闘技場のアレコレ
微かな灯りの中、ベッドの上でテルミットはそのしなやかで艶やかな体を捩る。
「うっ・・・くぅん!」
「そろそろ解れてきたじゃないか。腰も良い感じだ。」
「やっ! いま・・・そこはっ!」
肌には汗がうっすらと滲み、荒い息からは艶っぽい声が絶え間なく漏れている。
「ったく、指だけで此処までとは相当溜まってたんじゃないのか?不健全な女だ、エルフの名が泣くぞ。」
「ひぃん! い、言わないで! あぁっ!」
「言わなくてたって体は正直だぜ、そら!」
「はぁうううう!」
左手を動かすとテルミットは大きく上体を反らしビクンと大きく体を跳ねさせる。
「溜まってました・・・溜まってましたから!そろそろ・・・やしゃしく・・・してくらさい。」
「やっと正直になったな・・・やっぱり相当溜まってたんじゃねえか・・・
疲労が!」
なーんちゃって!なーんちゃって!
いやらしいの期待した? ねえねえ!期待した?
HAHAHA! か弱い女性を手篭めにするほど
俺は落ちぶれてないぜ!
「さて、それじゃあ続きは優しくしてやるがこちらの質問に答えてもらおう。」
「・・・そ、それは・・・!」
「先ほどまでのマッサージは左手だ!利き腕じゃないんだぜ?」
その言葉に彼女は恐れを混ぜた瞳で此方を見つめる。当然だ、俺が本気出したら失神するからな。
活法と殺法は表裏一体、これは古くから言われる真理の一つ。
壊し方を学べば自然と構造に詳しくなり、異常に詳しくなる。
そして正常な状態をしることができれば異常の回復にも方法が生まれてくるのだ。
気のめぐりを封じると人間は精神を病み、体をも壊す。
普通なら熟練の技が必要だが魔力が感知できる世界ではむしろ簡単な事といえた。
もっともそれは知識がちゃんとあるからで訓練も欠かさなかったからではあるが・・・。
針と按摩の師はいつも口癖のように言っていた。
ツボというものは必ず効果をもたらすのでツボを外さなければ誰でも針は打てる。
しかしながら針を刺すという事は下手をすれば拷問になりかねないのでそこで針師のサービスの力量が試されるのだ。痛いと次から客がこなくなるからなーと
皺だらけの老人が教えてくれたのを昨日のことの様に思い出せる。
そして緊張をほぐすということはそれなりに気持ちの良い物でもあるのでああ言ったえもすると如何わしい内容になるわけだ。
「さて、それで?なんで俺を襲うようなマネをした?」
背骨のずれを矯正しながら俺は尋ねる。
「うくぅ・・・実はこの国の掃除を、うぅんしてくださっているアナタ様が・・・ドラゴンだと・・・しっ、知りまして。」
顎に手を添えて首の座りを矯正するとゴキリという音が鳴り、少しだけ息を漏らした。
「ふぅ・・・、それで私達が・・・あひっ!自由に暮らせる日が、くるんじゃないかと・・・くひっ! おもいまして~。」
「なるほど、俺を旗頭にしたかったわけね。」
「は、はぃぃ・・・だからお力をかしってっ・・・はぁうぅぅぅぅっ!」
獣人達もいますぅ!とツボを押すたびに艶っぽく呻くテルミットは少し強く腰を
押すと盛大に失神した。
「さて、美人の頼みは無碍には断れないな。」
そういいながらドアを開けると先ほどノックアウトした女性達が意識を取り戻していた。
「おお、君たちも気がついたか。」
「「「ひっ!」」」
ちょうどやり足りなかったんだ。
「極楽へ招待してやる、さあ、俺に弱点をみせてみなよ。」
ゴキッ、と俺の指が鳴るのと彼女達が再び戦闘体勢に入るのは同時だったが三人は数分後テルミットと同じベッドで眠ることになった。
冒頭でえっちなことだと思った人は
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