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【詩】次の出会いは空の上・3つに一つ
【ジャンル】性(さが・じょせい)
『さようなら』
彼女は世界にキスをした
それは最後で最初の
昼間の夕焼け
空さえ赤く染め上げる
それほど彼女は美しかった
誰もがひれ伏し
誰もが認める
同性さえも虜にしては
飽きて別れてさようなら
そんな彼女が
ある時鏡を見て呟いた
『飽きた……』
だから彼女はキスをした
昼間の空にキスをした
そして世界と自分に別れを告げると
最後に少し呟いた
『天使に悪魔に神様、か』
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埋め尽くします
あなたの部屋を
一本、一本
隙間なく
暗い部屋に鮮やかな
クロユリ一本
咲かせて次へ
あなたに届くか
黒花畑
恋に
呪いか
復讐か
どれかお好きな花言葉
選んで一本差し上げます