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柴犬に変身できるようになった僕が、ダンジョン配信を始めたらバズってた〜気づかずにショタの性癖を歪めてたようです〜  作者: 暁 とと


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第10話 完成・拍手

家に帰ると、早速魔石を加工することにした。先生からもらった写真を見ながら、慎重に作業を始める。


ダンジョンから掘り出した魔石はほとんど探索者ギルドで売っていたが、趣味で加工するために、大きくて品質の良いと思ったものをいくつか残しておいた。


その中でも、大きく高品質の魔石を選び、その魔石を使うことに決めた。


「やっぱり、これがいいよね〜」


僕は手元にある魔石の中で一番大きなものを選んだ。それは、少し透明感があり、深い青色をしていて、手に取った時の重みもいい感じだ。じっくりと眺めながら、この魔石に込められた力を感じるような気がする。これが、自分の手で形を変えることができるんだと思うと、少しワクワクしてきた。


今回加工しようとしているのは、勾玉に丸を彫り、その中に星のマークを刻んだデザインだ。写真を何度も見返しながら、手元で作業を進めていく。まずは魔石を砕き、削り、勾玉の形に整える作業から始めた。これまでに星形やダイヤモンド形など、さまざまな形の魔石を作った経験があるから、勾玉の形に仕上げるのはそれほど難しくはなかった。何度も細かい調整を繰り返しながら、形を整えていく。


「ふう〜」


綺麗な勾玉を作り上げ、一息ついた。自分の手で、こんなにも精緻なものを作れるんだと、ちょっとした達成感が湧いてきた。次は、中央に丸を彫り込む作業に取り掛かった。ぐるっと一周彫り、その丸の中に星を掘り込んだ。写真と見比べながら、慎重に作業を進める。


作業が進むにつれて、手が魔石に馴染み、どんどん形が整っていった。時折、作業が難航することもあったけれど、そんな時は集中して、何度も磨きながら細部を仕上げていく。完成した勾玉を改めて見てみると、先生からもらった写真とほぼ同じ形に仕上がっていた。


「よ〜し」


とりあえず、勾玉を身体に身に付けたが、何も起こらない。


「あれ、どこか間違ったかな?」


何 度も写真と見比べてみたが、ほとんど同じに感じに仕上げれたと思う。それなのに何も変化がない。 何が違うんだろうと不思議に思いながらも、勾玉をじっと眺めていると、突然、体に変化が現れた。


「お?」


尻尾が生えてきたのだ。驚きながらも、少し冷静にその変化を観察していると、その尻尾に続いて、体が犬の姿に変わり始めた。どこかで見たことのあるような感覚だった。そう、ダンジョンの外では、徐々に犬の姿に変わっていくのだ。


「これで、ダンジョンを出る時に勾玉を持っていたら、犬の姿を維持したまま帰れるんだな」


多分だが、ダンジョンで変身してこの勾玉を持ってダンジョンを出ると犬の姿を維持したままダンジョンを出て家の中に帰る事が出来るはずだ!!


「よ〜し、完成!!」


勾玉を身体から外すと、すぐに元の姿に戻った。変身には少し時間がかかるが、戻るのは思ったより早いようだ。これなら、ダンジョン内で必要な時にすぐに変身して、犬の姿で行動できる。


早速、明日には徒歩で行けるボスが倒されていないダンジョンに行こうと考えた。


*********************


「柴犬さんの配信が始まる〜」


美緒がスマホを見ながら呟いた。彼女は忙しい日常の中で、唯一の癒しが『犬』の配信される動画だった。いつも心を癒されているこの時間が、美緒にとっての至福のひとときだった。


美緒は、ソファーに座り、机にはお茶とポテトチップスを用意して、犬さんの動画を見る準備を整えていた。目の前には、スマホの画面に映る柴犬さんが映っている。毎回、彼のかわいさに感動しながら、動画を見るのが日課になっていた。


「え、相変わらず可愛いんですけど?ふざけてるんですか、もう可愛さを超越した存在だと私は思うですけど?」


美緒は、ソファーに寝転びながらその可愛さを堪能していた。何度見ても飽きることがない。柴犬さんの笑顔、仕草、すべてが心を癒してくれる。


「え、え、凄い。文字書けるの?天才なんじゃないですか?そのサイン欲しいんですけど?」


柴犬さんが、画面に文字を書いているのを見て、思わず拍手してしまった。文字が上手すぎて、どこかでこのサインを手に入れることができたらいいな、と思ってしまう。サインを手に入れたら、きっと大切に飾るだろう。


「あれ?え、一生懸命にピアノを持ってきたの!!可愛すぎ!!」


柴犬さんが画面外に行った後、少ししてからピアノの足を咥えながら持ってきた。その仕草がまた何とも愛らしくて、美緒はその瞬間を見逃すまいと画面を凝視していた。あまりにも可愛くて、思わず画面に向かって声をかけてしまう。


「え、ピアノ弾くんですか?」


柴犬さんがピアノの前に座り、鍵盤に手を伸ばしてピアノを弾き始める。リズムに乗りながら、つい鼻歌まで歌っていた。何とも無邪気なその姿に、美緒はまたしても感動した。


「猫踏んじゃった上手過ぎるんですけど?無意識に鼻歌は可愛すぎるです」


美緒は、再び拍手をして感動の声を上げた。その無邪気さに、癒された。こんなにも心が温かくなる瞬間があるなんて、柴犬さんの配信は本当に最高だと思うった。


美緒は、柴犬さんがピアノを弾いている部分を切り抜き、いつでも再生して聴けるように保存しておいた。何度でもそのリズムに癒されたいから、何度も繰り返し見ることができるようにした。

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