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温泉とワシ

 みな様、お元気でしたでしょうか?ワタクシ、こりす先生でございます。


 いやぁ…今年は春とは言え、なかなか肌寒い日々が続いておりましたのぉ。で、老体であるワシには少々堪えた訳ですな。



 な・の・で。



 ワシはこの度、人間界で云う所の湯治なる物を体験して参りました。


 いやぁ…温泉、素晴らしいですねぇ。全くを持って素晴らしい!

 あのホカホカと立ち昇り、心躍らす温かな湯は我々げっ歯類にも大変魅力的じゃったのぉ。

 いっそ我々、古栗鼠商会でも旅行代理店を立ち上げてその他のりす族の方々にお薦めすると云うのも悪くありませんなぁ。ぐふふふ…。


 おっと、話が逸れてしまった様じゃな。


 そうそう、今回はなんと、あのほえーるさんも日頃の労をねぎらう為に一緒に来てもらってのぉ。じゃが、非常に残念だったのは、流石のほえーるさんもお湯に浸かるとたった数十秒で茹でクジラになりかけてしまったことじゃ。

 折角の温泉を心の底から楽しめたのかが多少心配じゃ。

 え?(ほえーるさん、こりす先生に何事か耳打ち)そうか!楽しんでいたとな!それは良かったよかった。

 トコロで…先ほどまでこの部屋で掃除をしておった古栗鼠が突然見当たらなくなったのは気のせいかのぉ?(ほえーるさん、再びこりす先生に何事か耳打ち)あ、気のせい。成る程。……しかし、掃除しかけのまま道具だけ残して帰るなど不思議なコトも在るもんじゃなぁ。

 おや、ほえーるさんどうなさったのかの?ゲップなどしておるようじゃが…胃の具合でも悪いのかのぉ?(ほえーるさん、またまたこりす先生に何事か耳打ち)そうか。それは大事にせんといかんなぁ。


「失礼致します。こりす先生、この度の売上を……」


 会長室に恐る恐る入って来た代表取締役のこり男が、目を大きく見開き、挙句に開いた口からダラダラと涎を垂らし始めおった。


「どうかしたかの?こり男くん」

「い、いえ、その…あの……」

「どうにも歯にモノが詰まった言い方じゃな。ソコがお前の悪いトコロじゃ。言いたい事があるのならば、はっきり言ったらどうかのぉ?」


 すると、こり男が青い顔をしてプルプルと私の背後を指差して掠れた声で言い放ちおった。


「こ、こ、こりす先生いぃ〜…う、うし、後ろに大変なモノが!!」

「ナンじゃと?」


 振り返っても、ワシの目には何も見えんかったので、仕方なく合わせ鏡と云うモノをして見てみるコトにしたんじゃが…どうじゃろう、ワシの背中に見慣れぬ物体が生えているではないか!!


 しかも鏡の中に在る我が姿は湯治をしてきたにしては、頬がこけて痩せ衰えヨレヨレじゃった。


「な、ナンじゃこりゃぁぁぁ!!」


 ワシはその物体を即座に我が古栗鼠が誇る研究施設に持ち込むと、超特急で分析をさせた。

 すると、それは大変貴重な漢方薬である冬中夏草であると判明したんじゃ。


 コレは…儲けられそうじゃな。

 そこそこ老体の古栗鼠たちを湯治に連れて行って…ぐふふふ……。



 さて、それでは早速、計画を実行するとするかのぉ。いやぁ全く忙しくなりそうですなぁ。


 ユルイ更新で、本当に申し訳ありませんっ(汗)

 でも、でもでも!決して忘れてはいませんので、どうぞぬるい目で見守ってやって下さいませ!

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