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九話

いつも通り紫苑に起こされる。

笹井さんと朝練をして朝食前に洗濯ものを取り出しアイロンをかけていると紫苑はボールを咥え催促するように私の周りをぐるぐると回っている。

仕方ないので家から持ってきていた栄養バーを急いで食べて紫苑と庭に向かう。


 ボールで遊んだり、追いかけっこをして遊んだ。紫苑ははしゃぎすぎたようで私の隣で日向ぼっこをしている、私も寝転がり目を閉じる。

鳥のさえずりや木の葉が揺れる音、近くに川があるのか水が流れる音もかすかに聞こえてきてリラックスできる。このまま昼寝をしてもいいが水の音を頼りに川を探してみよう。


「水の音が聞こえるんだけどどこから聞こえるか分かる?」


紫苑に尋ねると首を傾げながら耳を澄ませて音を聞いている。

方向が分かったのか紫苑が歩き始めるので私もついていく。

 少し歩くと分かりづらいが手入れのされている小道を見つけたので進んでいくと小さな温室があった。

温室の横には小川が流れていて中はいろんな花とテーブルが見える。入っていいものかと悩んでいると


「どうぞ中へお入りください。一緒にお茶でもいかがですか?」


後ろから夫人に声をかけられる。

夫人に誘われるままに温室に入る。紅茶を出され、いい香りに包まれる。


「きれいな花ですね」

「わたくしが手入をしているのよ」


夫人と一緒に紅茶を飲む。夫人が手入を始めてから学生が一度も来たことがないということや、バラは年中咲いているし小川には蛍がいると夫人は話してくれた。

夫人は仕事があるようでカップはそのままにしておいてくださいといって寮に戻っていった。

紫苑が花を不思議そうに見ている。食べそうになったので慌てて止めて今度一輪分けてもらおうねと紫苑をなだめる。

 私もそろそろ戻って課題をしようと思い温室をでる。

私は邪魔されることのないお気に入りの場所を見つけることができ、小さい頃秘密基地を作ったことを思い出した。

今度はおやつをもって来よう、皆にはしばらく秘密にしよう。そんなことを考えながら寮に戻る。

お昼にはまだ時間が早いので課題を進める。しばらく課題をしていると部屋のドアをノックされる。ドアを開けると春華さんが立っていた。


「おはよ蓮ちゃん。お昼一緒にいかない?」


時計を見ると12時半を過ぎていた。断る理由もないので一緒に食堂に行く。

 今日のメニューはカレーセット、空揚げ定食、ハンバーグセットだった。

私は空揚げ定食を選び春華さんはハンバーグセットを選んだ。食事を終え春華さんと別れ部屋に戻る。部屋のドアに何かかかっているようだ。近づいて見てみるととクリーニング済と書かれた札が掛かっている。

札の裏を見ると個人ロッカー内にかけてあります、札はクリーニング用ロッカーに返却してください、と書かれていた。

とりあえず浴場に服を取りに行く。浴場は誰もいない、自分の服を回収して札を返却して部屋に戻る。

 部屋のクローゼットに服を掛け、紫苑に金平糖をあげる。課題がまだだったことを思い出し、急いで課題を終わらせる。

課題を提出して時計を見ると15時、昨日より早く終わらせることができた。暇になったのでとりあえず紫苑と談話室に向かう。

談話室には全員そろっていた。千歳先輩があたりをみまわして話し出す。


「ちょうど皆いるし明日の予定について話しておくね。まず明日は9時に制服で談話室に集合。そんで学生証の形とデバイスのデザインを決めてもらいます。そんで午後から体力テスト。質問は?」

「ハイ!デザインを決めるってどういうことですか?」


藤原君が元気に手をあげて質問をする。


「デバイスはネックレス型とブレスレット型があるんだけど結構デザインが多いんだよね。ちなみに私はブレスレット型」


そういって鳥の羽をモチーフにしたブレスレットを見せてくれる。


「そんで学生証はネックレス型や指輪型、ピアス型なんかがあってとにかく型とデザインが多いの。学校内では鍵やカード代わりにもなるから身に着けやすいアクセサリー型がおすすめかな」


3年間身に着けるものなので慎重に選ばなければいけないと千歳先輩がいう。


「ほかには? ないなら解散で」


制服なの忘れないでね~と言い残し去っていく。

春華さんと藤原君はハイテンションでどんなデザインがいいか話している。

菊池さんと笹井さんは話に巻き込まれないようそっと談話室を出ようとしている。

よし!私も逃げよう。あのハイテンションにはついていけない。逃亡ではない、戦略的撤退だ。

撤退に成功し部屋に戻る。タブレットでアクセサリーを検索してみるがよくわからない

。明日実際に見れるらしいので見てから決めよう。そろそろ金平糖の在庫がなくなりそうなので何とか調達しないといけない。明日千歳先輩に聞いてみよう。

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