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女聖騎士でしたが魔王の娘によって暗黒騎士にされてしまいました  作者: ヘラジカ
第六章:次なる復讐そして目標

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6-3:(回想)エルフの拠点

 エルフたちには何度か会った経験がある。

 まだ私が聖騎士だった時の話だ。


 最初は神樹から作られた武具を受け取る儀式の時。

 聖騎士ならば、これがエルフとの最初の出会いになるイベント。


 私の時はこうだった。




 当時の私は師匠に連れられて、初めてエルフの森へと訪れた。

 見習いから正式な聖騎士となるため。

 そして、そのための儀式を受けるために。


「聖騎士になれば何度も行く場所だ。道は覚えたか?」

「……はい」


 森の近くにある人間の集落までは馬で。

 そこから森の中までは徒歩でここまで来た。


 地図は無い。

 だけど、エルフの集落までの道中には案内がある。

 普通の人間が迷い込まない様にだ。


 おかげで、行き方さえ分かれば一度歩いただけで覚えられる。


「よろしい。では、集落に入るぞ」


 中に入ると、一面に人間と同じような集落が広がっていた。

 中央の街中ではなく、田舎の農村に近い感じだけど整っている感じ。

 違いがあるとすれば、そこに住んでいるのが人間でなくエルフという点だけだ。


 エルフは男女共に長身の美形で、その姿は人間に近い。

 だが、それは見た目の話。

 本当の顔は魔法で隠していると噂に聞く。


 真実は分からない。

 しかし、今見ている光景が美しい事は確かだ。


「中央にある神殿へと向かうぞ」

「わかりました」


 神殿へと歩みを進める中、当たり前だがエルフを見かける

 集落にいるエルフたちは、私たちの存在に気付いてはいるのだろう。

 しかし、聖騎士が物珍しくもない様子で、特にじろじろ見る様な事はない。


「私が先に中に入る。準備ができたら呼ぶので待つように」


 そう言った師匠は神殿の中に入り、程なくして出てきた。

 ああっ、いよいよだ。


「中に入ればわかる。後はエルフの指示通りにしなさい」


 師匠に言われ、私は神殿へと入る。

 入った先の広間にはエルフの女性の神官が一人いた。


「ライト・ヌームと言ったか? 話は聞いている」

「聖騎士へと成るためにここへ……」

「うむ。では、何をすればいいかは知っておろうな」

「はい……」


 やる事は聖なる魔法の披露。

 木剣を受け取り、聖なる魔法で強化してみせる。

 それが聖騎士就任の儀式。


「では、これを」


 私はエルフの女性神官から木剣を受け取る。

 そして、それを聖魔法で金属めいた姿へと変化させた。


「見事だ。これ程のものならば我らのために存分に役立つであろう」

「……ありがとうございます」

「うむ。聖騎士ライト・ヌームよ、期待しておるぞ」




 そんな期待の聖騎士も、今では暗黒騎士だ。


 ──本当に期待していたのならば、あんな任務は任せなかったと、今では思う。


 ダンジョンが出現した町へと単身送られ、使い捨てにされた恨みは忘れない。

 聖騎士団そのものは壊滅させた。

 が、やはり大元のエルフたちにも分からせなければ。


 他に危険な任務が無かったわけではない。


 時々、エルフの森の奥地から強力な魔獣が出てきて退治する事があった。

 けれど、その任務でも聖騎士を使い捨てにして殺すなんて事はしない。

 実力のある聖騎士たちが複数で対処するのだ。


 一人で行う任務があったとしても、お使いみたいな単純なもの。

 森の奥で採取なんて仕事もあるけれど、危険なところには複数人で行く。


 だからこそ……だからこそ……だ。

 危険と分かっていながら、私をダンジョンの調査へと向かわせた事が憎い。


 聖騎士団は潰した。

 次は──それを動かしていたエルフたちの番だ。


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