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1000字以下の短編

ひまわりの前で〜僕は自由で、魔法が使える。〜

作者: 花車

 

 僕は長い長い入院中だ。


 感染する病気でもう半年、みんなから隔離されてるよ。


 病棟の塀のそばにひまわりが咲いて、僕はその前でリコーダーを吹いた。



 エーデルワイス

 カッコウ

 アマリリス



 僕の病気はうつるけど、ひまわりにはうつらない。


 だから僕はリコーダーを吹いた。


 ひまわりに見下ろされながら。



 メヌエット

 オーラリー

 聖者の行進



 僕が笛を吹くと、草もバッタも踊りだす。


 僕の笛は魔法のステッキだよ。


 きれいなドレスを着た赤毛のシンガーが、突き抜けるような高音で歌う。


 ダカダカとドラムの音が鳴って、陽気な太鼓腹のおじさんが、トランペットを吹き鳴らす。



 僕は自由で、魔法が使える。



 だけど、リコーダーを吹くのも楽じゃないんだ。


 僕は肺の病気だから。



 エーデルワイス

 カッコウ

 アマリリス



 それでも僕は、魔法を使う。


 ひまわりが笑ってくれるから。


お読みいただきありがとうございました!


こちらは、『第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』に参加するべく書いた短編です。


小説というか詩かもしれません。詩でもいいのかな?


選んだテーマは『ひまわり』です。


イベント参加は初めてなので、なにか不備があれば教えていただけると幸いです(;´∀`)

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[一言] 花車様おはようございます! そして今回は詩! なのですね! でも主人公の心情せつないけれども勇気を奮い立たせる話で。 きっと彼の魔法もひまわりに届いている事でしょう。 素敵な詩をありがとうご…
[良い点] ムードが好きでした。 ありがとうございました。m(_ _)m
[良い点] 表現がすごいです! 最後のひまわりが笑ってくれるから が一番素敵だなとおもいました。 [気になる点] 特になし [一言] これからも素敵な作品作ってくださいね! 良ければ、私の小説も読んで…
2022/12/30 12:59 退会済み
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