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glare  作者: 岡部 雛子
2/2

緑色→穏やか、おおらか、自然、優しい、腐敗

グレアには天災がいる。

天災は「あちら」で嫌われ者だった。

その救いの場所が「グレア」。



前の話の少し前の話。


  ◆◆◆


「人殺し!人殺しぃっ!」

「・・・を返して!!」

「ガキのくせに!!」

「死んでしまえ!」

ドームに響く容赦ない罵声。

何故そんなに悪口を言っているのだろう?

幼い少女にはそんな浅はかなことも分からない。

けれど、今の状況は自分でも分かる。

少女の手には赤い液体がべっとり付いている。

口の中に入ったその液体は鉄の味がして不味い。

目の前に倒れている大人の、申し訳程度についたプロテクターは無残にも粉々になっている。

そこから漏れ出す大量の赤い液体。そしてそれは真っ赤な水たまりを作る。

この年にして「血」という単語を、身をもって知った。

そして自分にかかった血という液体で、服は真っ赤だ。



少女はドームに響く罵声を聞きたがら嗚呼、と思う。


嗚呼、ワタシは。


ワタシは ひとを ころしてしまった。


  ◆◆◆


「ふぁ・・・」

少女は、寝不足のせいで思わずあくびを漏らす。

ここは小川の辺。さらさらと気持ちのいいせせらぎの音色を片手に

心地よい風が生い茂る草たちを波打つ姿はどこか雄々しい。

ポカポカと優しい日差しを浴び、少しひんやりとした風が彼女の頬を撫でる。

なんと平和なことか!ここで釣りが、それも独り占めできるなんて・・・

なんて幸運なんだ!と、少女は自分を褒め称えつつ、この状況を作り出した自然に感謝する。

やっほーやっほーと、呟きつつ少女は川の流れに任せて、お手製の竹製釣竿にかかる魚を待っていた。

その表情さえ朗らかだが彼女の姿はかなり物騒だった。

手や足には鎧のような、鉄片を何枚も重ねたようなものを身につけている。

太陽の光がそれらに当たれば当たるほどギラギラと禍々しい光を放っている。

そしてなにより、その見るからに重そうな鉄の塊を気にも留めず釣りという、なかなか辛い体勢を

もうすでに1時間も保っているのだ。

・・・また、その間一匹も連れていないとも言える。

そんなとなりの籠が勿体無く思える光景を忍耐強く待っている彼女は、どうも我慢強そうだ。

「あー・・・今日は不漁だな。よし!もうやーめぴ!」

さっさと諦めてしまった。


彼女の名前は耶沙子。コードを沙耶という。

ここグレアでは「コード」と呼ばれる仮の名があり、日常ではコードを呼ばせている。

それはコードで「契約」ができるからである。契約をすると、相手の能力スペルを使うことができる。しかしそれは=相手に自分の能力が取られる、といってもいい。

そのため、他人のいるところで本名を言うというのは、自分を売っているといっても過言ではない。

この話は少し後にしておこう。

彼女の容姿は緑がかった髪で、寝癖のせいかボサボサである。

長さはセミロングといったところだ。

瞳の色も髪の色と同じで、若葉のような鮮やかな色をしている。

見た目からは16位に見える。少女というには少し無理があるかもしれない。

そんな耶沙子の顔立ちは中性的で、髪を短髪にすれば男の子にしか見えない。

そのせいか体型も凹凸がなくスラリとした体型をしている。

耶沙子は一般的に見て美人な方だと思う。もちろんそんなことは彼女は知らない。


そんな彼女は食料調達のため川釣りしている。いつもは鮎くらいは取れるものなのだが、今日はだめだった。爽快な朝の風を背に耶沙子はとぼとぼと帰っていった。

・・・はずだった。


バチリ。


「ねぇ、キミ。今ヒマ?」


唐突に後ろから声がした。・・・静電気のような音と共に。

耶沙子は片足を軸に素早く回転する。その声の主は、

12歳くらいの美少女が立っていた。

日光に反射に艶やかに輝く栗色の髪。

それを顔の横でポニーテールにしており、肘くらいまで伸びている。

また、左からは余った髪を三つ編みにし肩から灘れるように垂れている。

服は深い赤を基調にした     を来ている。

そこから伸びる陶磁器みたいな白い白い肌が大きく露出し、漆黒のビジネスシューズを履いている。


仮書きみたいなものです。また付け足していきます

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