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聞いて、見て、やってみよう!

俺はそれから数日をかけてダークエルフの彼女と楽しく『おしゃべり』した。


「さて、キミの知っている事を教えてくれるか?」


「はい、私の名前はアウロラです。ダークエルフの里で育って、暗殺術と闇の魔法を練習しました。」


貸し切った闘技場の地下室で俺は彼女に質問を重ねる。

自殺用の呪印がご丁寧に刻んであったが余裕で破壊した。

そうなると逆にそれが良かったのか彼女は憑き物が落ちたよう素直になった。


「ふんふん、それで? 何故俺を狙った?」


「マフィアの連合が暗殺の依頼を・・・。」


「やっぱりマフィアか・・・それで?」


「破格の金銭を頂いたのでギルドの精鋭を結集して・・・戦うつもりです。」


精鋭か、カッコ笑いがつかなきゃいいが・・・まあ、お嬢ちゃんが様子見のレベルなら本編はアッと驚く穴馬になる可能性もあるか。


「お嬢さんは序列的にどれくらいだ?」


「私は・・・ようやく一人前になれたばかりで腕前も序列も高くありません・・・。」


「なるほど、キミは若いんだから気にしない気にしない。まだ10代じゃないか。」


数日の『おしゃべり』によって肉体の年齢はばっちり把握済みで若いことがわかっている。


奇襲戦法は堂に入っていたし、結界の解除方法を知っているらしい事から彼女の

言う精鋭は穴馬のほうの可能性が高くなってきた。


「そうだ、それとこれは重要な質問だが・・・なぜダークエルフは金を稼ぐんだ?」


「それは・・・我々の安住の地を探すためです。」


「ダークエルフが何故?」


そういうと彼女は今までのの苦難の歴史を俺に教えてくれた。


ダークエルフ、それは太古の昔異なるドラゴンに仕えたためエルフと争う運命になった。

そしてエルフが精霊と光の魔法を使うのに対しダークエルフが使う魔法は闇であったため力を恐れた人間から迫害を受けたのだと言う。


彼女達はその苛烈な迫害から逃れるべく闇の世界へと身をやつし、歴史の表舞台から姿をけした。

エルフは結果的にダークエルフとの争いに勝ちはしたものの彼女らとて恐怖の対象であることに変わりはなく、時に利用され時に迫害される憂き目に遭い彼女達もまた流浪の果てに裏の世界へと隠れ住むようになった。


そんな彼女達が望むもの。

それは太古の昔に夢見たドラゴンと過ごす安住の地。

エルフが俺を求めたのも、彼女達が金銭を得ようとしたのも太古の昔、先祖が見た夢を追いかけているから。


「そうか、なるほど・・・そういう事情か。」


俺は何時の間にかドアの近くに立っていたテルミットに言葉を投げた。


「ええ、そうよ、そこのダークエルフの言う通りなの。」


「なるほどなるほど・・・そういわれちゃ仕方ない。 甲斐性みせっか。」


「甲斐性って・・・どうするの?」


俺はその問いかけににんまりと笑顔を浮かべる。

安住の地は恐らく人間の地にないのだろう。

そもそも水の中に油を混ぜても混ざりっこない。


それなら俺がやればいいのだ。


俺が俺の力を持って国を作ればいいのだ。

エルフたちが安心して住める地を作れば良い。


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