自由意志の強さ
続きです。
読んでくれたらうれしいです。
感想待ってます。
扉が現れてから一時間が経とうとしていた。
家には今、政府の偉い役人やら白衣をまとった研究者達がごった返していた。
洋孝のお母さんとお父さんは警察に事情聴取を受けている。
洋孝と葵はじっとしていなさいとお母さんに言われソファに座って扉を見ていた。
扉の前には何人かの役人がいる。
「想像してたより大きいな」
「そうっすね」
茶色いトレンチコートをスーツの上に羽織って訝しげに扉を見ている四五十代の長身の男とその隣に立っている黒いスーツをきっちりと着こなし顔が若く俺より少し年上っぽい二人組が扉を目の前にしてなにやら話し合っていたる。
「これで日本で発見されたのはいくつ目だ」
ちょっと待ってくださいと言い、若い男がスーツの懐から市販で売っているような小さい黒い手帳を取り出した。
「今入っている情報によるとですね、この扉で6つ目ですね。」
「6つか、前のときより増えているな。」
洋孝は聞いているのか、驚きを隠せないでいた。
6つ!俺のほかにも選ばれた人が5人いるのか!!
「あ、でもこの扉だけですよ消えていないのは、他の5つはもう消えしまいました」
「どうゆうことだ!?」
洋孝は思わずソファから立ち上がってしまった。
本当だよ!どうゆことだよ!?
「何やってんの、ひろ兄?」
隣の妹から変な目で見られて言われた。
「べ、別に何でも無いよ、ただ立ちたかっただけ」
そう言って洋孝はソファに座り直し再び2人の会話に耳を傾けた。
「ええ、なんでも扉に選ばれたと言った人が勝手に中に入って行っちゃったんです。扉が閉まると同時に消えたそうです。それがなんとですよ5人とも扉の第一発見者だったそうです。」
「なに、それが本当ならあの家族の中にその選ばれたっていう人がいるってことか?」
「そうなることになりますね」
そう言うと、二人組の男が俺と葵がいるソファに近づいてきた。
「だれか来るね、ひろ」
「葵は黙っていろよ、携帯でもいじってろ」
「分かった、じゃあ任せたね」
葵は寝間着のポケットから携帯を取り出し話しかけてこないでオーラを出しはじめた。
「えーと、葵ちゃんと洋孝くんだっけ」
若い方の男が先に話しかけてきた。
「はい、僕が洋孝で隣にいるのが妹の葵です。僕たちになにか用ですか?」
「君たちに聞きたいことがあるんだ」
今度は長身の男が話しかけてきた。年をとっているせいと仕事柄のせいなのか真っ正面から顔を見るとかなりの威圧感を感じる。
「何をですか?」
「君たちは選ばれし者っていうやつか?」
「ちょ!!天田さん!!直接的ですって!!」
天田と言われた長身の男の目がギラリと光って俺と葵の目を交互に睨んでいる。
「わ、分かりません」
一瞬怖くなって固まってしっまたがなんとか口を開けた。
「葵ちゃんはなんか分からない?」
若い男が優しく聞いた。
「違う」
ぶっきらぼうに答える葵、葵も天田の威圧感に押されてしまったのだろう。
「そうか、すまない変なことを聞いてしっまて」
それだけ聞いて天田は踵を返し再び扉のほうへ歩いていった。
「ごめんね、あの人いつもああなの」
「い、いえ、別に大丈夫です」
「なんか思い出したことがあったら些細なことでいいから言ってね。じゃあもう僕も行くから」
「はい」
若い男は天田を追いかけて行ってしっまた。
離れていったことを確認した葵が洋孝の耳元で囁いた。
「やばかったねあの天田っていう人、てかいいのひろ?言わなくて」
「警察に電話する前に約束しただろ、あのことは絶対に言わないって」
「そうだけどさぁーー」
葵はあまり納得していならしい。
警察に電話する前に坂本家は洋孝が選ばれし者っていうことは隠すことと家族会議で決まった。
もし洋孝が選ばれし者って分かったら警察や偉い役人なんかが何するか分かったもんじゃないということで。
「いいか葵、警察に知られたら俺は体を拘束されどこかへ連れて行かれちゃうんだぞ、兄と一生会えなくなるかもしれないんだぞ」
「うーん・・・・・・それは嫌かな」
顔をうつむきながら、少し恥ずかしそうに言っている葵をみて洋孝は感動の表情を浮かべる。いつもは何だかんだ言って突き放してくるけど、こういうところがあるから葵は可愛くて大切な妹だ。
「葵は可愛いな」
洋孝は葵の頭を優しく撫でた。
「や、やめてよひろ兄!」
葵は手で洋孝の手を払って、座っていたソファから立ち上がって振り返り
「葵もう用がないから自分の部屋に戻る、お母さんに言っといて!」
そう言い残して、早足で二階へ上がってしっまた。久しぶりにやったから少し怒こっちゃたかな。
さてと、ずっとここにいたらめんどくさそうだから自分の部屋に逃げるとするか。
二階に上がり黒を基調とした部屋に入りベットの上で横になる。
カ、カ、カ、と秒針の音だけが部屋の中に響いている。
音が気になり時計を見る、時刻は深夜一時を回っていた。もうこんな時間だったのかと思ったら睡魔が急に襲ってきた。
―――寝るな!!
「え!な、なに!!」
―――洋孝くん寝ちゃだめだよー、君は選ばれたんだから。
洋孝はベットから飛び起きて周りを見るが誰もいない。
―――ああ、僕は今そこにはいないよ、別のところから洋孝くんの脳に直接話しかけているんだよ。
「誰だよお前!、出てこいよ!!」
―――出てこいよと言われてもねぇ、僕はそちらの世界に深く干渉はできないんだよ。だから姿を現すことはできないんだ。それに僕が誰なのかは君が扉を開けて入れば分かることさ。
「意味が分からねえよ、手か何で扉に入らないといけないわけ、ちゃんと説明しろよ」
―――それも君が入ってくれないと教えられない。早くしてくれよ、洋孝くん君だけなんだよ入ってないには、ほかの5人を待たせているんだから。
さっき天田と若い男が話していたのが洋孝の頭に浮かんできていた。消えた5つの扉、扉を発見して消えた5人、洋孝以外の選ばれた5人はもう扉の中に入っている。
「なあ、もし扉の中に入るのを嫌だと言ったらどうなるんだ。」
ドラマや映画でよくこういう質問をする場面を見るが、質問している人は本当は答えは分かっているんじゃないだろうか、それでも万に一つの可能性を信じて言っているんだな。
―――どうにもなんないよ、自由意志だからね。
「ほ、本当か!?」
―――うん、本当だよ。
初めてだよこの質問に違う答えが返ってくるなんて。可能性を信じてみるもんだな。
「じゃあ、悪いが俺は断らさせてもらう。」
―――分かった、じゃあえい!!
見えない声のかけ声と同時に洋孝の体が光り出した。
最初は弱く小さな光かただったが、どんどん強くなってきている。
「おい!!何すんだよ!!俺は今さっき断っただろうがよ」
―――僕にも自由意志がある、だからね僕はきみを強制的に連れて行くことにしたよ。
「それじゃあ!俺の意思はどこにいったんだよ!!」
―――僕と君の意思じゃ僕の方が強い意志を持っていた、とゆことにしておこう。
体の光が最高潮に達し、もう洋孝は目を開けることができずにいた。
次話やっと異世界に入ります。
お楽しみに。




