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68.三つ巴の戦い

皆様、お元気ですか?私は気温に負けています

体調管理はしっかりしましょう


さて、皆様にお伝えしなければいけない事があります


···未だに二章の終わりが全く見えない事です。どうしてこうなった?( ´・ω・`)

 御影が手元に形成した片手の西洋剣を振り下ろす。元々の彼自身の膂力に加え、彼の周囲に浮遊する重力球によって付与された重力の力で何倍にもその威力と速度を増して襲い掛かる


 更にアルベルトは向かって降り注ぐ重力によって行動が阻害され、回避の難易度が格段に上昇していた


 それでもアルベルトの浮かべる笑みは崩れない。アルベルトをこの場に縛り付けんとする加重力によって波紋を浮かべて歪む地面を踏み締める両足の骨は軋み、【ダインスレイフ】を構える右手は力に抗う為に震えて胸より上に上げる事が出来ずにいた


 重力の枷と言うべき物によって一挙一動が困難な不利な状況で尚、その闘志は決して折れず、消える事は無い


 間近まで御影の凶刃が迫る中、アルベルトは【ダインスレイフ】の柄に左手を添えてそれを迎え撃たんと刀身を真横に構えた


 二つの刃がぶつかり合おうとしたその時、幾つもの轟く雷鳴とコンクリートを爆破した様な破砕音が遠くから、しかし確実に尋常でない速度で二人の下に向かって来る音が聞こえた


 そしてその事を二人が認識した瞬間、一本の極太の黒雷が二人の間に斜めに(・・・)降ってきた。その衝撃に地面を揺るがし、地面を満たす血液が圧倒的なエネルギーによって蒸発し、一瞬消失する


 「っ!?」

 「クソ!何だ一体!?」


 吹き飛ばされた御影が空中で重力球を操って軽やかに着地し、アルベルトが地面に軽く【ダインスレイフ】を突き立てて体勢を立て直して先程までいた場所を見る


 押し流された血液が波打って地面を覆う中、もうもうと蒸気が立ち上る黒雷が落ちた場所にはバチバチと弾ける黒雷を纏った、一頭の雄々しい鬣を風も無く靡かせる体長3m程の黒い紅眼の雄獅子の姿があった


 威風堂々たる佇まいの黒獅子が息を吸い込むと顔を上げる。鬣が逆立ち、周囲に放電が鳴り響く中、黒獅子が天に向かって吼えた


 「グオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」


 咆哮が轟き地面の血溜まりだけでなく、大気すらも震わせて波紋を生み出す。それと共に黒獅子の全身に纏う黒雷が急速に増幅し、その大音声の様に血溜まりを伝って全方位に解き放たれた


 跳ね回り、幾つにも分岐し収束する黒雷が二人に迫る


 「ッ!」

 「クッ!」


 御影は重力を操作して地面から退避すると、更に地面の血液を浮かび上がらせて球状の防壁を作る。一方のアルベルトも【ダインスレイフ】の能力で防壁を作るが、空中でない上に先程、黒獅子が襲来した際にダメージを受けていた為、充分な効果を発揮する事が出来ていなかった


 それが明暗を分けた。御影は空中にいた事もあり、僅かばかり跳ね上がった黒雷による被害を血液の防御球によって完全に封殺した。しかし、地面にいた上に充分に能力を発揮する事が出来なかったアルベルトは、圧倒的なエネルギー量によって防壁を黒雷が貫通し、その体を蹂躙した


 突き抜ける激痛に意識が飛びそうになるのを歯を食い縛って耐える。暫くして黒雷が止むと、全身から焦げた臭いと黒煙を漂わせて血を吐き出すと【ダインスレイフ】を突き立てて膝をついた


 荒い呼吸をするアルベルトに、防壁を解いた御影が好機とばかりに重力を操って落下しながら接近する。しかし、一条の黒雷に下半身を変えて空を駆ける黒獅子の前足が、真横から御影を殴りつけた


 御影の身体がくの字に折れ曲がり、尋常で無い速度で半壊して傾く商業ビルに突っ込み、盛大に轟音と土煙を上げて完全に倒壊する


 追撃するつもりなのか未だ土煙を上げる瓦礫を牙を剥いて睨み付け、四肢をたわませて姿勢を低くする黒獅子が、力強く地面を蹴り、瓦礫に向かっていったその時、瓦礫が内側から一気に爆ぜ飛び、血の短槍がスコールの様に真横に降り注ぐ


 黒獅子はその身に覆い尽くす程の黒雷を纏うと、その姿を変える。その大きさは小さくなり、獅子から日本人らしいアジア系の黒髪紅目の若い男性へと変化する


 アルベルトはその人物に見覚えがあった。それは数日前に向かった【青梅村】で出会った【怪異対策班】の男だった


 男の周囲の空間が歪んで渦巻き、血の短槍がそれに絡め取られ、呑まれていく


 アルベルトは悲鳴を上げる身体を叱咤して何とか立ち上がると、ふらつきながら流れ弾を【ダインスレイフ】で斬り払った


 しかし、完全に斬り払う事が出来ず、何本かの短槍が足や脇腹に突き刺さり、再び意識が飛び掛ける。視界が虚ろになり始めたその時、脳内に老獪な威厳のある低い声が響いた


 『こちらへ来い。我が契約者よ』

次回、契約者との邂逅(仮)


感想、ブクマお待ちしています

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