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ロア高原④


突っ込みどころの多いセリフを吐きながら、リズは俺の服を脱がしていく……って早っ! え、君公爵令嬢だよね? むしろこういうことされる側では? まぁ学園生活とかは自分で着替えてたのかもしれないけど……そんな感じで俺は瞬く間に上が下着だけになってしまった。


「これも脱いじゃいましょうね」

「ああ、うん。自分でやるから」


リズがブラにも手を伸ばしてきたのでそれは押しとどめて、自分で下着を外して俺は上半身全裸となった。


ちなみに今更特に隠すような事はしない。この場には同じものを胸に携えている女性陣しかいないし、外だといっても視線の通る場所じゃないから、同業者が近くにいてもそうそうみられる事はない。近くに寄ってきたらリズやユマが仕掛けてくれている対策のおかげで気づくしな。


ちなみにこんな所で下着まで外す事はないのでは? と思われるかもしれないが、割と胸回りって汗をかくんだよ。しかもブラ付けているからムレるし。正直上半身の中では一番拭きたい場所といっても過言ではない。


「はい、ヒビキ。タオル」

「ありがと、ユマ」


お湯で濡らしたタオルをユマから受け取って、体の全面を拭いていく。胸や脇など匂いがこもるところは重点的に。同時に背後に回ったリズが背中を鼻唄を謡いながら背中を拭いてくれている。なんでそんな楽しそうかねぇ……っていうのは俺に好意を持っているためだと流石に気づいているけど。でも世話をやいて楽しそうにするなんて本当に真正のお嬢様らしくないと思う。


まぁそれはおいといて、疲れた体に温いタオルの熱が心地よいね。その心地よさを今日一番仕事していない俺が最初に享受しているのは申し訳ない気持ちがあるけども。


それに気持ちよいとはいえのんびりしているわけにはいかない。こんな所でいつまでも乳を放り出している訳にもいかないし、タオルの持つ熱もどんどん失われていくので。ぱぱっと胴体を拭き終え、腕も拭って、と。


「それで、明日には目標の植物の植生地に着くのですよね?」


自分の体を拭き終わり、交代して今度はリズの背中を拭いていると、それまで黙って武器の手入れをしていたノインさんがふとそう口にした。


ちなみにちょっと話はそれるが、リズが「前も拭いてもらっていいですか?」と満面の笑みで言ってきたが意味がわからないので丁重にお断りした。胸もさすがに見る事自体は今更だけど、さすがに他の(しかも美少女の)胸に直接触れて鼻息荒くならない自信がないので。


話を戻す。


「直近の情報を購入して来たからね。ハザト大森林の時のようなイレギュラーがない限りは間違いなく在るはずよ」


ノインさんの呟きに答えたのは、俺ではなくユマだった。


ロア高原に来たのは、知っての通り俺の戦力強化のためだ。

ハザト大森林で入手した植物はガス系や匂い系が多く、ここの次の目的地であるザルツベック大空洞では使えない。洞窟内なんかで使ったら自爆する事が確実だからだ。


なので、ここで物理打撃系の植物を入手するのだ。植物なのに物理打撃系ってなんだよと思われるかもしれないが、そういう世界なのである。


ラーニングする植物に関しては当然すでに目星はつけている。ロア高原は広大な上危険な生物がそこら中をうろついているので、当てもなく捜し歩くというわけにはいかないからね。


今日はその目的のものは一つも確保できなかったけど、明日の行動範囲には植生地がある。このロア平原も何回かアタックを繰り返す予定ではあるけど、他のターゲットは全然別方向にあるので今回のアタックで確保しておきたい。じゃないとまたそいつ目的でこっちに来なくちゃいけない。往復で4日間くらいかかるからな、出来るだけ避けたいところだ。


ちなみに別方向には複数の植物を入手できるところがあるんだけど、一種類しか確保できないこっちのルートを優先したのも当然理由があるんだが……


「でもヒビキ、今更だけど本当に大丈夫ぅ? ラーニングする難易度一番高いけど」

「その件は来る前にも話したでしょ? 後回しにしたところで獲得難易度下がる訳じゃないし、逆に獲得すれば滅茶苦茶役に立つのは間違いないんだから」

「うーん、そうなんだけどさぁ」


ユマは心配性だ。それだけリスクがある植物ではあるんだけど。これまでの植物は近づくだけでは特に害がなかったり能力を誘発させてから近づくとかできたんだけど、今回のターゲットはその手が効かないんだよな。だからその植物の能力に晒されながら近づいて触れなければいけないわけで。


さっき言った通り打撃系だから一発もらったら確実アウトじゃなし、むしろもらった直後がチャンスなわけで……やばくなったらラーニングを諦めて助けてもらえばいいので、俺としてはユマ程心配はしていないけど。


「やばそうになったらリズが助けてくれるから大丈夫でしょ」


倒すだけなら遠隔から切断系の術を放ってもらえばいいだけなので、行けるはずだ。


「任せてください、お姉様っ!」

「はいこっち向かない!」


女性陣(新人一人)しかいないとはいえお風呂でもないのにそんな胸を放り出したまま動かないの、はしたない!



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