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第94話 異世界に病院?

 こんな町には来たことがないぞ。

「大きな町ですね? 何て言う町なんですか?」

「知らん」

「え? ミーニャさんの知らない町ですか? こんなに大きいのに?」

言われてみれば、これだけ大きいのにラスボスが把握してないというのもまずい話だな。


「ミーニャの政治って穴だらけだよね?」

「ミーニャさん、落ち着いてください!」

「こいつだけは生かせておけぬわ」


 私達が町を探索していると見慣れぬ建物を見つけた。この大きな建物は何だ? 見たことがないぞ? よし、前から来る住民に聞いてみるとしよう。

「少し聞くがこの建物は何だ?」

「病院ですよ」

病院だと? 怪我や病気は薬草や教会で治すのが異世界のしきたりではないのか?


「ここは何をするところだ?」

「え? 病院ですから怪我や病気を治すところですよ。そんなの知らないんですか?」

「ミーニャさん、落ち着いてください!」

「こいつだけは生かせておけぬわ」

慌てて逃げて行きやがった。弱いくせにこの私に偉そうな口をききおって。


 それにしても病院とは気になるな。入ってみるか。

「よし、病院に行くぞ」

「ミーニャさん、どこか悪いんですか?」

「整形手術じゃね? お金に物を言わせて美人になろうなんて姑息だよね?」

「ミーニャさん、落ち着いてください!」

「こいつだけは生かせておけぬわ」


 病院の中は意外に広い。ん? 魔力診断だと?

『定期的な魔力診断はあなたの魔力を維持する最も有効な方法です。知ってますか? 魔力は年齢を重ねると自然と衰えていくものです』

本当か? 年を取った魔法使いの方が魔力が高そうに思えるが。


「この魔法診断とやらを受けてみるか?」

「私は嫌です」

「どうしてだリーサ?」

「どうせ碌な結果が出ないのはわかっていますから」

まあ、その通りだろうな。


「でもせっかく来たんだ。3人とも受けようぞ」

私は強引に受付で申し込みをした。リーサが何やらブツブツ言っているがよかろう。


「こちらへお入りください」

看護師に言われて検査室に入る。

「では、あなたからでよろしいですか?」

若い男性医師だ。

「頼む。魔力など測ったことはないが知っておくのもいいだろう」

「わかりました。結果はすぐに出ます。A~Fで判定されますがよろしいでしょうか」

「わかった」


「では、最初に聴診器で診察しますのでお腹を出してください」

「魔力を測るのにそんな必要があるのか!?」

「病院ですから」

本当だろうな? 若い男に素肌を見せるのは恥ずかしいが、魔力を測るためだ仕方あるまい。えい!


「次は眼底検査になります。今から目をつつきますが目を閉じないでください」

「絶対に必要ないだろう!」

「次は脳波ですね。こちらのベッドに横になってください」

見たこともない機械がある。

「異世界らしからぬ物を使うな!」

「次は胸のレントゲンですね」

「ここは本当に異世界か!!!」


 結果的に13個もの検査をされた。今から診断結果を言って貰えるようだ。私は独り診察室に呼ばれている。少しだけ緊張するな。

「ミーニャさん、大変な結果が出ました。結論から申しますと今まで見たこともない魔力です」

それはそうだろうな。緊張することもなかったか。

「こんな素晴らしい結果はこの病院では2人目です」

「私の他にもいるのか?」

「はい、いました」

ラスボスレベルの魔力を持つ者がいるだと?

「それは誰だ?」

「個人情報になりますので申し上げられません」

「人間か?」

「当然です」

気になるな。でも無理やり聞き出すのもまずかろう。


 私が診察室から出ると先に結果を聞いていたナナカが笑顔で出迎えてくれた。

「どうだった?」

取り敢えず聞いてみる。

「Aよ」

意外といいな。どちらかというと予想外だ。


「リーサはどうだ?」

「今からです」

「そうか、だったら保護者と言うことで私も結果を聞いてやろう」

「ええーーー! 嫌です!」

結果的に私も診察室に入ることができた。リーサを無理やり押さえ込むのは私の得意分野だ。


「ショックを受けないでください」

「そんなに悪いのですか?」

「結果はA~Fで判定されます」

「はい」

「あなたはSです」

「ええーーー! 嘘ですよね? Sランクなんて!!」

「いえ、Fの下の下の下の下の下の下の下の下の下の下の下の下の下のSと言う意味です。これほど魔力の低い人は見たことがありません」

こうなるとは予想していたが、思っていた以上に低かったな。これは魔法使いは止めた方がいいぞ。でも力も運動神経もないしな。


 それにしても私レベルの人物が気になる。いつかは私と戦うことになるのだろうか? 私はリーサとは違った憂鬱な気持ちで病院を出るのであった。

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