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jobとスキル 3

「なるほど、空もアイテムボックスのスキルを持ってたんだね」


「あぁ、それにしてもこんな便利なスキルだと思わなかった」



 俺は2人にアイテムボックスの話をすると、日向も同じスキルを持っているようで念じれば別空間に物を保管することが出来るらしい。

 しかも保管したものは劣化することが無く、保管した状態のまま保存することが出来る。

 なるほど、さすが特別スキルと呼ばれるだけある。色々なことに活用できそうだ。



「それにしても、勇者の従者ってスキル。山村君にぴったりね」


「余計なお世話だ」



 確かに俺は日向の脇役だけど、そんなに笑うことはないだろう?

 日向も堪えられないのか、口を押えて笑いをかみ殺しているように見えた。



「日向、これはどんなスキルなんだ?」


「ごめん、僕もわからない。けど、固有スキルっていうから、すごいスキルなんじゃない?」



 どうやらヘルプのスキルを持つ日向でさえ、このスキルの効果は不明。

 他のスキルはおおむね俺の想像通りの能力だったが、この『勇者の従者』というスキルだけはわからないみたいだ。

 日向にわからないのなら、俺にわかるはずがない。わからないなら、考えても仕方がないだろう。


「それよりも、日向のスキルはどれも便利だよな」


 身体強化、初級火魔法、初級水魔法、敵探知、危険探知、中級剣術、精神異常耐性。

 どれも使おうと思っても中々使えないスキルだ。それに剣術が初級じゃなくくて中級になっている。

 これは日向の元々の能力があるからだろう。それに日向の持つ精神異常耐性。それがあるから、ゴブリンを倒した時、でも冷静にふるまえているみたいだ。



「それにアイテムボックスとヘルプのスキルか」


「これも特別スキルに分類されてた」



 どうやら特別スキルは誰でも覚えられるみたいだ。どうやら取得条件が厳しいから、特別スキルに分類されるのだろう。

 通常スキルの上位互換と思えばいいか。



「空、実はもう1つ特別スキルがあって‥‥‥‥」


「特別スキル?」



 そんなことさっきは言ってなかっただろ? しかも急に恥ずかしがって。どうしたんだよ。



「恥ずかしがってないで言ってみろよ」


「笑わない?」


「笑うわけないだろ?」



 そんな恥ずかしいスキルなの? 少なくとも、俺の勇者の従者っていう誰得スキルよりはましだろ。



「それが‥‥‥‥」


「それが?」


「実は‥‥‥‥勇者っていうスキルがあって」


「勇者?」


「うん、たぶん空に勇者の従者ってスキルを取得したのと関係があると思う」



 なるほどな、こいつが勇者か。それなら俺についた勇者の従者というスキルも納得できる。

 大方、俺が日向と一緒にいるからだろう。主人公の勇者柴山日向に、その従者山村空か。何その誰得展開。俺は納得できない。

 大体従者ってお付の人って意味だったよな? 俺はこいつの召使かよ。



「日向君が勇者で山村君はその従者。まさにぴったりだわ」


「笑うな、三村」



 確かに俺達の関係性を見れば、ぴったりのスキルかもな。勇者と従者。まさしく俺と日向の関係性だ。



「それで日向、その勇者ってスキルの効果はなんだ?」


「それが僕にもわからないんだよ。ヘルプは何も言ってくれないし」



 俺のスキル同様効力がわからないスキルってことか。

 わからないスキルは考えたって仕方がない。モンスターと戦っていれば次第にわかるだろ?



「それより、三村はなんで生産系のjobを選んだんだ?」


「日向君が攻撃的なスキルを持っているから、私は回復役がいいかなと思って」



 確かにそれでもいいな。三村のスキルは攻撃的なものがなく、全部生産系のスキルになる。

 調合、素材鑑定、複製。この3つのスキルがあるみたいだ。

 これにより、薬の調合ができるらしい。またゴブリン達からドロップしたアイテム等も薬に使用できるもののみ鑑定ができるみたいだ。これでモンスターを倒した後出てきたアイテムも大抵のものはなんなのかわかるだろう。



「その3つか。攻撃的なスキルは無いんだな」



 つまり日向が前衛で俺が後衛、サポート役に三村ってところか。

 バランスは取れてるが三村らしくない。こいつのことだから、話術とか人格転換のスキルを持っていても、おかしくないと思ったんだけど。



「山村君、さっきから失礼なこと考えてない?」


「別に何も考えてません」



 前から思っていたが、何で三村は俺の考えていることがわかる?

 スキル欄に実は人の思考を読むスキルでも持ってるんじゃないの?



「とりあえず、これで俺達3人のスキルは把握したわけだな」


「うん、後はさっきヘルプのスキルで確認したんだけど、ある一定の条件を満たすとスキルがどんどん増えていくみたい」


「なるほどな」



 これでだいたいのスキル取得条件についてはわかった。

 これも日向と三村がヘルプというスキルを持っていたからである。

 それにしても俺には何でヘルプのスキルがなかったんだろ?

 偶然? いや、そんな事があるはずが無い。きっと何か理由があるのだろう。



「それでこれからのことを話そうと思うんだけど?」


「そうだな」



 そして俺達は今後の動きについての確認を始める。

 2人には言わないが、俺は2人と利害関係がなくなれば迷わず別行動をとろうと思う。

 俺には俺の目的もある。最後まで2人について行かなくても、1人で何とかする。


「じゃあまずは‥‥‥」



 そんな決意を秘め、俺は日向の話を聞くのだった。

キャラクタースキル紹介


柴山 日向


見習い剣士L1


スキル 身体強化Lv1 初級火魔法Lv1、初級水魔法Lv1、敵探知Lv1 危険探知Lv1 中級剣術Lv1 精神異常耐性Lv1


特別スキル アイテムボックス 勇者 ヘルプ



三村 悠里 


薬師L1


スキル 調合Lv1 素材鑑定Lv1 複製Lv1


特別スキル ヘルプ



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