表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

困ったことに悪魔降臨

作者: 鳴平伝八

 俺の名前は夢見増夫(ゆめみますお)。毎日を全力投球で生きている。仲間と共に強大な壁に立ち向かったり、時には孤独に仕事をこなす。もちろん日々を過ごすために鍛練も怠らない。友達には「マスオさんはここに命かけてますね」なんて言われる。時々俺の何をわかっているんだと一人憤ることもあるが自分にとってこの生き方が合っているんだと思う。


 ある日ネットサーフィンをしているといつの間にか不思議なサイトに飛んでいた。

(黒魔術で夢を叶えてみませんか?)

 胡散臭さしかないこのサイトを何故か読み進め、気が付けば黒魔術の儀式に入っていた。

 サイトによれば用紙に大きく円を書きこの中に五芒星を書く。その真ん中辺りに水の入ったコップを置き自分の体の一部をコップの中へ。髪の毛を入れてみた。出来たら呪文!

「サッサタラバガニンジンタンナベ」

 もう胡散臭いとかじゃないなと思いだんだん恥ずかしくなってきた。コップ越しに五芒星を眺めていると線が大きく歪み水が光だしその光が天井まで拡散していく。眩しくて目を開けているのが辛い。

 光がだんだんと小さくなっていくと中から現れた。異形の存在。「あ、悪魔」

 思わず口に出た。

「そうだ、この悪魔様がお前の願いを叶えてやろう」

 サイトには出てきたあとのことなど書いてなかった。

「ただし代償が必要だ」

 寿命とか言い出すのだろうか?言葉が出ない。

「俺様は下界に興味がある」

あれ?悪魔ってどこににいるんだっけ?ここって下界なんだ。

「仕事というものを教えろ、下界で生きていくにはどうしたらいい?」

「はい?」

 どうでもいいことを考えていたら聞き取ったはずの言葉を理解できなかった。

「仕事だ!金、というものを稼ぐのだろう?」

 今度はしっかり理解できた。が、言葉は出てこなかった。これは恐怖などから来るものではなく、単純に悩んだ結果だ。

「どうした?」

「...………」

 悩み困った。


 俺は引きこもりニート野郎だからである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ