男子禁制!
ガールズトークですが、大丈夫なら男性の方もどうぞ。(笑)
男子はダメ!!
女子だけの、ガールズトーク。
…まぁ、別にそんな特別なことはないけどね?
◆男子禁制!◆
それは、女子トイレでの出来事。
二人の女の子が、秘密の会話をしようとしていた。
「うわ、やっばい!目ぇ一重になってる!!最悪〜…」
落ち込む美依子を、栄子が励ます。
「まーまー。あんたが一重でも二重でも、一緒だから!変わらん変わらん」
「ひどっ!てかうちらの名前の付け方もひどいよね。いくらどーでもいーからって…あたしなんか、『びいこ』じゃなくて『みいこ』でいけるのに!無理やりだ…」
すいません。
「話さないならあたし授業出るよ」
「あっっ!ゴメンナサイ!話します〜。」
今回の相談者は、美依子だった。
美依子の相談の内容は、恋愛事だった。
悩む美依子が、親友の栄子に話を聞いてほしいと言って二人揃って世界史の授業をサボっているのである。
「で?志井がどうしたって?」
「志井…実は巨乳好きだったんだって!志井だけは違うと思ってたのに…っ」
「今頃かよっ!あいつ、教室で散々『巨乳万歳〜』とかキモい発言連発してたじゃん!」
「うそっ!知らなかった…」
「で、それだけ?そんなしょうもないことを言うだけで授業サボらせたんじゃないよね?」
「…………。」
「図星だったんだ…じゃあ、あたしは授業戻るからね。」
トイレを出ようとする栄子を、必死で止める美依子。
栄子は、仕方なく元の位置に戻った。
「ちーがーう!聞いてよ!相談、って言ったでしょ!?」
「何。まだあるなら早く言って!」
「あのね…あたしって、貧乳じゃん?」
「うん、カナリね。」
「何気ひどいね。…とにかくっ!言いたいことは分かるでしょ?」
「どうしたら胸が大きくなるのかなぁ?とか馬鹿なこと言わないでね。」
「…………。」
また図星だったんだろうけど、今回は栄子は突っ込まなかった。
「揉めば大きくなるよ。」
「ダメっ!それは、志井にしてもらうのが夢なの!」
「自分で揉め。それと多分、ヤツが平地を山にするなんてことしないと思う。」
「平地なんてひどい!これでも一応、頑張ったらAなんだよ!」
「肉まんつめたらAでしょ?あんた、一応名前は『B』子なんだから、胸もBになりなさいよ。」
「名前とカップは関係なーーーい!!栄子だって、名前は『A』子なのに、カップはDじゃん!」
「ま、普通だね。」
平然として言う栄子を少し睨むが、すぐに肩を落とした。
「やっぱ、志井は無理なのかなぁ…」
「てか、志井なんかを好きになるあんたの心理が分かんないよ。」
「気になる?あたしが志井を好きになったきっかけ。」
美依子の目は、明らかに『聞いて』オーラを出している。
栄子は、気に食わない様子だったが聞いてやることにした。
「うん。」
「そーんなに気になるの?どうしよっかなー…」
「やっぱいいや。」
折角聞いてやろうと思ったのにもったいぶられ、栄子がしびれを切らした。
「わーごめん!言わせてください!!」
「最初からそう言えばいいのよ。」
昔から、美依子は栄子に逆らえない。
というか、栄子がそう仕向けている。
「で?なんでなの?」
「うん…あのね、あたし実は、生理がきたのは去年なの。」
美依子たちは現在高二なので、去年だと高一の時、ということになる。
「おそっ。ま、人それぞれだからねー。で?」
「でね。一番初めに気づいたのは、志井なの。」
「わーどんまい。まさかそれだけで好きになったんじゃ…」
栄子がそう言うと、美依子は真剣に首を振った。
「違う!それはさすがに違う!」
「だよねー…」
「そうじゃないの!その時ね、志井がナプキンくれたの!『これ使えよ』って!!」
女子トイレに、しばしの沈黙が流れた。
「…あのさ。その時、『何で志井がナプキンなんかもってるんだろう?』とか考えなかったの?」
「……………。」
「……………。」
「そういえば、なんでもってたんだろうね?志井男なのに!」
それはきっとあいつが変態だったからだよ、とでも言おうと思ったけど、やっぱり言わないでおこうと思った栄子だった。
そして、最後に。栄子は、親友として美依子に忠告してやることにした。
「美依子。あんた、男好きになる基準だけは間違えないでね。」
「へ?」
なんだろう…この勢いとテンションで書ききった感…