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卅と一夜の短篇 

輝ける季節(三十と一夜の短篇第37回)

作者: 惠美子

 風光る季節がまた巡ってきた

 ぬくもりを抱えた風の接吻に

 寒さに押さえこまれていた万物は

 生命力を一斉に溢れさせる

 冬枯れのすさまじき景色は

 嘘のように消え去っていく

 新たな芽ぐみが凍えていた世界を打ち壊す

 陽光は惜しみなく下界に微笑を向ける

 草木は弾かれたように萌出ずる

 花々は太陽に(わら)い返す

 小鳥たちは喜びを露わにして翼を翻して空をゆく

 虫たちもまた暗い穴から這い出てくる

 生きとし生けるものたち

 春の輝きを周く享受せよ

 我らは煌めき 生を謳歌する

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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章から春の美しさが、冬の存在を置いたことで春の力強さが感じられました。 どんなに厳しい冬が来ても、春が来る。 それが分かるからこそ、春が愛しく、力強く見えるのだと改めて感じさせてくれる作…
[一言] 「芽ぐみ」はしゃれた言いまわしだなと思いました。 「惜しみなく」で韻を踏み、「花々は太陽に咲い返す」のラインが素敵です。 私はこの詩に、「静岡」を感じました。行くたびに「住みたや」と思ってし…
[良い点] 私も北国に住むようになってから、本当に春の訪れが待ち遠しい人間になりました。 春――特に冬から切り替わるその瞬間、がいいですよね。 和やかな気持ちになれました。
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