ノンフィクション 謎の激安。横浜ヒルトンホテル宿泊記 横浜Kアリーナ周辺探訪
2024年2月12日、午後1時30分。私は妻と二人で横浜市営地下鉄ブルーライン横浜駅に到着した。
今日は、2023年9月24日にオープンした横浜ヒルトンホテルに初宿泊するために、横浜市内某所の自宅から罷り越した次第。何故わざわざ近場のホテルに宿泊するのか?不審に思う方も居るだろう。いや、そう思う方々のほうが多数派かもしれない。まあ「趣味」としか言い様は無いです。コロナ前までは、年一二回各所のシティホテルに宿泊して、非日常感を味わう体験を楽しんで来ました。でもそんな優雅な嗜みも今は昔。昨年長年勤務した某社を卒業した私は、カツカツの年金生活となり、日々の徒然をネット小説とゲーム三昧でうっちゃる毎日でした。すっかり出不精になった私は激太りしてしまい。親戚の法事に着ていく礼服のズボンのボタンが掛けられない有様になる始末。
そんな怠惰な毎日を過ごしていた昨年の暮れのある日の事。妻がスマホ片手に何やら検索しながらこう問い掛けて来ました。
「なにこれ妙に安くない?来年の2月12日からの一泊だけ横浜ヒルトンホテルが8500円で取れるんだけど。」
差し出された画面には確かに高層階ツインルーム一室二名8500円の表示が有りました。大体この近辺のホテルの相場は頭に入っているのですが、いくら連休最終日とはいえ明らかに安いこの価格設定、あの〇ソ右翼の〇P〇ホテルですら素泊まり9000円。何かの手違いかな?と思いましたが妻へは
「本当かどうか分からないけど、一応押さえてみようか」と返答していました。
妻は自称パーソナルトラベルエージェント。激安旅行プランに対する嗅覚たるや、ええそりゃあ凄いもんですよ奥さん。コロナ前には韓国旅行を五十回以上していた強者です。その半分以上を単身でこなしており、探索スキルには端倪置く能わざるものがあります。余談ですが博才も私より全然上。パチンコ勝率70%を誇ります(ただ大勝ちはあまりない。マックス8万円)旅行資金の何割かはきっと稼ぎ出しています。
閑話休題
私の返答を受けた妻は、再びスマホを弄ることしばし。
「ヤフー、じゃらん、他のサイトもこの価格で出ているけどどうする?予約するの?」と問うてきました。
「もしかしてホテル運営の入力ミスで一斉に掲載されたのかもだけど、駄目元で行っちゃおうか。」
我ながら軽い返答をしてしまいました、
そして数分後
「予約したよ。キャンセルも出来るしいいよね」と妻が言いました。
その後、特に何の連絡もなく、宿泊当日。冒頭のシーンを迎えたのです。
先ずは昼食です。ランチタイムも後半。とは言え祭日なので人出は滅茶苦茶多いです。事前に目を付けていた
(というか一番手近だった)クイーンズ伊勢丹のフードコートにて中華麺。まあまあでした。腹ごしらえが済んだ所で、いざ出発。
横浜駅から横浜ヒルトンホテルまでは徒歩で向かいます。横浜駅中央東口から徒歩15分前後でしょうか。
土地勘は有るので、東口地下街ポルタを抜けてYCAT方面へ、まあ初見でも、スマホのナビにKアリーナと入力しておけばほぼ大丈夫。ほぼね。
バスターミナル(YCAT)の脇を抜けて日産本社の中を通り抜けて遊歩道を進みます。最短を目指して富士フィルムのビルの奥から進もうとすると。
エレベーター前の大渋滞!!!
脇に階段が無いかと探しましたが、全て、そう全て通行止め。横浜ヒルトンホテルはKアリーナの隣に建っています、そしてKアリーナでは当日BUMPOFCHIKENのコンサートが開催される事となっていたのです。そのためか転倒事故防止の観点からでしょうか、階段は通行止め、エレベーター大渋滞(五十人待ち位)でした。
せっかちな私は、逃げ道を求めて戻ることしばし、富士フィルムビルのエレベーターから地上階へ、這う這うの体で辿り着きました。そこからビルの脇を通り抜け、やっとエントランスへ辿り着きました。
(いまグーグルマップで見てみると、アンパンマンミュージアムを通り越してから左折。が一番判りやすかったかも。コンサート目的で宿泊される方はみなとみらい線新高島駅下車がおすすめです)
そしていざチェックイン。
時刻は午後四時。チェックインカウンター、大混雑です。五十メートル位行列していました。
予約データは妻のスマホに入っているので、駄目夫の私はロビーの空席を探してしばし待機です。
コンサートに参加される方が多かったですね。ぱっと見六、七割位が参加者のようでした。
まあKアリーナ付属ホテルのようなものですから当然と言えばそれまでの事。
隣に座っていた一歳位の男の子が可愛らしかったです。
当分待ちそうだったので、ラノベを閲覧しつつ待機。ふと目を上げると男の子は居なくなっていました。
空席になったソファーに目をやると、何とスマホが落ちていました。その子のお父さんの物でしょうか、一応目の前のテーブルに置いてから周囲を探してみましたが、十分程待っても戻ってくる気配無し。ホテルスタッフに声掛けして、預かってもらいました。無事戻ってくれたら良いな。
そんなこんなで待つこと三十分程、無事チェックインが完了しました。部屋まではスタッフの案内は有りません。エレベーターに乗り込み1☆階へ、カードキーで入室し、ルームチェック。
今回宿泊するのはデラックスルーム(高層階)ツイン。面積は31㎡。近隣のホテル東急横浜ベイが40平米~なので若干手狭な感じですが、必要にして十分な空間は確保できていると感じました。
部屋からの景観は・・・うーーんアンパンマンミュージアムビュー。正面にO.Kストアの旗艦店
思いっ切り端っこに海がちょっぴり。ファミリー向けかな。
次はWi-Fiチェック、チェックインの際にアクセス案内の紙をもらえます。二次元バーコードをスキャンして部屋番号を選択と言う流れです。TVのホテルインフォメーションからもアクセス可能です。スピードは動画視聴はノーストレスでした。
室内TVは55インチくらいの4Kディスプレイで、地上波、BSの視聴が可能です。
冷蔵庫は空の物が一つ、コーヒーマシーンとカプセル6個、ティーバッグ各種、グラスがタンブラーとワイングラスが2個ずつ、水のボトルが2本。昨今の世知辛い風潮の中大健闘ですね。
そして最後はバスルーム&アメニティーチェック。リネン類はバスタオル、タオルは各三枚。うれしいことにバスローブも有りました。あとパジャマ式のナイトウェアもありスタンダードルームでこの充実ぶりは素晴らしいと思いました。シャンプー、コンディショナー、ボディーソープは壁掛け式のシリンジボトルでした。
そしてバスタブとシャワー、シャワーはハンドシャワーとレインシャワーの2wayでしたが切り替え方が説明されておらず、試行錯誤の末理解出来ました。詳述するとメインコックを上に捻るとレインシャワー。下に捻るとバスタブ注水とハンドシャワーへ給水となります。通常はバスタブ給水のカランへ流れるので、ハンドシャワーへの切り替えが必要です。よく見るとカランとシャワーの分岐のところに直径1センチ程の突起が有ります、これを回せばよいのかな?と思い回してみても手ごたえ無し。さあどうしようと思い上に引っ張ってみると若干上がります。
「よし解ったぞ、手古摺らせやがってこの野郎。」
意気込んだ私はメインコックを下へ、そして満を持して徐に突起を・・・引っ張れませんでした。
正解は、とっきを引っ張りつつメインコックを押し下げる。でした。でもハンドシャワーの向きに注意しないと
思いっ切り濡れます。これはマイナス要素でした。インフォメーションチャンネルに動画をアップして欲しい。
悪戦苦闘の末何とかなったからまあ良いけど。
とまあなんやかんやで午後六時近く、KアリーナとOKストア探索、夕食探しの時間です。
部屋を出てエレベーターに乗車、同乗していたひとがロビー階の一つ下のフロアーを選択していたので、一緒に降りてみると、黒塗りの小さい自動ドアーが一つ、出てみるとKアリーナの入口直結でした。(ちなみに外から入るときはカードキーが必要です)
Kアリーナは開演直前。人影も少なく、何軒か出ていたフードの屋台ももう店じまいしていました。そんな様子を横目に見つつ、OKストアに向かいます。ちょうど正方形の空き地の対角線上に通路があって、階段を下りてから三、四分歩くと、到着です。しかし今は夕食優先で、みなとみらい方面へ向かいます。
本日の夕食はコスパ重視で「GOHANYA GOHAN」と言う定食屋さんにしました徒歩十分前後で到着しました。連休最終日の夜でしたが空いていました。焼肉定食とビールで美味しく頂きました。妻はかまど炊きの玄米に唐揚げとエビフライのセット。味見させてもらいましたが玄米も悪くないですね。
夕食も終わりいよいよOKストアへと向かいます。何か殺風景な佇まいの公園を通り抜けエントランスホールへ、一階は西松屋、二階がOKストアです。エスカレーターで階上へ、
よくバラエティー番組で紹介されるあの空間に、いざ探索開始です。地元にもOKストアはありますが、流石は旗艦店。品揃えが違います。そして私のお目当ては、そうお酒コーナーです。看板を見ると矢印があるので、その方向へ向かいます。でも酒売り場、見えないんですよ。店の一番奥の隅に半独立型で有るのを発見しました時は、吞兵衛の性か、思わず心の中でガッツポーズを決めてしまいました。お酒は安いです。横浜市内最安かと思います。シングルモルトから4ℓ入りの焼酎まで、パラダイスでした。まあ購入したのは部屋飲み用のワイン一本と、タンカレージン一本だけだったけど。あとおつまみを少々仕込んで終了。ホテルへ戻ります。時間は午後八時。ライブはまだ終わっていないようでしたが。警備員さんはもうスタンバイしていました。先程出た謎の隠し扉風の入り口よりカードキーで入館。部屋に戻りました。
そうそう、書き忘れていましたが部屋が無茶苦茶暑かった。室温設定が24℃になっていて、自宅で節電の為21℃の設定で朝晩しかエアコンを使用しない私達には暑苦しく、20℃で冷房入れてしまいました。
部屋に戻ってから、入浴後、先程のワインで乾杯。チリ産の赤ワインでミディアムボディーの飲みやすい一本でした。つまみはスモークサーモンと、チョコレート。美味しく頂きました。
そうこうするうちに、日付も変わり就寝。翌朝まで結構よく寝れました。シモンズベッド、いいっすね。
翌朝六時半。起床、とりあえずネットニュースをチェックして、なろうの世界へ。暫くして、妻も目覚めたので、コーヒーマシーンで淹れたコーヒーとともに。昨日仕込んだパンで軽い朝食。
ちなみに横浜ヒルトンホテルの朝食は3800円。まあ相場かな。今回はパスしました。
その後、部屋でだらだらしていると、時刻は十時半。チェックアウトの時間が迫ってきました。荷物はリュックとショルダーバッグ一つだけなので、忘れ物の確認だけして退室。ロビーフロアでカードキーを返却して完了です。(帰宅してから靴下が無いじゃないの?と詰められれて、冷や汗をかいた事は内緒)
かくして、別世界の一日は終了し、昼食を摂って帰宅いたしました。
いま横浜ヒルトンホテルのウェブサイトで調べると、普通に最安で二万円前後、休日前だともう五千円位高いです。一泊8500円・・・解せぬ、
初投稿です。感想、批評お待ちしています。