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04 私とお茶とキノコ

 老婆にしたがって付いていくと、小さなログハウス風の家が見えてきた。

といっても、木を組んだだけの簡易的な壁に土を挟み込み、屋根には防水として苔のような植物を覆った小屋といった方が良いかもしれない。

老婆と同じく、大分年季が入った家だ。

屋根から伸びる土の煙突からはうっすらと煙が立ち上っている。


「はやくおし。いつまでもその粗末なもの見せてるんじゃないよ。」


立ち尽くし家を眺めていた私に、静かだが胸に刺さる罵倒を投げながら手招きをする老婆。

私は言われるがまま小屋に入る。


「お邪魔します…」


家になかは外面よりも小綺麗にされていた。

8畳くらいの部屋が3つ。

1つはキッチンであり外から見えた煙突と繋がった釜戸があり鉄鍋が火にかかっていた。


もうひとつはテーブル椅子だけの部屋だ。おそらくここで食事などをとるダイニングだろうか。

ささくれ立った板材のテーブルと丸太を切っただけの椅子が4つある。

キッチンと敷居なく繋がっている。


老婆は簡易的な木の扉がある部屋の奥に行き、

自身が来ているのと同じローブを手に戻ってきた。


「着な。」


短いが有無を言わさない言葉と同時に、ローブを私に投げてくる。

咄嗟に受け取った私は言われるがままに袖を通す。ゴワゴワとした肌触りで擦れるような感覚があるが今の私には何よりも有難い。


「申し訳ありません。ありがとうございます。」


老婆は鼻からフンッと息を音と共に吐き出すとキッチンへと向かいながら私に椅子に座るように指示をする。


「飲みな。この辺りのキノコから採れるキノコ茶だよ。」


木のコップに入った、茶色い液体を受け取りながら私は中身を凝視する。

色と匂いが茶では無い…

色々と浮いているし…


が私には拒否権はないのだ…


「頂きます…」


老婆はいつの間にか私の合い向かいに腰をかけ、私を凝視している。

服を貸してくれ、更には温かい飲み物まで頂けるのだ僥倖といってもいい。

一歩間違えれば「通報」二文字があったのだから。それに逆の立場であれば私なら家には上げなかっただろう。


茶というには、どす黒すぎる液体を私は一思いに口に含む。

毒キノコではないことを祈りながら…




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