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十話

今日は朝練がないので遅めの時間に起きる。

制服に着替え食堂で朝食を食べる。今日は雑炊セットにしてみたがおいしかった。

朝食を食べ終え少し時間があるので談話室で課題をする。課題をしているとあっという間に集合時間になり、みんなが集まってくる。私も課題を部屋に置き談話室で千歳先輩を待つ。


千歳先輩は二人の女性と一緒にやってきた。女性たちは大きなアルミケースとカタログを持っている。


「第一寮のデバイス及び学生証の担当をさせていただく、浅田と佐竹です。本日はシンプルなデザインのものをご用意させていただきました。気に入ったものがない場合はカタログから選ぶことも可能です。デザインが決まった方は私は佐竹にお伝えください。」


アルミケースの中身とカタログをテーブルに広げていく。

指輪やブレスレット、ピアスやネックレスが置かれている。デバイスは浅田さんのほうにあるようなのでそっちに向かう。デバイスもいろいろなデザインがあり悩む。

笹井さんが「ドッグタグで」と浅田さんにいうと文字も入れられますよと浅田さんが答えていた。

文字が入れられるなら私もドッグタグでいいかなと思い浅田さんに声をかける。


「私もドッグタグでお願いします」

「お名前など入れることができますがどうしますか?」

「KONOE RENとSHIONでお願いします」


浅田さんはメモを取り学生証のデザインは佐竹のほうでお選びくださいという。

佐竹さんの前には春華さんがリングと両手に持ち真剣に悩んでいた。

藤原君はカタログを見ているようだ。

私も決めなければと並べられたアクセサリーをみる。気になったアクセサリーを一つ持ってみる。デザインが紫苑の首輪に少し似ているがブレスレットにしては少し細い気がする。


「これはなんですか?」

「シルバーアンクレットですね、足首に巻くアクセサリーですよ。プレート部分に刻印もできます」


紫苑のプレートとデザインが似ている。おそろいみたいでいいかもしれない。


「じゃあRENでお願いします」


デザインを決めたので、テーブルから離れて待機する。笹井さんも選び終わっているようだ。


「笹井さんは何を選びましたか?」

「俺はドッグタグとリングだな。リングはドッグタグとチェーンに通すつもりだ」


なるほどそういう風につけるならリングでもよかったかな。でも紫苑とおそろいだしアンクレットでいいだろう。

藤原君も決まったようでこちらに向かってくる。藤原君はカタログから選んだようで、いかついリングとブレスレットにしたと自慢げに話していた。


「やっぱり女の人は選ぶのに時間かかるんだな」


藤原君が私に同意を求める。


「そうですね。あれだけ種類があれば迷いますよ」


私も一応女のはずなんだけどなぁと思う。笹井さんも残念なものを見るような目をしていた。

ようやくデザインが決まったのか二人がこちらに戻ってくる。

浅田さんと佐竹さんはアクセサリーを片付けは始めていた。


「予定より早く終わったんでこのまま体力テストをしちゃいます。15分後玄関ホールに作業着一種で集合! 一種は迷彩だから覚えてね」


部屋に戻り運動着に着替える。上下迷彩服で戦闘靴と呼ばれるブーツを履きブーツのひもをしっかりと締め玄関ホールに向かう。紫苑はお留守番だ。

玄関ホールに全員集まると千歳先輩から迷彩柄と黒の2種類の帽子が渡される。


「みんな帽子はもらったね。帽子には正面に校章、左右には寮章と班章がついている。

まぁ第一は5班しかいないから右の寮章だけどね」


ゆるい雰囲気で話していた千歳先輩が真剣な顔をする。。


「この帽子をかぶるということは寮の人間である事の証明である。これからあなたたちの行動は良くも悪くも寮の評価になるので考えて行動すること」


迷彩柄には寮章のタカのシンボルが右側に刺繡されている。黒のほうには校章と寮章が刺繍されていた。


「じゃあ今日かぶるのは迷彩のほうなので黒いほうは部屋において来てください。駆け足!」


駆け足で部屋身戻る。黒い帽子をフックにかけて戻る。


「じゃあさっそく体力テストをはじめまーす」


退職テストの前にみんなでストレッチをする。体力テストは腹筋、腕立て、背筋、懸垂,3000m走。笹井さんと朝練をしてるとは言えきつかった。春華さんと菊池さんもふらふらとしている。藤原君は倒れ込んで休んでいた。


「これをもとに各自のトレーニング内容を送るから参考にしてね。入学式前日にまた行進練習をやるけどそれまでは自由行動だから、今のうちに生活リズムを整えておいてね。じゃ解散」


お昼だ~と言いながら千歳先輩は寮に戻っていった。

笹井さんと話し明日は午後からトレーニングをすることになった。皆も誘ってみたがやんわりと断られた。

部屋に戻りシャワーを浴び食堂へ紫苑と一緒に向かう。菊池さんと春華さんがいたので相席させてもらう。今日は親子丼セットにした。


「そういえば蓮ちゃんはデバイスと学生証はどんなデザインにしたの?」

「私はドッグタグとシルバーのアンクレットで名前を入れてもらうことにしました。春華さんと菊池さんは?」

「私はリングのネックレスとハートのピンキーリングにしたよ。私もリングに名前を入れてもらうの!」

「私はモチーフが鍵のネックレスとゴールドのアンクレットにしました。」


お気に入りのデザインが見つかってよかったとみんなで話しながら食事をする。

紫苑が暇そうにしているのを菊池さんがみて庭で一緒に遊びましょうと誘ってくれた。明日は笹井さんとトレーニングがあるので明後日に遊ぶことになった。

春華さんがそろそろ戻りますというのでその場で解散した。

 残り少しの課題を終わらせ提出する。談話室にはテレビがあるので紫苑と一緒に見に行く。ソファに座りバライティ番組を見る。あまり面白くないがぼーっと見るにはちょうどいい。

番組では魔法を使ったショーが特集されていた。そういえばまだ魔法のまの字もでてきてないことを思い出す。ショーのような水を操ったり、空を自由に飛んだりするのだろうか?すこし楽しみだ。

 部屋から持ってきていたぼてとチップスを紫苑に食べさせようとすると不満そうにこちらを見てくる。

そういえばもう金平糖はなくなってしまった。どこで買えばいいのか分からないのでとりえず千歳先輩を探して聞いてみよう。

紫苑に金平糖探しの旅に出ようと声をかけ千歳先輩を探す。千歳先輩の部屋を訪ねてみたがいないようなのでトレーニングルーム、食堂、庭と回っていくがいない。

しかたないので談話室に戻ると千歳先輩がテレビを見ていた。どうやらすれ違ってしまったようだ。

千歳先輩に金平糖について相談すると、学生証が来たらタブレットのアプリから注文ができるようになると教えてもらった。

紫苑は千歳先輩からチョコを貰い嬉しそうに食べていた。そういえば千歳先輩のヨウセイは何型なのだろうと思い聞いてみる。


「うちの子はタカ型だよ。名前はハント。今は私の部屋で寝てるけどね」


ハントは私と一緒でチョコレートが大好きなんだよ。最初コンクリを食べ始めるんじゃないかとひやひやしたなぁ、と言っていた。

やっぱりあの冊子のせいで皆そう思うらしい。あとは月1回町に向かうバスが運行されると言っていた。

買い物もしていいが一年生は大体持ち込み検査に引っかかって収穫ゼロ。第一寮は成人していれば食堂でお酒が出るのであまり関係ないらしい。

 のんびりと千歳先輩とテレビを見ていると、談話室に藤原君がやってきた。


「近衛はのんきにテレビなんて見てていいのか?」


どうやらここで課題をするらしい。少しイライラしているようだ。気まずい雰囲気が漂う。

邪魔をしてはいけないと思い紫苑を抱いて談話室を出ようとするとちょうど春華さんと鉢合わせる。


「蓮ちゃん? どうしたの?」

「なんでもないですよ」

そう答えて部屋に向かって廊下を歩く。紫苑は心配そうにこちらを見ていた。

 部屋に戻り一息つく。なぜ私が威嚇されなければいけないのかさっぱりだがああいった空気はいやだ。

部屋にいてもなんだか落ち着かないのでタブレットと教科書を支給させれた学生鞄に入れ温室に向かう。


温室に入り深呼吸をすると花の香りに包まれ心が落ち着く。

 紫苑には花を食べないでねと言って飴をあげて私は新しく届いた課題を進める。

今日の課題は少し難しく苦戦した。温室の中が暗くなってきたので帰ろうと思い荷物をまとめていると突然ぼんやりとした明かりがついた。

あたりには人がいないのでおそらく時間かセンサーで明かりがついたのだろう。

よく見ると花に隠れてランプがいくつかおいてあった。外もだいぶ暗くなっていたので急いで寮に戻る。

談話室で課題をやろうと思ったがまだ藤原君がいた場合かなり気まずい空気になるだろう、なのでおとなしく部屋に戻って課題をやる。かなり苦戦したので時間を見ると22時を過ぎていた。


食堂はもうしまっているので、非常食の栄養バーを食べる。

母にこんなところ見られたらこっぴどく怒られるだろう。栄養バーを食べ、紫苑と一緒に浴場に向かう。

 浴場には誰もいないので貸し切り状態だった。紫苑も気持ちよさそうに湯船の中を泳いでいた。

ヨウセイは毛が抜けないので安心して入れられる。ヨウセイじゃなければ今頃毛が湯船に浮かんでいただろう。

 紫苑とお風呂を堪能して部屋に戻る。課題は朝出すことにして、洗濯をする。

徐々にぼっちへの道を進んでいる気がするが、藤原君に関してはどうしようもないのであきらめる。

悪い方向に考えるのはやめよう。ベッドにはいると紫苑が添い寝をしてくれた。

紫苑はあったかいな、もふもふだなぁ、いいにおい、いつの間にか紫苑に顔を埋めて寝ていた。

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