表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/98

5話 私の光に貫かれ眠りなさい!

水門を目指す2人。


「はぁ。また戦うのか?」


どうしてこうなるんだ!ロイはアイラを見る。


アイラはロイを見て微笑む。


「慈愛です!」


(何が慈愛だよ!勘弁してくれ。)


そう思いながら突き進む。


コア(注意!モンスターです。)


「!」


とっさに爺ちゃんの剣を抜き構えるロイ!

アイラを下がらせる。


「ブーンブーン!ブーン!」


ブーンキラーだ!しかも2体…

コア(ルートを出します。)


ロイの頭の中に。ルートが浮かぶ…

「何だこの青く輝くルートは?」

コア「先制攻撃のチャンスです。」


良し!

ロイは突っ込みブーンキラーを斬りつける!

「ブ、ブーン…」

地面に落ち消えるブーンキラー

一撃だ!すぐさま、もう1体と対峙するロイ。


コア(後方からの魔力を感知。伏せてください。)


とっさに伏せるロイ。

光輝く矢がブーンキラーに突き刺さる!

砕ける様に消えるブーンキラー。


飛んで来た方向を見るロイ。


アイラが右手を前にかざして立っている!


「村人達を苦しめるモンスターよ。私の光りに貫かれ眠りなさい!」


何今の?


「ライトアローですよ!」


(昨日使えよ!)


2体のブーンキラーを倒し魔石と魔グミを手に入れる。


魔グミは1つだけだ。

毎回ドロップするわけじゃないらしい。

ロイは自分だけレベルアップしても今後が不安になる。

考えてアイラに食べる様に進言する。


「まぁロイからの御布施ですわ!ありがとう。」


(知ってるからな!食いしん坊なの!)



「とくに美味しいものではないのね…」


身体が熱くなり驚くアイラ。レベルアップだ!!


「ロイ。新しい技を覚えましたよ!」


なんですか?

(どうせ蟹挟み攻撃とかだろ!)


アイラは頭の中で新しい技を確認する。

「セイントバリアです!敵の攻撃を防ぐ結界を創ります!」

  (流石聖女!俺とは世界が違う。)


喜ぶアイラを見て付き人の虚しさが込み上げる。


干からびた川沿いを歩く2人。


途中。

甘える聖女を背負ってみたりする。

これから背負う事が増えるのか?背負いながら戦うのが上手くなったら付き人じゃなく大道芸の道に進もう。

自問自答するロイの前に水門が現れる。


「あれだな!」


立ち止まるロイはモンスターの気配を感じた。

(モンスターの数が解るか?)


コア(はい。水門周辺に全部で10体のモンスターを確認しました。1体だけ他のモンスターより強い気配がします。群れのボスと推測します。)


「ボスも居るのか…」


爺ちゃんの剣を抜き慎重に水門に近づく。


コア(モンスターからの攻撃です!伏せてください。)


咄嗟にしゃがみ込むロイ。


「ガン!」


ロイの近くに岩がめり込む。

何だコレは?

水門を見るロイ。腕の太い猿が掌でポンポンと石を

遊ばせながら、此方を見ている。


コア(剛腕猿です投石が得意です。注意してください。)


数匹の剛腕猿が岩を投げつけてくる。

太い腕から力まかせに。いや柔軟性も兼ね備えている

様だ。この世界に野球があればスカウトの目に止まるかもしれない。


「危な!大砲じゃないか。」


近づく事が出来ないロイは何かを思いつく。


「そうだアイラ。バリアを頼む!これじゃあ近づく事が出来ない。」


アイラを見るロイ…


「私に任せなさい!」


(おぉ流石聖女。堂々たる姿!)


「光を纏いし精霊達よ。今ここに集まりて我が身を守りたまえ!」


「セイントバリア!」


アイラの手が光り輝く光がアイラを囲いだす!


アイラめがけ岩が飛んで来る…

「カン!」「カン!」「カン!」

全ての投石はアイラの前に出来た光の壁に弾かれる。


「流石聖女様だ!」


ロイは目の前でドラフトで名前が呼ばれるかも知れないほどの剛速球を放つ猿達の攻撃を防ぎきるアイラを見て感動してしまう。


(これで水門に近づく事が出来る!聖女パワー様だ!)


「ぶん!」


ロイの鼻っ柱を岩が通過する。


うわ!


尻もちをついてしまうロイ。鼻血が出る…


え?


何で攻撃が当たるんだ?


アイラには光の壁が見える。


自分の周りを見るロイ。もう一度ゆっくり周りを見る。

更に全体的に視野を広げ見回す。


そして気が付く…


「バリアが無いぞ!」


ロイ!セイントバリアは私だけ守るバリアです!


(クッソ聖女が!最初に言え死にかけただろうが!)


微動だにせず投石を防ぐアイラに対し


必死に逃げ回るロイ。


聖女様と付き人の格の違いを知る。


コア!攻撃ルートは出せないのか?このままじゃヤバイ!


コア(攻撃ルートは投石の為に検出不可能です。こちらも遠距離攻撃を推奨します。)


遠距離って言われてもロイは【剣術1 蟹挟み耐性1 背負いながら戦うのが上手い1】しかスキルがない!


こうなったら爺ちゃんの剣で

彼奴等の投石を打ち返してやろうか!


いや試す前から結果は見えている。

全打席死球と分かっているのにバッターボックスで監督のサインを確認する。そんな気持ちだ!


「そうだ!」


聖女様お願いします!水門に居る猿達にライトアローを放って下さい。村人達の為に!


アイラの手の紋章が輝く


「聖女の私の力を見せますわ!」


紋章が更に光をます!


「私の光に貫かれ眠りなさい!」


「ライトアロー」


連続で放つアイラ!


「ライトアロー!」「ライトアロー!」

「ライトアロー!」「ライトアロー!」


5発のライトアローが水門を目指し飛んで行く!


「ドガン!ドガガガバラバラガシャーン!」


「…………………………………………………………………」


水門が崩れる!

剛腕猿達が瓦礫に潰される。


完全に崩壊する水門の

瓦礫の隙間からチョロチョロ水が出る。


アイラは怒る!


村人達の大切な水門をこんなにして。

何と凶悪なモンスターなのかしら許せませんわ!


(お前が凶悪だ)


崩れた水門を見ながら途方に暮れるロイ。


「ガラ…」


瓦礫が動く。


次回へ続く。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ