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1一10。

ブクマ評価していただきましてありがとうございます。とても励みになります。


久し振りの休日。


やる事は色々ある。


図書館で薬の勉強もしたいし、ギルドに薬材の採取依頼しに行かなきゃならないし、研究の続きもやりたい。買い物も行きたいし……と、貴重な休日はやる事は山程だ。



厳選して今日はギルド依頼して買い物したら研究の続きをすることにした。



王都は城を北に位置し、幾重かの城壁に囲まれた都だ。

一番内側の第一城壁内は貴族や上流者のエリアで警備も万全だ。

第二城壁内は普通なエリア。でも外れの繁華街はちょと危ない。


ギルドは第二の外れ寄りに位置してるため、行くなら明るいうちに済ませるのが一番だ。



ギルドに近づくと喧騒が増える。

昼間から酒を飲んだり、二日酔いで潰れたままの者。

ギルドは酒場と併設されている為ギルド職員が対応しているのを横目に受付に向かった。



「ご無沙汰してます。依頼をお願いしたいのですが」

「マイラさんお久し振りですね。また薬草のご依頼ですか?」



受付嬢のシルビアは首を横に傾けマイラに視線を流した。


赤髪をでロングウェーブな髪を腰まで伸ばした艶やかな髪を揺らす麗しいの彼女。

ナイスバディな彼女の信奉者は多く馴れ馴れしくすると制裁を受けるから気をつけないといけない。併設された酒場から男達の剣呑な視線をマイラは背中で感じ冷や汗が出た。



「いつもの様にお願いします」

「はい。では書類にサインをお願いします」



いつもの薬草採取依頼。

採りに行くには素人には難しい所の薬草採取はギルドに頼む。自分で行ける範囲は採取に行くがやはり危険が伴う。


採取ではないが研究の実験で王都から離れた森で研究の試験をした時魔物に襲われたことがある。

小型といえど、大型犬サイズの魔物相手では命の危険もある。逃げられたから良かったものの油断できない森の中では採取も命懸けになる。

採取に行きたいのもあるが実力が伴わ無い以上無理はしない。薬草採取に詳しい冒険者に任せ自分は研究に時間を費やすことにする。


マイラはギルドに依頼をすると次の予定に向かった。




薬草の買い出しに向かい行きつけの薬屋へ向うマイラはふと通りの店舗に目を向けた。

可愛らしい雑貨が置かれたそのお店は白とピンクを基調に装飾され窓辺には如何にも女の子が好む小物が飾られていた。



(ピンクなフリフリ装飾に花柄リボン。女の子のお店はどこも同じか)



お店の中で女の子がキャッキャしているのを見てマイラは思った。



(ローザちゃんに差し入れのお礼をしてないや)



マイラはそのフリフリファンシーな店内に足を運んだ。

店内は花飾りのついた棚やレースとリボンの装飾に圧倒されながら商品を眺めた。



(うーん。違和感満載)



自分の姿と店内の雰囲気のギャップに苦笑いしそうになる。

仕事中ではないし、休みな今日は藍色のジレに白のシャツ、黒のトラウザーズに革靴。松葉色のローブを羽織っているが色の違いに浮きまくっているのがよくわかる。


(早く選んで出るかな)



店員の視線が生温かい目で見ているのを感じマイラはプレゼントを選んだ。


首飾りや髪飾り、小物やコスメなど様々な物の中から目に付いたのはリボンだった。


複雑な織で彩られたそのリボンは織り柄も凝っていて手間をかけた逸品に感じた。


真朱色のリボンは金色のふわふわのローザの髪に飾るには良さそうに思えそのリボンを手にした。




「そのリボンは職人の弟子が独立して最近作った物なのですよ。新人故に安く卸してますが人気があってそのうち入手困難になりそうですよ」

「どうりで値段の割に織り柄が豪華だと思った」


「こちらもシンプルな織ですが同じ新人の作品ですのよ」



宜しければどうぞ、と店員が会話の流れで違う商品を出して勧めてきた。

商売が上手いなぁ、と思いながらリボンを見ればシンプルながら複雑な織が所々に施されている。

白いそのリボンを見てマイラはローザの侍女のエルに似合うように思えた。



侍女なのにローザに撒かれ振り回される可哀想なエル。


前に撒かれたのは、夜食をザザに届けるため屋敷を抜け出すのにエルに用事を言いつけたローザ。その隙に父親の馬車に便乗して来たらしい。

クッキーを焼いた時はエルと一緒に来たが、エルにクッキーを城にいるローザの父親に届けさせた。娘から受け取る方が父親としては感激だろうに。父親より兄を優先したローザ。妹溺愛なザザなら、兄溺愛なローザらしいか、と苦笑いになる。



見た目ほんわかローザとしっかりお姉さんな侍女エル。


でもしっかりいるのはローザなのだ。

うっかりな侍女エルはローザのお気に入りで揶揄われながら可愛がられている。年上なハズなのに。

ローザ曰く、見ていて癒されるらしい。



紺の侍女服に白のブラウスにその白いリボンを付けたら似合うなぁ、と思いマイラは二つのリボンを購入した。


お礼の品を購入できたことにマイラは頬をゆるめた。







「いらっしゃい、ってマイラかい?」

「シャン婆ちゃんこんにちは」



町の薬屋の店主シャンディ・ガフ婆ちゃん。

旦那さんが亡くなり息子夫婦と切り盛りしている。シャン婆ちゃんは店番をし町の人に親しまれている姿はマイラの憧れだ。

店を構え町の人に役に立つ仕事に就きのんびり生活したいマイラはシャン婆ちゃんが目標だ。



「息子は仕入れに行っていないよ。仕入れ後なら良い葉があるんだがね」

「いや、いつものが欲しいだけだから。入ったかい?」


「アレかい?食べても味はないし、軸も傘も効能無いのに?」

「ちょっと、ね。材料に必要なんだ」


詳しくは秘密、と笑えばシャン婆ちゃんが顔の皺を深めて笑った。


なんの効能も無いキノコ。

味なし、効能なしのそのキノコに興味を持つ者はいない。

だが満月の夜のみに採取したそのキノコは特別なのだ。

満月の夜のみに採取しなければならないため入手が難しい。


マイラの研究には不可欠なもの。

ギルドにも依頼したが、薬屋にも依頼している。薬草採取するついでがあれば、とお願いした。

ついで、と言いながら無理に頼んで採取してもらっているのだが。



「知り合いから届いたキノコだよ。苔を採りに洞窟潜ったついでに採ってきてくれたんだ。代金はいつものようでいいんだろ?」

「ああ、ありがとう。なかなか集まらないから助かるよ」


なかなか手に入らない素材はいい値段する。それなりの値段を支払い荷物を受け取った。



「仕入れが来たらまたおいで」

「ありがとう。よろしくね」



今日のノルマは達成したマイラは薬師の官舎へと向かった。




ーー




自室に戻り購入した品を並べた。



ーーリボンと薬草。



ローブをクローゼットにしまい机に向かった。




リボンは仕事場に持って行こう。ローザと会う機会はザザといればあるだろ。



大きなビンに詰められたキノコを観察して棚に置いた。


研究資料に目を通し素材を選び纏めていった。





こうして研究に没頭しマイラの一日は過ぎていった。









エルちゃんを早く出したい。女子成分が足りないのです。野郎ばかりなのですよ。騎士団舞台は。


お読みくださりありがとうございます。


2017.07.01加筆修正。

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