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修学旅行先は異世界でした?  作者: 神由
王都編
13/86

俺の祖父はチート!?

・・・頭が痛い・・・


俺が起きて初めて感じたのが頭痛だった。

身体を起こしてみると吐き気も出てくる。

なんだこの感じは・・・


まさか・・・毒!?


コンコン


「失礼します。お水とお薬をお持ちいたしました。」


昨日のメイドがドアを開け、台車を押しながら入ってきた。

台車の上には豪華な装飾が施されたティーセットと緑色の液体が入った透明なガラス容器が乗っている。


「水を飲まれますか?」


「・・・ください・・・」


頭痛で喋るだけでも億劫だ。それでも水が飲みたかったので答えた。

メイドはカップに透明な水を注ぎ手渡ししてくれた。


ゴクゴクゴク


はぁ・・・水を飲んだら少し楽になった。


「それで、俺はどうなったんです?途中から記憶が無いです・・・」


俺は素直に記憶が無い事をメイドに伝え、昨日の事を聞いてみる事にした。

彼女は俺達が食事している時に、後ろにずっといたし何があったか知っていると思ったからだ。


「どうやら、間違えてお酒を飲んでしまったみたいで・・・昨日は気絶したあなたを一緒にいたあの方が背負ってこちらの部屋まで運んでいたんですよ。謝罪しておいてくれと言っていました。」


おれは昨日のおっさんを思い出し、彼らしいと思った。あの鍛えられた筋肉だったら俺一人ぐらいなら軽いもんだろう。そっか・・・酒を飲んだのか。この頭痛は二日酔いだったのか毒じゃなくてよかった。


「こちら、お詫びとのことで万能ポーションです。本当は二日酔いに使うには高価ですが、二日酔いならすぐに良くなりますよ。」


緑色の液体は万能ポーションらしい・・・普通は解毒とかに使うのだろう。ありがたくもらって置くことにする。瓶を受け取り、飲み口を口に近づけると強烈な草の匂いが鼻につく。俺は鼻を押さえ、中の液体を飲む。


ゴクゴク


「まずい・・・まるで青汁だな。」


昔祖父に飲まされた青汁の思い出が浮かんでくる。ふと、身体が軽くなっているのに気がついた。さっきまであった頭痛がなくなり、スッキリしている。メイドは俺が飲んだのを見届けると、空になった瓶を台車に乗せそのまま部屋から出ていった。俺はベットに腰掛けながら、一息つくと目を閉じて身体の中の血液の流れを感じる。血管を血液以外のモノを動かし身体中に巡り回す。これが神様に教えてもらった知識で魔力操作って技術だ。普通は何年もかかるこの技術を俺は、この世界に来る前から知っていた。祖父に教えてもらったのだ。先程飲んだ万能ポーションの味が祖父が作った青汁の味に似ていて思い出した。祖父は魔力と言わず、気の力と言っていたが、今考えると同じだ。祖父はこれを身体に纏わせて素早く動く技を教えてもらった。

俺の祖父はなんでこの技術を知っていたんだろう。一つ疑問が出て考えてみると、祖父のおかしさに気づく。


剣術は一流。


柔道も一流。


魔力操作(気の操作)を使える。


まるでこの世界(こちら)の人間じゃないか・・・


本当に俺の祖父の正体が気になる。

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