襲来
冒険者とお貴族のゴタゴタ
流れの冒険者である彼女はお気に入りのカフェテリアでぼーっとしていた
あーあ、あいつ今頃何してるんだか…。
目下彼女の悩みは相棒のヘタレが恋人にプロポーズできるのか否かである。
それによって己の身の振り方もかわってくる。
大変だ!!バインビーの群れが来たぞ!!!
いつも村の外で煙草を吹かしている男が通りを叫びながら走ってきた。
ちっ、面倒な…。
魔物であるバインビーは個々の対処が適切にできれば大した魔物ではない。
しかし、この村には年寄りと子供が多く、戦闘に優れた者が多いわけではない。
はぁ、私が行くしかないか…。
苦手なんだよなー。魔力探知。
バインビーは目を狙ってくる魔物の為魔力探知が討伐の肝となる。
あいつがそばにいれば…。
相棒と繋がった鈴を鳴らし探ってみたが相棒は近くにはいないようだ。
しょうがない、一人で行くか…。
彼女はテーブルにお金をおき、バインビーの群れが居るであろう方向に向かって走り出した。
バインビーの群れが近くなると彼女は一旦止まり息を整え目を布で覆い数を数え始めた。
1、2、…17か…。
そこそこだな。
応戦している者は誰もいなく、皆隠れるか逃げるかしたようである。
ちょうど良く噴水の広場がある。
そこまで大きくはない村だが水源が豊富で争いごととは無縁だ。
その為公園や広場も噴水が作れるほどには大きい。
噴水を壊すかもしれないが、家を壊すよりましだろう。
広場の中心に立ち、迎え撃つ。
バインビーの群れと目を隠した彼女だけが立っている。
魔力探知で探っていた彼は息をつく。
とりあえず村人の避難はできていそうだな。
早めに行ってやらないと万が一があったら困る。
自分がいない間に彼女に何か無いようにしていた筈なのに。
このお貴族様にまとわりつかれて…、と魔法陣を用意しながら考えていると、目の前のお貴族様がほくそ笑んでいる事に気づく。
あぁ、嵌められた。してやられた。
鈴がなる事が稀なのに、こいつがいる時には2回鳴っている。
その事がもう仕組まれて、いや、最初からだな。
兎に角今はこいつの断罪より相棒の助太刀に行かなくては。
鈴がなったので失礼。
次はどこで会いましょうかね…。
どこがいいか考えておきますね。
地獄か地獄。もしくはあの世に送る瞬間か。




