第二夜・シュウマイ
第二回である。
我ながら更新が早い。ループにハマっているのである。
『ぼくのレシピ』で何か作る→みんなに好評→気分が良くなる→また何か作る→ウケる→また作る……の無限ループ。
おやつは一種『ああ、こんなに砂糖とバターが……』みたいな背徳感がともなうが、『ぼくのごはん』シリーズは今のところまったくもたれない! 軽い! ので、安心してごはん作りにハマれるのだ。
で、今回挑戦したのは『ぼくのごはん』に出てきた『レンジで5分! 包まない! 絶品シュウマイ!!』。
昨夜カレーのつけあわせ用に母が刻んだキャベツがあったので、それを流用、じゃなくて活用する考えである。まず千切りキャベツが足りないので、追加で刻む。母が刻んだのは綺麗に細かかったのだが、レシピに『太めの千切り』と書いてあったので大ざっぱにざくざくざく。
ついでレンコンをみじん切り。ふっと思い出して、母に
「ねえ、レンコンて酢水につけとかないと黒くなる?」
と聞く。母が
「そうだね。酢はちょっとで良いよ~」
と言うのでみじん切りにしたレンコンをつける。ちなみにレシピには『酢水につけろ』とは書いてなかった。おそらく通常だと作業がさくさく進むので、黒ずむひまもないのだろうが……いかんせん、わたしはなかなかトロい。のでそれを見こして酢水につける。
七割がた刻んだところで、母が一言。
「薄い輪切りとかにしてちょっとさらして、それからみじんでも良いと思うよ?」
「うぉう! それ先に言ってくれ~!!」
「だってまさかみじんにしてからつけると思わなかったもん」
あぅう……。この時点でほんのりしんなり気分になりつつ、玉ねぎやにんにくを刻み、しょうがをすりおろす。ここでまたふっと思い立ち、母に質問。
「ねえ、レンコンってちょっと洗ったほうが良い?」
「そうだね。酢水からあげたまんまでしょ? 酢の味ついちゃってると思うよ」
母の返答に、ちょっとあわててみじん切りを水で洗う。ふう、危なかったぜ……。
で、ひき肉の量をボールに入れながら量り、レシピを見ながら調味料を投入。レシピの倍量肉と野菜を用意したので、ぜんぶ倍量にして入れる。
そこで用意しておいた野菜をボールに突っこみ、混ぜるまぜる混ぜる! 肉にねばりが出てくるまで~!
よしねばりが出てきた! そしたら肉を丸めて濡らしたシュウマイの皮をかぶせ、ぎゅっとしたら千切りキャベツを敷いたお皿にON! 濡らしたキッチンペーパーをかぶせ、その上から『ふわっと』ラップ! あとはレンジで5分チンじゃあ~!!
で、5分経って様子を見たら、あれれ? なんかところどころ生っぽい……しょうがない、あやしいのは取りのぞいておいて、後で追加チンするか……。
「でも何で生っぽくなっちゃったんだろう? シュウマイの配置とかに特に注意はなかったけど……」
「あ、皿の形状じゃない?」
「そそそ……それだぁ~!!」
母の一言に叫ぶわたし。
いや、実際こんな反応はしませんでしたけど。でも気分的にはそんな感じでした。
多めに作ったシュウマイは一皿にはおさまらなくて、片っぽうはタルト型のできそこないみたいな、あいまいなカーブを描いていたのです。本には『大きめの平皿に』……と書いてあったのでした。
まあ生焼け(?)もあっため直して、いざ夕食!
『うまい!』
「ほんとにこのひとのレシピのはあっさりしてるねぇ」
「まじで全然重くない! うまい!」
「キャベツも肉汁吸っててうまい~」
「いやあ、家族の誰かがこういうのに凝ってくれると嬉しいなぁ。その本さ、魚のレシピなんかあるの?」
弟の質問に「あるよ」と返すと、
「それだと今度魚釣ってきたとき、俺さばくだけで済むな~」
と冗談めかして言われてしまった。魚か……考えておこう(←偉そう)
なんにせよ、またまた好評だった! 嬉しい!
「これとナゲット、家の定番にしよう!」
とは母のコメント。やった~!
ぼくさん、ごちそうさまでした! 次回に続く~!