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第79話 ミニデーモンカラー

 私の目の前を小さなモンスターが横切っていきます。赤いのや青いのそして黄色いの。20色以上はあるでしょうか?

「ミーニャさん、これは何ですか?」

「ミニデーモンカラーだ」

大きさは掌に乗るサイズでとても可愛いです。


「今日はここで野宿だな」

「ええーーー! 野宿は嫌です」

私は思いっきり否定してみます。

「ここから今日中に行ける範囲に町や村はないのだ」

やっぱりそうですか。


 いつものようにナナカさんがテントを出しています。本当に野宿のようです。こうなったら変なモンスターに襲われないことを祈りましょう。

「準備できたわ。取り敢えず火をおこして水を湧かせましょう」

食事の支度はナナカさんが仕切ります。


「火をおこすなら面白い方法があるぞ」

そう言うとミーニャさんは目の前を横切っている赤いミニデーモンカラーを捕まえました。

「可哀想ですよ」

「いいから見てろ」

ミーニャさんが可愛いモンスターの頭をポンと叩くと『キュー』と鳴いて火を噴きました。


「凄~い。もしかして青いのは水を出すとか?」

ナナカさんが興味津々で聞いています。

「その通りだ」

なるほど、色に合わせて能力が変わっているのですね? 私も思わず興味を持ってしまいました。何色が何を出してくれるのでしょうか。とても気になります。


「ミーニャさん。この黄色いモンスターを叩くと何がでるのですか? もしかしてもしかして金塊とか?」

「やってみろ」

「はい!」

私は物凄くいい返事をすると黄色いミニデーモンカラーを捕まえました。


「ごめんなさいね」

私は黄色いミニデーモンカラーの頭をポンと叩きました。

「何ですかこれ? 温泉の匂いがしますが」

「硫黄だ」

そうですよね。そんな美味しい話があるわけありませんから。金色のミニデーモンカラーはいないのでしょうか? 私は辺りを見渡しましたがどこにもいません。


 他にも試してみたいです。丁度、目の前を紫のミニデーモンカラーが横切ろうとしています。私はこれを捕まえてポンと頭を叩きました。すると変な液体を吐き出してきました。

「ミーニャさん、この液体は何ですか?」

「猛毒だ」

「ええーーー!」

「早く手を洗った方がいいぞ」

私は大慌てで青いミニデーモンカラーを捕まえると頭を叩きまくりました。


「さっき『ごめんね』とか言ってたくせに」

ナナカさんが笑っています。でもこれは仕方ないですよねー。猛毒ですよ猛毒。


 これは予想以上に変な物を出してくる可能性がありますね。慎重に行動しなくてはいけません。私は目の前の茶色いミニデーモンカラーにそっと手を伸ばします。待ってくださいよ。この色は嫌な予感がします。茶色ですからね。まさかとは思いますが排泄物が出てきたら大変です。私は伸ばした手を引っ込めました。


「今度はこの茶色いのを叩いてみよっと」

ナナカさんが茶色いミニデーモンカラーを掴みました。

「それは止めた方が」

ポン。

「あっ薪が出てきた」

そうですよね。まさか私の想像したようなものはでてきませんよね。


「ところでリーサ。どうして止めたの?」

「やだ、止めてなんかいませんよ。ナナカさんたら何言ってるんですか?」

「はっきり止めてたよね」

ナナカさんが納得のいかない顔で私を見ています。いくら追求されても何を想像していたか何て女として言うわけにはいきません。


 その時、私の横を金色のミニデーモンカラーが通り過ぎました。

「ちょっと待ってください!」

私は必死で金色のミニデーモンカラーを捕まえようとしますがなかなか捕まえられません。

「そいつを捕まえるのは無理だろう」

ミーニャさんが笑っています。


「どうして捕まえるのが無理なんですか?」

「金色のミニデーモンカラーはみんなが捕まえたがるので自然と素早くなっていったのだ」

なるほど。分かる気がします。でも、私は諦めませんよー。貧乏人の底力を見せつけてやります。


 そして格闘すること1時間。何と捕まえることができました!

「ほお、リーサの運動神経でよく捕まえられたな」

「私はお金がかかると別人と化すのです」

 

 早速、金色のミニデーモンカラーの頭を叩きました。金色の砂が出てきました。

「やりました! 砂金です砂金!」

私はこれでもかというくらい頭を叩き続けます。

「ちょっと可哀想じゃない?」

ナナカさんが何か言ってますが今の私には聞こえません。私は金の亡者となっているのです。


 私は山のように積み上げられた砂金を手に救いました。これだけあればどのくらいの金額になるのでしょうか? あれ? 手に金色が付きました。

「それは砂金ではない。金色の砂だ」

ミーニャさんが笑っています。

「偽物なんですか?」

「そうだ。残念だったな」

今度はナナカさんも一緒に笑っています。まあ、そんなうまい話ってないですよね。でも、私がお金が関係すると人格が変わってしまうことをこの2人に知られてしまったのは不覚でした。これでまた生活がし辛くなります。

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