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19.ゴブリン狩り

ゴブリンはファンタジーの定番ですよね?

それと今回、不快な表現が含まれています

 新人狩りを始末した俺は森の奥に進み、現在はゴブリンの住処が見える樹の上にいた。最初は普通に依頼分だけ狩る気だったが、偶々住処を見つけたので潰す事にした


 因みにゴブリンは頭の大きい小学生程の大きさをした緑色の人型の魔物で、尖った耳を持ち、鉤鼻を持つ。知能は獣より少し高い程度で襤褸切れを纏い、棍棒等の武器を使う。よく増えて人を襲う害獣だ


 俺は【気薄影身】を使い、ゴブリン村に入る。目の前では二匹のゴブリンが向かい合って鳴き声を上げている。どうも談笑している様だ


 「ふっ」

 「ギア!?」

 「ギャッ!?」


 頸動脈を切り裂いて始末した後、討伐証明の耳を切り取り、心臓部にある魔石を回収して革袋に入れた。俺はゴブリン村を見回す


 「ふむ、試してみるか」


 俺はそう言うと目を閉じて魔力を周囲に放出する


 《練気術》【生命感知】-自身の魔力を放出して反射せずに吸収される反応から周囲の生命反応を探知する技で範囲は魔力量に左右される。精度は経験だ


 「中央に大きな反応。外に行く程小さくなっているか」


 俺はそう呟くと魔力を練ってイメージする


 「【思うは凍土。閉ざし、時すら凍る凛冽の世界を今、顕現せよ】」


 イメージを明確にする為の呟きが終わると同時に周囲の気温が急激に低下していく。吐く息は白くなり、冷えた水蒸気は凝固してダイヤモンドダストとなって輝いた。俺は寒さに体を震わせると火球を作って温まった


 暫く火球を弄びながら【生体感知】をしていると、中央以外の反応が消え、一番大きかった反応も弱くなっていた。ゴブリンの凍死体が所々転がる中を素材を収集しながら進み、中央にある木を組み合わせた大きく粗末な円錐形の小屋に入ると中から獣臭さと何かが饐えた鼻を突き、顔を顰める


 中には外に転がるものより大きく体格の良い個体が多く転がり、十数人の全裸の女の姿があった。中には幼い少女の姿もあり、例外なく眼に光は無く、意識を失い腹が膨れている


 俺は嫌悪感を覚えながら小屋の中央で動く2m程もある暗緑色の巨大で筋肉質な個体を見据えた。それは冷気で動きが悪く、俺を敵意の籠った黄土色の目で見返す。俺は試しに《鑑定》をしてみた


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 名:no name

 種族:ゴブリンキング

 性別:男

 スキル:《繁殖》、《統率》、《棍棒術》、《怪力》

 称号:【ゴブリンの王】

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 「こんなものか。もう良いや」


 ゴブリンキングへの興味が完全に無くなった俺は軽く跳んで素早く耳を切り取ると革袋に仕舞い、手に浮かぶ火球に魔力を練る。赤かった火球は白く変色し、住処の中を煌々と照らす


 「《葬送火》」


 俺の言葉と共にゴブリンキングに手の火球を投げつけると、ゴブリンキングに当たった瞬間、火球が膨張し、ゴブリンキングを包み込む。数秒後、火球が消えると円状にガラス化した地面が残るのみだった


 そこで俺はゴブリンキングの魔石を回収していなかった事に気付いた。失敗したなぁ、と思いはしたが気にしない事にした


 完全に解凍される前にゴブリンの耳と魔石を回収すると、ゴブリンキングの住処に戻り、被害者達の遺品を回収した。手を合わせて黙禱すると、王都に帰る事にした


 住処を出ると王都の方向にある一本の木に向かってニコリと笑い、口を動かすと俺はゴブリンの集落を焼き尽くして帰路を足早に帰っていった

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 王城の一室に黒ずくめの人間が扉を開けて中に入ると向かいにあるソファーに座る男性に向かって跪く。体付きから見て男性の様だ


 「戻りました」

 「ご苦労だった。お前も座れ。アルベルトについての報告を聞こう」


 ソファーに座る男性―アーサー王が男にそう言うと男は立ち上がり、向かいのソファーに座ると顔を覆う巻き付けた布を外して、優男の様な顔を出して報告を始める


 「先ず、彼は本当に只の子供ですか?私には長い修練を行った同業者か魔法師にしか見えませんよ」

 「それはどういう事だ?」

 「先ず、無駄の無く、洗礼された身のこなしと気配の感知と変化、不意打ちによる無力化は暗殺者、しかもかなり上位の存在ですよ。部下二人は振り切られて私自身も追うのに苦労しましたよ。しかも、私の存在に気付いていましたし」


 男のその言葉にアーサー王は驚いて僅かに眉を上げる。目の前の男は王宮の隠密部隊の副団長を務める程の実力を持っていた。その男が追跡に苦労するどころか存在を気付かれた事に驚きを隠せなかったのだ


 「何だと?そこまでだったのか」

 「えぇ、団長と良い勝負でしょう。1分でゴブリンの集落を全滅させた後、私に向かって『お疲れ様』って言われましたよ」

 「ちょっと待って。ゴブリンの集落だと?」

 「えぇ、確実にキングクラスのいる規模でしたけど魔法で集落ごと凍らせていましたよ。しかも平然と火球まで作ってました」


 何でもない様に言っているがこれは異常な事だ。範囲魔法はかなりの魔力を消費する。それをキングクラスがいる様な広範囲を凍らせる程の規模で行使出来る者等かなりの実力者と言えるだろう


 「それでどうなった」

 「素材回収後に焼き払いましたよ。後に残ったのは炭化した僅かな残骸のみです」

 「そうか…。明日の模擬戦大丈夫だと思うか?」

 「さぁ?うっかりっちゃうんじゃないですか?殺す事に何の躊躇いも無い様ですし」

 「それでは困るんだがなぁ。一応、釘を刺すか。ちょっと呼んで貰えるか?」

 「御意に」


 男はソファーから立ち上がると横に移動して跪く。直ぐに立ち上がると部屋から出て行った

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 その日の午後、俺は王城の応接室の様な所にいた。持ち帰った素材の量と上位種の素材の所為で軽い騒ぎになったが割愛させてもらう。結果だけ言うとDランクに昇格した。買取や、これからの活動に関わるあれこれについて聞いて昼頃に家に戻ると、家の前に豪華な造りの馬車と共に森で俺を見ていた男がいた


 「やぁ」

 「また、会いましたね?何か用ですか?」

 「陛下が話があるそうだから来てもらえるかい?」

 「分かりました」


 俺は男と馬車に乗り、王城に行ってここに案内されて今に至るという感じだ。昼を食べてないので腹減ったなぁって思っていると扉がノックされ、白い顎髭を蓄えた執事とアーサー王が中に入ってきた。執事の押す銀のワゴンの上には分厚いステーキやサラダ等の豪華な料理が載せられている


 アーサー王は向かいのソファーに座ると俺に話し掛けて来た。執事はその間に料理を机に並べていく。料理が並べ終え、執事が一礼して退室した後、アーサー王が口を開いた


 「先ずは食事はどうだ?まだ食べてないだろう?」

 「えぇ、有難く頂きますよ」


 俺が並べられた料理を食べていると、アーサー王が口を開く


 「所で明日の模擬戦の事だが、殺さない様に手加減しろよ?」

 「努力はしますよ」

 「本当に頼むぞ?」

 「それを言う為に態々、私を呼んだのですか?」

 「そんな訳無いだろう?ステータスを見せてもらいたい」

 「…それは命令ですか?」


 アーサー王はアルベルトの気配が一変した事を感じ取る。例えるなら敵対する相手に向ける敵意といった所か。笑みを浮かべながらも鋭く見据える笑っていない眼を見て、アーサー王は額に冷や汗を浮かべながらも表情を変えずに続ける


 「嫌なら構わない。君には秘密が多そうだからな」

 「それが互いの為ですよ。世の中には知らなくて良い事が転がっていますからね」


 口を拭ってそう言うとアーサー王は緊張で強張っていた体から力を抜く


 「では失礼します」

 「あぁ、明日は頼むぞ」

 「分かりましたよ」

解説は無しです

思いつかないので

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