして、女王は腕を放し、我が母が実は遠い昔に誘拐された彼女の妹であることを語ったのだ。
それを聞き、我らは皆驚愕した。アトランナ女王は母のこと、そしてアトランティスのことを語ってくれた。その物語を聞くうちに、我が母が真に彼女の妹であると確信した。すべてを聞き終えると、アーサーがすぐに我が肩に腕を回してきた。
アーサー:「アトランティスの貴族だとは思ったが、まさか従兄弟だったとはな」
アーサー:「会えて嬉しいぞ……ええと、汝の名は何という?」
ドウィヤン:「あ、ああ、失礼した。まだ名乗っていなかったな。我の名はドウィヤンだ。よろしく頼む」
アーサー:「よろしくな、ドウィヤン」
歓迎の言葉を述べた後、アーサーは再び母の方を向いた。
アーサー:「母上、もしドウィヤンが叔母上の息子だというなら、彼にも王位を継ぐ権利があるということですよね」
アトランナ女王が頷くと、アーサーはニヤリと笑って我を見つめた。
アーサー:「坊主、王になることに興味はないか?」
ドウィヤン:「断る」
我が即座に拒絶すると、アーサーは不満そうに口を尖らせた。
一ヶ月が過ぎ、その間に多くのことが起きた。我は母をアトランナ女王に会わせ、二人は再会するなり抱き合って喜んでいた。母の話によれば、確かにかつて誘拐されたことがあったが、我が父が彼女を救い出したため、彼と結婚することに決めたのだという。両親が真実を隠していたのは、我がアトランティスのことを知れば危険にさらされるのではないかと恐れたからであった。
だがアーサーとアトランナ女王が保証してくれたため、彼らは我がアトランティスに留まることを許してくれた。両親自身は地上に居続けることを選んだがな。アトランティスに住むと決めて数週間後、メラが一人の少女を連れてきた。それはデラであった。彼女とここで再会するとは思わぬ幸運であったが、我らは互いに微笑み、いかにしてこの場所に辿り着いたかの物語を語り合った。それだけではない。この一ヶ月間、アーサーは自分の代わりに我がアトランティスの王になるよう執拗に迫ってきた。それどころかデラと我をくっつけようとまでし始め、我ら二人にとってはかなり迷惑な話であった。
アトランティスでの日々は穏やかで心地よいものであった。アーサーの絶え間ないお節介を除けば、我はこの生活を真に楽しんでいた。だがある日、突然、一人の男が血相を変えてアトランティスに現れた。アーサーから聞いたことがある。確か名はオーム、アーサーの異母弟だ。
アーサー:「どうした、弟よ。何故それほど慌てている?」
オーム:「大変だ、兄上。地上でとてつもなく恐ろしいことが起きようとしている」
アーサー:「どれほどの事態だ?」
アーサーがそう尋ねた瞬間、凄まじい震動が周囲のすべてを揺さぶり、同時に恐ろしいオーラが放たれるのを我ら全員が感じた。
震動が収まると、アーサーとメラは即座にオームと共に地上へ向かう準備を始めた。我とデラも、両親の安否が心配ゆえ同行を望んだが、彼らに制止された。
アーサー:「ドウィヤン、デラ。汝らはここに残れ」
アーサー:「我らが戻るまで、一時的にアトランティスの王と王妃としてこの地を守ってくれ」
メラ:「心配しないで。あなたたちの両親の安全は私たちが必ず守るから、二人は案ずることはないわ」
我らは食い下がろうとしたが、アトランナ女王を一人にするわけにもいかず、彼らに従った。アーサー、メラ、オームは翌朝早くに出発していった。
あいにく、それきり彼らが戻ることはなかった。連絡を取ることもできず、地上の誰とも繋がらぬ。アトランティスの皆が不安と警戒を強める中、アーサーの代わりに王として振る舞わねばならぬ我は、何をすべきか分からずにいる。自分はただの、「溺れた王」に過ぎぬのだと感じながら。




