金髪の男の子
続きです。
体の光がが消え、洋孝は目を開ける。
「・・・・・・どこだよここ」
強い光を目に浴びていたせいか、視界が少しぼやけている。
洋孝は目を数回瞬きさせながら周りを確認する。
辺りは暗く、さっきまで見慣れたいた部屋の景色がない、代わりに洋孝の周りにはいくつもの大きな木が並び、上の空には重そうな灰色の雲が広がっていて、僅かな雲の切れ目から月明かりが漏れている。
「寒!!」
寝間着のままの洋孝はその場でしゃがみ込み両手で体をおおった。
「洋孝くん、こっちだよ」
突然後ろから声をかけられた洋孝は驚いて尻もちをついた。
「だ、誰かいるのか?」
木の陰から出てきたのは、小学生くらいの男の子だった。
髪は金髪のおかっぱで高そうな真っ白いスーツを着ている。
その小学生らしくない姿に洋孝は不気味さを感じた。
何なんだよこいつは。
「もう忘れちゃったの、僕だよ僕」
出てきた男の子は洋孝のことを知っているように話しかける。
洋孝は困惑する、こんな奇抜な男の子知らないし見たこともない。
洋孝の様子を気づいたのか男の子が思い出したかのようにしゃべり出した。
「そういえば、姿は見せていなかったね、ごめん驚かせちゃって」
そう言うと、男の子は尻もちをついて困惑している洋孝に近づいてきた。
洋孝は怖くなり後ろに手をついて後ずさる。
来んなよ、こっっちに。
「大丈夫なにもしないよ、それに、洋孝くんは僕を知っているよ。」
え、知っている?どこかであったことがあるのか、いやまてよ、この声・・・・・・
「自由意志」
「あー!!お前さっきの!」
洋孝は指を指しながら叫んだ。
聞き覚えのある声と、自由意志の言葉のフレーズこの金髪、部屋で話した奴だ。
「思い出したようだね、それじゃあ早速行くことにしよう」
金髪の男の子は指を指していた洋孝の腕をつかみとり、真っ暗な森の中に引っ張っていく。
「おい、どこに行くんだよ、てかまずここはどこなんだよ」
金髪男の子は何も言わずただ洋孝の腕を引っ張っていく。
洋孝はその態度に我慢できず、つかまれていた腕を思いっきり振りほどき怒りを露わにする。
「いい加減にしろ!!いったいなにが起きているのか説明しろよ!!」
それでも金髪の男の子は、振りほどかれた洋孝の腕をもう一度つかみ進んでいく。
「勝手にしろ」
洋孝は諦めてついて行く。
十分くらい歩いただろうか、もう足の裏が痛い森の中を歩くのはこんなにつらいのかと思っていた。
「なあ、まだかよ、もう歩きっぱなしで疲れたよすこし休まないか?」
「もう着くよ」
洋孝は反応したことに一瞬驚いたが、それよりもやっと休めるという安堵の方が大きかった。
「ほら、見えてきた」
金髪の男の子が前方を指さす。二人のいるところから約五十メートルくらいか、小さな明かりが見える。
洋孝は、明かりが見えるなり足を速める。
金髪の男の子は分かっていたかのように腕を放していた。
「もう少し、もう少し」
洋孝は自分を鼓舞しながらいつの間にか小走りになっていた。
やっとだやっと休める。
「つ、着いた・・・」
洋孝がついたのは森が円形状に開けていた場所だった。
明かりの正体は松明だ。細長い竹にくくられ円のまわりをかたどるように立てられている。
中央には、木で造られた小屋がある。
洋孝は着くなり横たわって休むために小屋へ向かった。
そういえば、金髪のやつ来ないなあ。
まあいいかと、洋孝は気にせず小屋の扉に手を伸ばし扉を開く。
ギィ~とかすれた音が鳴り洋孝は小屋の中に入ろうよするが扉を開けたままその場で立ち止まった。
「洋孝くんいきなり走り出して僕を置いていくなんてひどいなぁ」
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