第2話ひょんなことから血染めの軍…
体力だけは自信のある私は50kmぐらい行軍(笑)し、川にたどり着くとなんか川が血塗れだった…
つまりは戦闘があったということだ。
(よし、首を突っ込もう!)
そうと決まれば善は急げ!ということで走り出した。
(おそらくここが根源だ。)
草むらでそう思う。
私がみたものは傷だらけの兵士だった。
中には装甲を纏ったものもいれば、怪我が重すぎるからかほぼ裸の状態で寝かされているものもいる。
(これじゃあ商売は無理だな…国を作る目標もむずそうだ…まぁ第一コンタクトとしては活発な兵士の集団よりはマシだろう)
ガサゴソと草むらから出ようとすると。
「そこの!誰っすか!」
と声をかけられる。
「わっ!私です!?」
と思わず訳の分からんことを言った。
「人間?龍じゃない…よかった…じゃない!不審者!手を挙げてこっちを向くっす!」
「あぁ、はい!手を挙げてそっち向きます!」
私が声の方に顔を向けると槍の先がこちらを向いていた。
「ヒィッ!」
こういう危機的状況には私は向いていない。
「あんたの名前!身分!全部言うっす!」
(身分!?名前はいいが…身分かぁー仕方ない真実に嘘を織り交ぜてなんとかここを切り抜け、彼らの側に立てるようにしよう。何せ私は情報がないから!)
「私の名前は田口田門!身分は学…武器屋っです!」
「タグチ?タモン?見るからにうちの国というか大陸の人間じゃないっすね。ここに来た目的は?」
「道に迷ってたら川下について血が流れてたんで川上を登ったら辿り着きました!しがない武器屋です!助けてください!」
「そうっすか、いいでしょう、今のところは解放するっす。ただこっち来てください。」
「あっはいわかりました!」
槍は下げられるが彼の懐疑的な目は変わらない。
森中から負傷兵のいる簡易的に作り出された平原に連れ出される
「エクズ先輩!迷い人っす!」
「なに?ここら辺は人はいないはずだぞ。」
「でも現にいるっすから、どうします?」
「うーん…現場指揮を頼まれてるのは俺だしな…現地徴用だ。その迷い人に武器を」
「いいんっすか!?自称武器屋っすよ!」
「いいんだ、何せ戦力がたりねぇからな!」
とどうやら私はこの軍に徴用されるらしい。
「いいでしょう、私はね。」
「そうっすか、じゃあ鎧…は多分合うサイズがないっすね。じゃあ剣か槍を…」
と彼は武器を探し始めた。
「大丈夫です、なんせ私は武器屋ですから。」
「武器屋って言っても見るからに武器なんかどこにも持っているように見えないが?」
エクズと呼ばれた騎士はいう。
「まぁまぁ大丈夫ですっ!」
と俺は右に手を出し重槍を購入する。
するとついでに頭にこう刻まれた。
槍のスキル3レベルを獲得。
スキルとはなんだろうか?
と思いつつも重槍を構える。
白くてデカくて槍だった。
それをみた2人は驚いていた。
「お前…それをどこから出した。」
「これが私の力なので…」
「そんな力見たことないっすよ!?スキルっすか!?」
1人〇〇っすという男は恐ろしかったのか足が崩れる。
「お前、手品師か?それとも化け物か?」
「その二択なら私はおそらく化け物かと、しかし友好的な…ね?」
そういうと信じられなさそうな顔でこちらをエクズはこちらを見る。
「おい!能力検査だ、水晶もってこい!デウズ!」
「了解っす!」
と慌てて立ち上がり一つしがない損傷した馬車のようなものの中に入って行き戻ってきた。
「これに手を当ててくださいっす!」
「これに?」
私は恐る恐る手を当てると水晶内に何か読めない文字で書かれてあった。
「職業?知らない項目がある。それとスキルに…剣レベル3と槍レベル3だと!?俺でも槍と剣はレベル2だというのに…何者だお前!」
「だから武器屋と何度も…」
「そうっすね…言い伝えで言う勇者みたいなやつっすかね?」
「勇者など存在しない…がこれを見せられてはな…」
と2人とも少し戸惑っているようだ。
まぁ絵面としてはアロハで重槍持ってる小太りの男と騎士2人の状況はおそらく面白いものだろうな。
その時パカラパカラと馬が走ってくる。
「伝令!第四軍C隊壊滅!子龍はこちらに一直線だ!」
「なに!?」
「姫様は!」
「姫様は行方不明者だ!とにかく動けるものは逃げろとのことだ!」
「動けるものか…」
「俺は帝都へも報告せねばならん先に行く!」
「おい待て!」
エクズが呼び止めるが間も無く森の中に消えて行った。
「デウズ!タグチ!受け止めるぞ!」
「なんっすか!見習いのまま死にたくないっすよ!」
「大丈夫だ生き残っても死んでも騎士に昇進できるはずだ!」
「生きてなりたいっすよ!」
「私戦ったことないんですが!」
とわちゃわちゃなり始めたのも束の間木が吹っ飛んできた。
「ギャァアアアウウウン!」
「馬鹿野郎!来やがった!」
子龍と聞いたので小さいと思ったが違った…でかい。俺がやったゲームの龍とほぼ同じ大きさしてる。つまりこれ大人だろう!!
「3人で討伐できたら記録に残るぜ…」
エクズがそういう。
「もうっ!どうなっても知らないっす!」
一種のピンチってやつだが、これは一種のチャンスでもある。
龍をこの2人よりも先に倒せば、手柄になり現地徴用の身からデウズより先に騎士になれるかもしれない。
ガコンっと槍を構える
「じゃあやらせていただきますか!」
俺は2人より先に走り出すと龍は足を振りかぶるがそれを槍で払いのけやつの喉元を刺す!
何度も刺す!それはそれは大きな穴が何個もできるほどに。
「ギャウン!ギャウン!グルゥゥゥゥ!」
やつは口を開くと火の粉が見えた。
「なに!こいつ!」
「馬鹿野郎!」
ガバッと目の前にエクズが盾を持って現れるとブレスが爆発して吹き飛ばされる。
「あんなに刺してあんな爆発を自ら吐き出したってのに生きてやがる。」
「龍をそこらの害獣と一緒に見るな!災害害獣に指定されるようなやつだぞ。」とエクズが立ち上がりいう。
「それでもこんなに斬ってるのに死なないのおかしいって!」
「それはお前の勉強不足だ!」と斬りまくってるデウズにエクズがいう。
「じゃあこれはどうだ?デウズ退避!」
「現地徴用の分際で見習いである僕に指示とはいい度胸っすね!」
「死にてぇならそこにいろ!」
「死にたくないっす!」
とデウズは退避した。
私は腕を龍のいるところより少し上に向ける。
「購入」
その瞬間黒い穴が竜の上に多量に開き重槍が大量に射出される。
「こんな使い方もできるのか!咄嗟にやったが!」
「知らずにやるとはチャレンジャーだなタグチ!」
とエクズに褒められる。
某作品の真似をしたがうまく行った。
しかしなぜだろう、すごく疲れた…
金じゃなくて気力を払っているのだろうか?
「ギャァアアアン!」
「それでも生きてるってなんすか!」
槍まみれ血塗れで翼の皮膜がほぼない状態で羽ばたいていると思ったら翼を地面にしっかり突き刺した。
「クソ!"放出"が来るぞ!退避!」
と龍の口の先にいた負傷兵がいう。
名前からわかる、なんかブワーとビームのように出てくるんだろうな。
「エクズさん、あとは頼みます!」
「なに?!」
俺は再び腕をやつの上に向ける。
「無数の槍がダメならば!」
その後に一息置いてこういう
「破城槌だ!」
ドスンッ!
と破城槌の丸太の部分が射出され龍の首を貫く。
その瞬間視界がブラックアウトする。
『情報 無理な射出は権限外とし急速な命の消費となります。』
『情報2 意識消失によりバグが新たに発生、制限が解除されました。』
次起きた時には俺は布一枚の上で寝かされていた。
「子龍退治お疲れ様だ。」
とエクズが隣で座って言った。
「そうか、倒したか…もう射出はできないが他に龍はいないのか?」
「今回は一匹だけだ。お前の手柄はちゃんと副長に伝えておいた。」
「副長?」
「現地徴用のお前には最初から説明しよう、俺たちは帝国軍第四軍で今回の作戦には不向きの装甲機動騎士だ。今回の作戦は特定災害害獣に指定される龍の討伐、まぁ西方方面ではよくある仕事で普段は第三軍が請け負う仕事だが、今回の敵は子龍ってことで手の空いていた第四軍に任されほとんどがなれない任務で負傷したってわけだ。詳しくは今回の作戦、第四軍はA〜D隊に分けられるがBとD隊は帝都にて待機。AとC隊にてこの作戦を遂行していた。その末にA隊は負傷者だらけ、C隊はさっきの報告通り全滅した模様、C隊を指揮していた姫様は行方不明で、A隊を指揮しC隊に途中までついて行っていた副長が現在指揮をとっている最中だ。」
「なるほど…つまりこの帝国の姫様が行方不明ってことか?」
「そうっすね、このままだと指揮してた皇族消失のため第四軍は解体…その後再配属で最悪の第二皇子の第二軍送りとかありそうで泣きそうっす…いやっす!北方戦線いやっす!」
とデウズが唐突に突っ込んでくる。
「それは…手柄をあげた意味がないな…」
と私は思った、そして思い出した。
「まだ行方不明なんだよね?」
「そうだが?」
「探せばいいんじゃ?」
「それどころじゃないっすよ!負傷者まみれで今すぐにも帰還しないと…」
「第三軍が来たぞ!!」
と負傷兵がいう。
「第三軍?」
「第三軍は第四軍ユーリカ姫様の双子の姉君、赤薔薇ルーリカ様率いる軍だ。」
「なるほど…」
「第四軍副団長殿、タールマン!ユーリカはどこだ!」
「ルーリカ様!現在ユーリカ様は行方不明であり、隊の損耗から捜索隊が出せない状態であります!」
「…了解しましたタールマン。負傷兵の輸送は妾の軍に任せてくれ。そして動ける者で第三軍、第四軍合同の10人程度の捜索隊を作る。」
「了解しました!動ける者!私の元に集え、見つけたものには褒賞ありだ!」
俺は立ち上がる。
「待て、お前魔力不足で倒れたんだぞ、まだ休む必要が…」
とエクズに言われる。
「私は現地徴用、いわゆる信頼のない歩兵です。ここで手柄あげないと上に信頼されませんでしょう。」
「でもタグチって、龍倒した手柄ありますっすよ?」
「安心したい、上目指したい!出世欲なければ軍に所属した意味もないでしょう!」
「それもそうっすね。」
とデウズも立ち上がる。
「俺は休む、夜も近いんだ、頼むぞ。」
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メンタル弱いから程々に…




