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柴犬に変身できるようになった僕が、ダンジョン配信を始めたらバズってた〜気づかずにショタの性癖を歪めてたようです〜  作者: 暁 とと


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第36話 犬も迷子になるんです。

僕は、あの男の子に預けていたリュックを返してもらうのをすっかり忘れていた。

 男の子の家がどこかも分からないので、昨日訪れた交番に向かうことにした。


「すみません」

「ん? どうした、柴犬」

「昨日の男の子に渡したリュックを返してもらうのを忘れてしまって。返してもらうために連絡先を教えていただけないでしょうか?」

「それは無理だな」


 まあ、そうだよね。個人情報だもんね.....


「でも、ちょうどいいタイミングだな。あの坊主の親御さんが、お礼をしたいって言ってたんだ。こっちから電話してやるよ」

「え、お願いします!!」


 警察官は電話で住所を聞き出してくれた。田舎なので家と家の間隔が広く、20分ほど歩いてようやく男の子の家にたどり着いた。


「すみませーん!!」


 僕はインターホンに届かない体なので、玄関で大きな声を上げた。


「はーい。あら、柴犬ちゃん。わざわざ来てくれてありがとう」

「いえ、忘れたのは僕のミスですので.....」


 そう言ってリュックを返してもらい、帰ろうとしたところで男の子のお母さんに突然抱き上げられ、洗面台に連れて行かれ、濡れたタオルで僕の足を丁寧に拭かれた。


ーーーちょっと、くすぐったかった。


 そのまま半ば強引に家に上がらされてしまった。


「お邪魔します....」

「あ、ワンワン!!」


 ドタドタッと大きな足音を立てて、男の子が走ってきた。


「うわっ!?」


 そのまま勢いよく僕に抱きついてきた。


「ワンワン、どうしたの?」

「リュックを返してもらいに来たんだ〜」

「あ、あの魔石が入ったリュック?」

「そうそう」


 話していると、男の子のお母さんがお茶を出してくれた。まあ、今の姿は犬だからと言う考慮もあったのだろう。お皿に注がれた渡された。まあ、飲みやすかったけど。


「ねえ、ワンワン!!一緒に遊ぼう!」

「ん~、また迷子になるんじゃない?」

「大丈夫だよ。ワンワンがいるし!!」


 一応、男の子のお母さんに声をかけてから外に出ることにした。


「じゃあ、5時には帰ってきてね~」


 僕は男の子と遊ぶことにした。遊んでからリュックを返してもらうことにする。


「じゃあ、いこおおお!!」


 子どもって本当に元気で、体力が無限なんだな.....と思いながら、僕は男の子の後を追った。


********


 遊んでいる時に、男の子の名前を教えてもらった。翔太くんって言うらしい。


 走り回り遊んで、大体4時くらいなので翔太くんに『そろそろ帰ろう』と言った。


「うん。お腹空いたし帰る!!」

「じゃあ、帰ろっか」


 と、後ろを振り向いた。


「ワンワン、ここどこ?」

「さあ.....どこなんだろう.....」


 僕は翔太くんについていくのに夢中で、どこにいるのか分からなくなってしまった。


「もしかして.....迷子?」

「うん。翔太くんはこれで二回目だ.....ね」


 僕は匂いを頼りに来た道を戻ろうとしたが、全然分からない。何しろ、僕自身もこの辺に引っ越してきたばかりで土地勘がないのだ。


 夕日が傾き始め、不安が募ってきた。


「ワンワン!!こっち!!」

「う、うん」


 翔太くんが指差す方向に進むと、なんとか人の道に出ることができた。けれど、ここがどこなのかさっぱり分からない。


 翔太くんは涙目になり、僕もどうすればいいのかオロオロしていると、後ろから自転車を漕ぐ音が聞こえた。


 振り返ると、警察官だった。


「お、柴犬と昨日の坊主。こんなところで何してるんだ? まさか、迷子か?」


 笑いながら言われてしまった。


「迷子です.....」

「迷子!!」

「マジか....まあ送ってやるよ。それにしても坊主は元気だな~」


 昨日泣いていた翔太くんは、今回は僕が一緒にいるせいか、やけに元気だった。


 警察官は自転車を押しながら、翔太くんの家まで送ってくれた。


「ありがとうございました」

「柴犬、坊主、もう迷子になるなよ。あ、それと柴犬、今度家に行くから食わせろよ、お礼として」

「いいよ~」


 そんな会話を交わしながら、翔太くんを家に送り届けた。


「おかえり~」

「ただいま~!!」

「帰りました〜」


 何とか家に帰れて、一安心した。


「柴犬さん、ありがとうございます。翔太を面倒見てくださって助かりました。今晩はぜひ食べていってください」


 お礼を言われながら抱き上げられ、また足をきれいに拭かれていた。夕食は寿司にハンバーグという、とても豪華な夕食だった。


 お風呂も翔太くんと一緒に入り、体を洗ってもらったあと、翔太くんのお母さんにドライヤーで乾かしてもらった。


 帰ろうと思ったが、翔太くんに掴まれて帰れず、結局その家に一泊することになった。


 翔太くんは僕を枕にして眠り、僕もそのまま眠りに落ちた。


**********


 翌朝、朝ごはんもご馳走になり、リュックを持って家に帰った。

 帰り際、ふと目に入ったのは玄関先に飾られた家族写真。その写真立ての中に、サラマンダーさんの姿があった。


 どうやら、ここは僕と同じ事務所に所属していて、僕の推しているサラマンダーさんのおばあちゃん家だったらしい。


という事は、翔太くんは、サラマンダーさんと年の離れた弟らしい。


こんど、サインを貰えるよう翔太くんに頼もうかな。

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