1ー16。
閲覧ブクマ評価をありがとうございます。とても嬉しいです。拙い稚拙な文にお付き合い頂き感謝感激です(*^^*)
一章本編これで終わりです。
別視点の番外、人物説明のちに、二章の予定です。
ではよろしくお願いします。
平穏な日常が崩れるのは、唐突だ。
いや、今回は原因があるからしょうがないのか、とマイラは溜め息をついた。
前に守護騎士団長、副団長に偶然会ってしまった。
『上官クラスと顔を合わせない様にしよう』
嫌な予感がしたから、あの時そう思ったのに……。
だが、それはフラグとなる。
自分が医術と薬術の両方が扱える、ということが災いとなるなんて。。
上司のロブ・ネビンズ医務室長に呼ばれ王城内の医務室長の執務室に迎えば、会いたくない上官ツートップが並んでる。
守護騎士団団長ガルフ・ストリームと、副団長ラティス・ネールだ。
ネビンズ医務室長が和かに笑っている。
書類をマイラに渡すと辞令を出した。
ーー遠征に付いて行け。
辺境の砦に遠征に行く際、医師と薬師の一人で二役。人件費削減。
なんだか色々と言われたが、嬉しくない。
片道一週間。
基本は、遠征に同行し治療の手伝い。
ついでに辺境の砦の医務体制の視察、薬草の貯蔵状態確認などが仕事内容だとネビンズ室長に言われた。
室長他、団長副団長の視線に晒される中、否は許されるはずもなく。
冷や汗なのか脂汗なのか分からない汗がマイラの背中を伝う。
「五日後に出るからな。準備しておけよ」
「………はっ」
短いやり取りの後マイラは退室をし職場に戻った。
ーー
「ザザ。五日後、遠征行き……」
表情少なにポツリと伝えれば、ザザは目を見開いた後息を止めた。眉間に皺を寄せて腹を立てたままマイラに詰め寄って来た。
「なんでマイラなんだ!?遠征は専属の医師がいるだろ?」
いつも優しい表情を彩る眉が逆立ち剣を持ち、タレ目も怒るとコワいなぁ、とマイラは口に出せない感想が頭を過ぎた。
腹を立てられても、こちらも困るのだが。
ザザの怒る意味が分からず、困惑を浮かべればザザも少し気を沈めたのか語気が下がる。
「……断れなかったのか?」
「当たり前だろ?守護の団長と副が揃ってたんだ」
無理だろ?と肩を竦め、お手上げ状態を示せば、ザザもガクリと頭を落とした。
「試作品、試す機会だと思って行くよ」
「万が一がある。予備も含めて全部持って行くんだよ」
マイラが、そんなには要らない。と口に出す前に、言葉を飲み込んだ。
ザザの顔は真剣で、視線すら逸らすのが憚れるくらいだ。
飲み込まれるような気配から、マイラは逃げるように視線を逸らした。
「……分かったよ。全部持って行くよ」
「手伝うよ」
ザザはいつもの雰囲気で、薬を用意し箱へ詰めていく。マイラはザザの様子が気になるが、気まずさを誤魔化すように準備の手を進めた。
マイラは仕事を纏め、ザザに引き継ぎを渡し従軍医師団達に混じり遠征へ出発した。
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「あれ?兄様、、マイラさんは?」
差し入れに来たローザは医務室の薬室に顔を出した。
「…………ローザ。騎士団に無闇に来ちゃダメだよ?野蛮な狼が徘徊しているからね」
「兄様心配し過ぎですわよ?護衛が居ますもの。大丈夫ですわ」
「屈強な脳筋ばかりだから大丈夫じゃないよ」
ザザはローザに言い含めるように伝えるもローザは気にも留めずにいる。兄の心妹しらず、だ。
ローザはマイラが居なくてがっかりだと項垂れていた。
せっかく来たのに……と可愛い頬を膨らまし、ぷぅと膨れた。その顔を見たザザは苦笑いを浮かべローザの頭の撫でた。
ザザ似の美少女は兄妹並べは髪色が違うだけでよく似ている。
「兄様、マイラさんはいつ戻られるのですか?」
「往復二週間、滞在は数日?くらいだったかな?」
「戻られたら教えて下さいましね。兄様」
「……ローザ。マイラも忙しいから、な?」
ザザはローザの様子に愁眉を曇らせていた。
ローザの態度が分かりやす過ぎて、どうフォローしていいか悩んだ。
「戻ったら仕事が山積みだからとうぶん忙しいんだ。だから……」
しばらく来ちゃダメだ、と続けられなかったのは、妹溺愛ザザだから。
眉を寄せ悲しげに眼を翳らせるローザにザザは一拍置いて言葉を続けた。
「今度会わすから……」
「本当ですか?兄様ありがとうございます!」
パアッと花が綻ぶような笑みを浮かべるローザを見てザザは後悔したが、前言撤回も出来ず内心項垂れ、顔はローザに向けにっこりと笑った。
…………マイラ、君の罪は重い。
ザザに勝手に罪人認定されていたマイラだった。
プロローグのような一章になってしましました。特に事件らしい事件も起きなかった(起こさなかった)ので^^;
二章から遠征に同行するので一応動きます。
お読みくださりありがとうございます。




