超番外編『メリークルシミマス』
「はぁ.....」
なんどため息をついただろう。
だが、それでも、もう限界だ。
「リア充爆発シロオオオオ!!!!!!」
俺ーー氷霧 零は心からの叫び声を上げた。
◆
「で....俺たちを集めて何をするつもりだ?氷霧」
「俺は、まあ仕事ないしいいけど....」
二人の人間ーー隼人とカズキがぼやく。
「今回呼んだのは他でもない、あることをしたいからだ」
「なに?」
「?」
「そうーーリア充爆発計画をな!!」
「「.......はあ?」」
呆れた声を出す二人。
だが、それでも!
「リア充ウザいんだよ!!」
「なんなの?!なんでキリスト誕生日にイチャイチャするのあいつら?!!!
頭おかしいんじゃないか?!!
しかも見せつけるようにイチャイチャしらがって?!!
あれか?お前ら彼女いない俺たち嘲笑ってるのか?!!
そもそも!!なんでクリスマスあるんだよ!!!
何で!あるんだよおおおおおおお!!!!!!!」
「クリスマスは吉田さんが広めたらしいぞ」
「吉田ああああああああああ!!!!!!」
心からの叫びを、精一杯叫ぶ。
「「うるさい」」
「すみません」
そうだ、ここ店の中だった。
「そんな訳で、リア充を爆発させたいんだ」
「馬鹿か?お前は馬鹿か?」
「よし、やろう」
カズキは馬鹿かといい、隼人は賛成した。
「ちょ?!隼人、お前この馬鹿に付き合うきか?!」
「馬鹿とはなんだ、馬鹿とは」
抗議の声を上げるが、無視される。
「俺も元はただのニートなんだよ!!イチャイチャするカプール見ると苛つくんだよ!」
「お、おお」
「あ、いたいた、隼人く~ん」
第三者の声がかかる。
そこに居たのは、軍の女子達だ。
「みてみて、この子が隼人くん、可愛いでしょ~」
「「可愛い~」」
女どもが黄色い悲鳴をあげる。
その後、隼人は連れ去れた。
途中、「助けて」と言っていたきがしないでもないが、無視した。
あんな野郎、爆発すればいいんだ....
てか、あいつ見た目ショタだから女に人気あるの忘れてた。
「よし、爆発させるか」
「おう」
今度は反対されなかったとさ。
◆
「で、爆発させたいと」
「ああ」
「おう」
吉田のおっちゃんの研究所に来た俺とカスギは、吉田のおっちゃんに話をしていた。
「ふふふ、そう言うと思って、準備してあるのだ!」
「「な、なんだってー!」」
少し演技くさくなったが、いいか。
てか、準備してるのは流石に予想外だったぞ。
「都市に設置されているもの、それは『エフェクトボム』だ!」
「「えふぇくとボム?」」
「そう!これは見た目だけで、なんの効果もないものだ。
派手な爆発音と派手な爆風、これが起こるだけの物。
要するに、ドラ○もんの秘密○具の一つ、こけおどし爆弾だね」
「おいこら」
「それいいのかおい」
「大丈夫だ、問題ない」
不安だ。
「さぁ、楽しい楽しいパーティーの始まりだ!」
◆
翌日
「あと十分だ.....」
「ようやくか......」
あのあと爆発する瞬間を見るため。
とあるビルの屋上にいる。
「あと5....」
あと五分。
「ところで吉田、これ、捕まらないのか?」
帰ってきた隼人が吉田に質問をする。
....そういえばこれ、冷静に考えれば犯罪だな。
「.......」ダッ
「「逃がすか」」
逃げようとした吉田を二人で捕まえる。
カズキよ、貴様が途中から居なかったのはこのためか。
「あ、もう時間じゃん」
ーー轟音が響く。
爆弾が連鎖しながら爆発していく。
ものすごい風が起こり、立っていられなくなる。
煙も出てきて、火災警報器が「ビー!!」と煩い音をたてる。
マ、取り敢えず。
「「「リア充爆発しろーー!!!!!!!」」」
ーー物凄い轟音が、響いた。
◆
翌日
自宅にて。
『昨夜未明、軍の開発責任者の吉田 四郎氏が、爆弾物設置法違反の容疑で逮捕されました。四郎氏は
「やりたくてやった、反省も後悔もしてない、しいて言うならば、リア充爆発しろ」
と、意味不明な発言をしておりーー』
ピッ
嫌な予感がし、とっさにテレビを消す(物理的に)
吉田?まぁ、いいやつだったよ。
ピンポーンと、チャイムがなった。
はて、隼人の奴だろうか?
そんなことを考えながら扉を開くと、そこにはーー
「あなたが氷霧 零さんですね?四郎氏があなた方が共犯者というので、取り敢えず連行させていただきます」
「え?」
ーーこうしてリア充爆発計画は幕を閉じたのだった。