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半分の血を持つ者
その後、ギラギラとした街を抜け、車は大通りから少し路地に入った。
明らかに高級住宅街ってやつに入っていき、少しはしった所で車のスピードが落ちた。
『さぁ、着いたわよ。あなたのお家よ。』
『うふふ』と笑ったお婆様に、ドキリとしながら街灯で照らされ、目の前に現れたお城のドアのような扉に目を丸くした。
なにこれ、城?
目の前に現れたのは、見たこともない大きな鉄格子の扉。
その奥には、ライトアップされた庭や噴水が広がっている。
あまりのギャップに、あんぐりと口を開けながらも、もしていないはずなのにドアは、ギギッと音を立ててゆっくりと開いた。
テレビでしか見たことのない光景に、ポカンとしながら、自分がそんな中になっていることが信じられなかった。
なんかとんでもない所に来てしまった気がする。
私は、この家でやっていけるのだろうか…。