表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/98

2話 旅立つ2人

次の日。

村の広場に呼ばれるロイ。


村人達が集まっている。


村長とアイラも居る。


皆聞いてくれ!何とウチの娘のアイラの職業が昨日判明したのだが聖女だ!


村人達は「おお!」と騒ぐ。


「聖女だってよ!」「すげ~な!」「聖女様だわ!」


勝手に喜びだす村人達。


勝手な事言ってやがる。これからのアイラの事を思うと喜ぶ気にはならない…ロイ。


「それでだ!アイラはこれから村を出て帝都を目指す事になる!娘が居なくなるのは寂しいが聖女を私個人の判断で留める事は出来ない!」


ロイは守ってやれ!親だろ!と思う。


「ロイ!ちょっと来てくれ!」


ロイは呼ばれアイラの横に並ぶ。


「アイラの幼馴染みのロイだ!彼も昨日職業を授かった!それは聖女の付き人だ!」


村人達はザワつく…


「帝都までの道のりは険しく時には辛い思いをするだろ!しかしロイは付き人として、しっかりアイラを支えるだろう!」


村人達はロイを励ます!


「頼むぞ!」「頑張れよ!」


(な、なんだ?この状況は?)


コア(皆さんがロイを応援している状況です。)


(そーじゃなくて!何でこんな事になったんだ!って事!)


コア(それはロイが聖女の付き人だからだと推測します。)


ロイは項垂れる。


村長は急だが2人の為に、ささやかながら食事会を開いた。


村人達はアイラに聖女様、聖女様と群がる。


そして俺には男共が頼むぞ!頼むぞ!と群がる。


(勘弁してくれ。せっかくの転生スローライフが…)


アイラが広場の中央に向かい皆に声をかける。


「私は聖女と判明しました。でもそんな大役が務まる程!素晴らしい人間じゃ無いんです…」


(そうだ!自分の意志を皆に伝えろ!)


「それに、この村が大好きです!離れたくありません!」


(いいぞ!アイラ!)


「ロイ来て!」


アイラの横に行くロイ…


「でも。幼馴染みのロイが私の…付き人だと判明した時に思ったんです!1人で帝都を目指すのは嫌だ!でも…」


嫌な予感がするロイ。


「ロイが私を守ってくれるなら私!帝都でも未開の地でも!どこでも目指せるって!だから私は旅立つ覚悟が出来ました!ロイのおかげです!」


ロイを見つめるアイラ。


地面に両膝と両手をつくロイ。


(バ、バカヤロー!断れよ俺のスローライフが今終わった。)


アイラの話しを聞いて、歓声をあげる村人達…


「ワーー!」


食事会が終わり家に戻るロイ…


「まさか…ロイが聖女様の付き人とはな誇らしいな母さん!」


「そうね!自慢の息子ね!」


両親は、酒を呑みながら冗舌だ。


勘弁してくれとロイは思った。


「ロイや…ちょっとワシの部屋へこい!」


爺ちゃんだ!


部屋に行き椅子に座るロイ。


「大変な役目についちまったなロイ…」


爺ちゃんは昔からロイの理解者で優しい爺ちゃんだ。


爺ちゃんは奥から色々取り出す…


「ワシが若い頃に使っていた装備じゃ。お古だが役に立つじゃろ!」


爺ちゃんは昔、冒険者で大陸を仲間達と渡り歩いた人だ。


革の鎧に丸い盾そして小さな宝石が付いている剣。


それから小さな袋を渡された。

仲間から貰った魔法の袋らしく見た目の大きさ以上に荷物が入る袋だ。


「ありがとう爺ちゃん!」


「無理だけはするなよ!辛くなったらアイラと一緒に、この村に戻ってくるんじゃ!人間を傷つけるのは…何もモンスターだけとは限らんからな!」


頷くロイ。


爺ちゃんは、やっぱり優しい人だ!




翌朝…

ロイは村長の家に向かう。


家の前でアイラが待っている。


「ロイ見て!」


右手の甲を見せるアイラ…何かの紋章が浮かぶ。


コア(聖女【光女帝】の紋章です。)


ロイは爺ちゃんから貰った装備品を身につける。


覚悟が決まった!




ロイ「さぁ行きますよ…聖女様!」




村人達に見送られ村を出る2人。




次回へ続く。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ